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傷害速報

 日本小児科学会雑誌8月号の傷害速報はコロナ禍を反映しているなと思われるものが2/3を占めました。一つは「新型コロナウイルス抗原検査キット抽出液の誤飲」、もう一つは「消毒剤誤飲によるエタノール中毒」というものでした。抗原検査キットの多くに含まれるアジ化ナトリウムが問題になるようです。自宅での検査が増えそうな昨今、注意が必要ですね。*検査キットで唾液で調べるというやつがありますが、信頼性に欠けます。抗原検査はインフルエンザ同様鼻腔ぬぐい液での検査が基本になります。外来でも唾液検査で陰性でしたと言われる方が多いですが、検査キットを薬局で買う際は研究用ではなくて、医療用を購入するようにしてください。また、家庭でもアルコール消毒は普通になっていると思いますが、濃度がウイスキーの2倍くらいあります。小児ではエタノール0.5ml/kgで重篤な中毒症状が出現するとのことです。報告されたケースでは1プッシュ約3ml、20kgの子どもで、4プッシュで重篤な中毒症状が出ることになります。子供の顔にかからないような注意も必要です。⭐︎アルコール濃度が高いので引火も問題になっています。

子ども健康セミナーのご案内

9月10日(土)14:00〜16:00まで、宮崎県医師会館2階研修室で行われます。今回は緑園クリニック院長でNPO法人Safe Kids Japan理事長の山中龍宏先生が「事故による子どもの障害を予防する-変えられるものを見つけ、変える-」と題して講演されます。以下のチラシをご覧になってください。なお、昨今の感染状況を鑑み、Web開催になる可能性もあります。申し込み締め切りが9月5日(月)となっています。
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久しぶりの集団接種

 21日(日)は高鍋町の新型コロナ集団接種に出向しました。午前中だけで175名。ほとんどは4回目ですが、中に3回目の人が混じるといった状況でした。ある方は、何回やればいいんでしょうね、5回目もあるというし、やってられないとおっしゃったり、モデルナで結構副反応が強かったからやめようと思ったけど、今日はファイザーだったので来たとか、モデルナを打ってなんともないという人もいて、様々なエピソードを知ることのできた一日でした。3日連続で10万人当たりの感染者数が全国1の宮崎ですが、今日は少し落ち着いた外来でした。このままピークが過ぎてくれることを祈るのみ。

宮崎県自宅療養者初期治療センター

 先週1週間の新型コロナ発生が全国1位になったとの報道があった昨日、宮崎県自宅療養者初期治療センターで、8月14日以降の土曜、日曜日に限り新型コロナ小児患者に対する対面診療をおこなっているとのお知らせが届きました。センターでの受付時間は 14:00〜15:30で場所は宮崎市瀬頭2丁目4番5号のひまわり荘敷地内です。対象患者は自宅療養中の生後6ヶ月〜中学生です。予約方法は下記図表のようになります。*受診にあたっては、西都・児湯地域の方だと高鍋保健所への連絡が必要となりますので、ご注意ください。人数が限られていますので受けることができないこともありますとのことです。
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高鍋保健所からのお知らせ

 保健所の業務が逼迫しており、高鍋保健所管内での新型コロナ対応が8月15日から変更になっています。65歳未満で重症化リスクの少ない方は、保健所からの連絡は原則携帯の SMS(ショートメッセージ)となります。家族等濃厚接触者の行政によるPCR検査も行われなくなりました。健康観察も療養期間もご自分で判断することになります。症状がある方は、症状が出た日が0日。その翌日から10日間療養。(例:8月15日発症なら、8月25日まで療養)症状がない方は、検査を受けた翌日から7日間療養ということになりました。保健所からの解除日のお知らせはありません。※同居家族で濃厚接触者なった場合、感染された方の発症日もしくは、感染対策ができた日のいずれか遅い日を0日目として、5日間は外出自粛をお願いすることになります。

お盆の休日在宅医

 14日(日)の休日在宅医は大混雑で久しぶりに駐車場が足りない状況となり来院された方には大変ご迷惑をおかけしました。この場を借りてお詫び申し上げます。ほとんどのかたがコロナ感染を心配されての来院で検査数も陽性者数も今年最高を記録。病院の電話はなりっぱなしで繋がらずイライラされた方も多かったのではと思います。猛暑の中長時間待たれた方も大変だったでしょうが、検査する側も汗が目に入ってしみるは、汗びっしょりになり、喉は乾くはで大変でした。5時までの診療時間でしたが、6時半までかかり、48名分の陽性者の結果をHER-SYSに入れるのに2時間以上要しました。乳児も含め子どもたちがかかり、そこから家庭に広がっている印象でした。いつものお盆は結構暇だったのですが、今年は例外だったようです。

足りない!

 休み明けと近隣の医院でお盆休みに入っていることもあり、今日の外来は混雑しました。また、コロナの迅速検査やPCR等の検査を要する子どもや大人も多く待ち時間も長くなってしまいました。当院は開業以来お盆休みなしでやってきました。いつものお盆はそれほど多くないのですが、今年はコロナの感染拡大もあって今までにない忙しさでした。14日は休日在宅医。医師会から防護服の臨時配布を受けました。どんな在宅医になるかな?

国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態

 WHOが新型コロナウイルス感染症に続いてサル痘も「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」としたことをご存知の方は多いと思います。しかし、ポリオも2014年5月5日に同様の緊急事態とされ、なんと2022年06月27日にポリオウイルスの国際的伝播のリスクは依然として国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態 (PHEIC) として、暫定勧告をさらに 3 ヶ月間延長されたことをご存知の方は多くはないのでは。生ワクチンから不活化ワクチンに変わったポリオの予防接種。任意接種にはなりますが、4〜6歳での追加接種が勧められます。他県では自治体が補助を出してくれているところもあります。宮崎もそうなるといいですね。
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・・崩壊

 医療崩壊が現実味を帯びてきました。コロナ感染や看護師等の濃厚接触による人員不足で診療所の臨時休診や県病院レベルでも診療制限が出てきています。昨日は高鍋町の1歳半検診に行ってきたのですが、健診担当スタッフも子どもが感染したりして自宅待機になったりと他部署からの応援でなんとか乗り切っているとのことでした。いろんなところで社会的活動が崩壊に瀕しているように感じられます。第7波の収束を待っての対応では立ち行かなくなりそう。4日夜は児湯医師会理事会でしたが、そこで2日現在の西都・児湯圏域の感染状況が報告されました。この感染者数の周囲には家族の濃厚接触者がいることを考えると深刻です。
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NHKのショートムービーのご紹介

 VPD(ワクチンで防げる病気)のメンバーの先生から紹介していただきました。「からだとこころの話シリーズ」30-60秒の短い動画ですが、要点はしっかり抑えられています。ぜひ、親子で見てほしいと思いました。そのシリーズ5番目  からだとこころの話⑤ 小学6年生から予防できる がん(60秒) 青字のところをクリックするみることができますよ。その他にもそのサイトでは SNS性被害から守るためにという枠もありますよ。 小学6年生から予防できるがん
※今日当院でも18歳と20歳のl女性が子宮頸がんワクチンのキャッチアップ接種をしてくれました。