健診
10月26日午前中は保育園健診で不在の時間帯がありご迷惑をおかけしました。半年ぶりに訪れた園は、園庭やプールのところが基礎工事の真っ最中でした。きけば、来年4月に新築移転とのこと。耐震設備の整った園に生まれ変わるようです。来年の健診は新しい園舎で行うことになりそうです。
外来の方は急に寒くなったせいか、咳、鼻水での来院が増えてきていますが、手足口、ヘルパンギーナは下火になったようです。
☆先日の新聞に『風しん検査 目標の4割未満』という記事が掲載されました。風しんの拡大防止策として中高年男性を対象に実施している無料の抗体検査ですが、抗体保有率を90%以上に引き挙げる目標達成は困難な状況のようです。対象の方はぜひ受けてください。当院でもお父さんが風しん抗体検査を受けるのは月に1例あるかないかの状況です。幸い当院で受けた方は全員抗体を保有していました。
外来の方は急に寒くなったせいか、咳、鼻水での来院が増えてきていますが、手足口、ヘルパンギーナは下火になったようです。
☆先日の新聞に『風しん検査 目標の4割未満』という記事が掲載されました。風しんの拡大防止策として中高年男性を対象に実施している無料の抗体検査ですが、抗体保有率を90%以上に引き挙げる目標達成は困難な状況のようです。対象の方はぜひ受けてください。当院でもお父さんが風しん抗体検査を受けるのは月に1例あるかないかの状況です。幸い当院で受けた方は全員抗体を保有していました。
宮崎県小児科医会学術講演会
10月24日(日)午前中は新型コロナワクチンの集団接種に出かけ、午後からは県小児科医会役員会、その後学術講演会が行われました。役員会では来年5月の学術集会の講演と夏予定の子ども健康セミナー、そして日本小児科医会生涯研修セミナーに関する検討がメインでした。例年6月に行われていた子ども健康セミナーは来年度は8月末か9月初旬に開催されることになりそうです。特別講演の最初はニュース等でもお馴染みの愛泉会日南病院の峰松俊夫先生が『新型コロナウイルスから考えるウイルス学』と題して話されました。新型コロナウイルスは発症前から多量にウイルスを排泄するので、元気なときに動き回ることで感染が広がった。今後も感染が広がりやすい変異を来す可能性がある。新型コロナ感染では中等症が1番苦しい。重症は助からないかもしれない。しかし一般の方のイメージは重症だと入院かなといったもの。医療者側との意識の差が大きいのが感染拡大の一因にもなっている。新型コロナの病気の重さはウイルスではなく私たちの免疫応答が決める。すなわち免疫獲得をより確実にするワクチン接種の意義は大きい等、60枚に及ぶスライドを用意され、ウイルス根絶ではなくてウイルスとの共生を考える時代だと言えると熱演されました。
ヘルパンギーナの流行
手足口病が少なくなってきたかと思ったら、ヘルパンギーナが流行している園があるようです。ヘルパンギーナの原因ウイルスはコクサッキーウイルスA群ですが、これは手足口病の原因ウイルスの一つでもあります。A群の中にもいろんなタイプがあるので、何回もかかることがあります。ヘルパンギーナも手足口病も口内炎がひどくなると痛みで飲食できなくなります。こんな時はゼリータイプの経口補水液がお勧めです。経口補水液も初期の頃と比べると飲みやすい味付けになっていますよ。
*10月26日(火)の午前9:40-11:00まで、一真持田保育園健診のため院長不在です。
ご迷惑をおかけしますがよろしくお願いいたします。
*10月26日(火)の午前9:40-11:00まで、一真持田保育園健診のため院長不在です。
ご迷惑をおかけしますがよろしくお願いいたします。
まん延防止等重点措置解除後の宮崎市夜間急病センター
