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水痘ワクチン

 NHKの『ためしてガッテン』の9月24日放送分は、帯状疱疹についてでしたね。帯状疱疹は、水痘にかかったあとに、そのウイルスが三叉神経や脊髄の神経根に潜伏して、身体が弱ったりしたとき(免疫が落ちたとき)に再活性化してみられるものです。激痛を伴う発疹が、身体の半側に帯状に出現するのが特徴です。昔は、お年寄りの病気でした。しかし、どういうわけか最近小児にもみられるようになりました。帯状疱疹から、髄膜炎にまでなった子どもも私は経験しています。私が医師になった頃は子どもの帯状疱疹による髄膜炎はめずらしく学会で発表したこともありますが、現在ではそんなに珍しいことでもありません。水痘ワクチンは、日本の高橋理明先生が開発されました。昔は、白血病などの重篤な病気の子どもが水痘にかかると大変だったのですが、このワクチンのおかげでずいぶん助けられました。番組でも紹介されていましたが、最初は、水痘の予防に開発されたワクチンが、帯状疱疹の予防にも効果があることがわかりました。ワクチンを接種していると帯状疱疹の発症率が半減するというものです(当院でも今年の“すこやか通信4月号”の【診察室から】で紹介しましたのでみられた方もおられることと思います)。開発された高橋Drも番組の中で、帯状疱疹発症を抑えることの方が、意味があるかもしれないとおっしゃっていました。というのも帯状疱疹後の神経痛で何ヶ月も苦しみ、生活の質が落ちる場合があるからです。日本では水痘ワクチンは任意接種ですが、アメリカでは日本のMR(麻しん、・風しん)ワクチンにおたふくかぜのワクチンとこの水痘ワクチンを加えたMMRVワクチンの2回接種が2006年から開始されています。日本で開発された水痘ワクチンの恩恵を被る人が、日本で少ないのは残念ですね。いつものことながら、予防接種行政の遅れはなんとかならないものかと思います。
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