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地域医療と予防接種(特別講演)

 昨日宮崎市医師会館で行われたセミナーは、内容の濃い、とてもいいものでした。特別講演『予防接種の必要性と恩恵』と題して薗部友良Dr(日本赤十字社医療センター小児科顧問)が最初に63枚のスライドを使って話されました。そのなかで、印象に残ったことを自分なりに整理してみました。
 ・小児ガンでさえ7-8割は治癒する時代に、ワクチンを受けさえすれば防げたであろう病気(VPD)で健康を損ねたり、死亡する例が後を絶たない。
 ・主な任意接種ワクチンのVPD被害の推定 毎年
  おたふくかぜ:死亡1人、脳炎30人、難聴600人
  水痘:死亡15名前後、入院2~3,000人
  ヒブと肺炎球菌:髄膜炎で約30人が死亡、後遺症150人以上、髄膜炎以外の重い病気も多い
  子宮頸がん:15,000人が罹患し、うち3,500人が死亡
  インフルエンザ:脳炎数百人、死亡多数
  B型肝炎:年間約500名で、肝硬変、肝ガン
  ロタウイルス:死亡約10名、脳炎40名
 ・厚労省は有害事象報告を副反応報告と呼ぶが、有害事象と副反応とは違う。
  有害事象には真の副反応と偶発紛れ込み事故の両者を含む。この混同による誤解と、国が国民をVPDから守ろうとする意志(ポリティカルウイル)の欠如、VPDの被害を最小限にする制度(無過失補償制度と免責制度の導入、日本版ACIPの確立)の欠如が日本での予防接種が世界に遅れをとっている一因。
 ・予防接種は医療費削減に貢献できる
  *アメリカでは大統領が毎年予防接種を推進したために、VPD患者数、および被害がこれだけ減り、直接医療費と間接医療費もこれだけ減ったと述べる。
 ・ロタワクチンも導入され、生後6ヶ月までに接種するワクチンが多いので、子どもをVPDから守るためには、生後2ヶ月からの接種が大切で、同時接種は必須。
 最後に「VPDの会」に入って皆で子どもを守りましょうと締めくくられました。そのあとのパネルディスカッションについては、次回に回します。
 *児湯郡からも町の予防接種を担当をされている方が、宮崎まで足を運んでくださいました。とてもうれしかったです。
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