10月14日午後は、高鍋町の1歳半健診でした。まん延防止等重点措置が解除になったせいもあるのか、来所予定人数40名のところ36名も健診にみえました。私にとっては最高記録。夜は宮崎市夜間急病センター勤務。センターに向かう10号線が今までになく混雑。明らかに通行量が増えていました。随分余裕を持って家を出たつもりでしたが、ちょうどいい頃に到着。健診のように多いかなと覚悟していましたが、それほどでもなく、運動会の練習も佳境に入ったようで、熱中症を心配される方が続きました。週末は涼しくなるようで、少し落ち着くかな。*乳児が歯ブラシを口にしているときに兄が押して口の中が出血したという乳児が救急車で来院。歯ブラシを口にしているときは、立たせないように、また親御さんは目を離さないようにしてくださいね。
有り得ない
本日9ヶ月の発熱した赤ちゃんを隔離室で診察。手足口病と診断。車で待機してもらっている間に保護者から新型コロナの抗原検査をしてもらえないかとの要望が。診断もついているのに何故と思ったら、会社から家族に発熱している人がいたら抗原検査で陰性が確認されないと、8日間の出勤停止になるからとのこと。診断名も告げたけど、会社側が検査の原則は曲げられないと。集団生活もしていない赤ちゃんが、家族や周囲に新型コロナにかかっている人がいないのに新型コロナ感染をしているということは今の状況では限りなくあり得ません。全国的にも名の知れた企業がこういうことをしているとは驚き。医学的な根拠に基づかない患者からの希望による検査は、保険診療ではできません。これを認めたら皆保険制度は早急に破滅してしまいます。担当者の方に電話して、検査代は自費になりますが、会社が持ちますかと尋ねたら、それはできない。こちらにも産業医がいますのでそちらで検査しますとのこと。クラスターを心配する気持ちはわかりますが、度が過ぎると人権侵害になりかねません。
宮崎県医師会園医部会総会
10月11日(月)夜7時から宮崎県医師会館に出向きました。今年も昨年に続きオンラインでの開催でした。今年の特別講演は宮崎大学医学部感覚運動医学講座眼科学分の中馬秀樹准教授による「小児眼科疾患の診断と治療」でした。以下その要約です。*弱視は1/50人の頻度。3歳児健診で屈折検査をしている自治体は全国では28.4%。宮崎県は46.2%と高い方で検査方法としてSpot Vision Screener (スクリーニング完了率は99.7〜100%、発達障害児でも91%と高い)を使用している市町村が多い。*就学前健診で見つけても視力回復は望めないので3歳児健診はとても大切。日本眼科医会は今年『3歳児健診における視覚検査マニュアル』を作成。*病診連携で宮崎モデル提唱し、宮崎県のどこでも小児眼科診療が出来るマニュアルを作成。☆弱視は就学前健診で見つかっても視力の回復は見込めないので、3歳児健診で見つけて治療につなげることが大事だということです。
地域周産期保険医療体制づくり連絡会
10月8日(金)夜、宮崎市中央保健所で『地域周産期保険医療体制づくり連絡会』が開催されました。
宮崎県は、合計特殊出生率は1.73と沖縄に続き全国2位。周産期死亡率も低い方ですが、母体死亡率は低い方とは言えないようです。今年は、宮崎大学の桂木真司産婦人科教授が『周産期救急症ー産科出血への対応ー』と題して講演されました。妊産婦死亡の一番多い原因は産科危機的出血。その原因と対処法をスライドを使って具体的に教えていただきました。
その後事例検討で、今回は未成年(15歳)妊娠についてでした。もともと未成年は社会的に弱い立場で、自分の気持ちだけでなんとかなるものではなく、周囲(パートナーや親、地域)との様々な困難が予想されます。事例を通して今後に向けてどのように関わっていくのがベストなのか、貴重な意見交換の場になりました。妊娠を継続するにしても、しないにしても抱える問題は成人とは異なります。これからも身近に起こりえる問題ですね。
宮崎県は、合計特殊出生率は1.73と沖縄に続き全国2位。周産期死亡率も低い方ですが、母体死亡率は低い方とは言えないようです。今年は、宮崎大学の桂木真司産婦人科教授が『周産期救急症ー産科出血への対応ー』と題して講演されました。妊産婦死亡の一番多い原因は産科危機的出血。その原因と対処法をスライドを使って具体的に教えていただきました。
その後事例検討で、今回は未成年(15歳)妊娠についてでした。もともと未成年は社会的に弱い立場で、自分の気持ちだけでなんとかなるものではなく、周囲(パートナーや親、地域)との様々な困難が予想されます。事例を通して今後に向けてどのように関わっていくのがベストなのか、貴重な意見交換の場になりました。妊娠を継続するにしても、しないにしても抱える問題は成人とは異なります。これからも身近に起こりえる問題ですね。
インフルエンザの予防接種開始
当院では10月8日(金)からインフルエンザ予防接種を開始しました。今日は9名。昨年の初日は同じ金曜日で19名でしたので、今年は予防接種を受ける方は少ないかな。
以下日本感染症学会HPに掲載されたものを簡素化したものです。ご参考までに。
〜 〜 〜
1)南半球のオーストラリアからの報告:2021年流行シーズンにおいて、インフルエンザ確定患者数は昨年同様きわめて少数。このことより、2021年冬季は北半球での流行を認めないのではないかとも考えられる。
2)アジアの亜熱帯地域においては様相が異なる。バングラデシュでは、2020年後半にA(H3N2)、2021年初夏よりB(ビクトリア)の流行を認め、インドでも、2 021年夏季にA(H3N2)の流行あり。今後国境を越えた人の移動が再開されれば、世界中へウイルスが拡散される懸念がある。
3)前シーズン、インフルエンザに罹患した人は極めて少数であったため、社会全体の集団免疫が形成されていないと考えら、そのような状況下で、海外からウイルスが持ち込まれれば大きな流行を起こす可能性もある。
4)英国政府は、今年のインフルエンザは早期に流行が始まり、昨年流行がなかったために例年の1.5倍の大きさの流行になる可能性があるとして、インフルエンザワクチン接種を呼び掛けている。
以上の点を鑑みて、当委員会では、2021-2022年シーズンにおいても、インフルエンザワクチンの積極的な接種を推奨。
〜 〜 〜
以下日本感染症学会HPに掲載されたものを簡素化したものです。ご参考までに。
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1)南半球のオーストラリアからの報告:2021年流行シーズンにおいて、インフルエンザ確定患者数は昨年同様きわめて少数。このことより、2021年冬季は北半球での流行を認めないのではないかとも考えられる。
2)アジアの亜熱帯地域においては様相が異なる。バングラデシュでは、2020年後半にA(H3N2)、2021年初夏よりB(ビクトリア)の流行を認め、インドでも、2 021年夏季にA(H3N2)の流行あり。今後国境を越えた人の移動が再開されれば、世界中へウイルスが拡散される懸念がある。
3)前シーズン、インフルエンザに罹患した人は極めて少数であったため、社会全体の集団免疫が形成されていないと考えら、そのような状況下で、海外からウイルスが持ち込まれれば大きな流行を起こす可能性もある。
4)英国政府は、今年のインフルエンザは早期に流行が始まり、昨年流行がなかったために例年の1.5倍の大きさの流行になる可能性があるとして、インフルエンザワクチン接種を呼び掛けている。
以上の点を鑑みて、当委員会では、2021-2022年シーズンにおいても、インフルエンザワクチンの積極的な接種を推奨。
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ハイイロゴケグモ
4日(月)、前日の日曜夜から発熱、頭痛、吐き気があるという5歳児が来院。近所の草むらで子どもと虫取りにいったとき、ハイイロゴケグモらしき蜘蛛がいたので気になるとのこと。スマホに写っているクモをみると確かにハイイロゴケグモの特徴がありました。幸い刺し口等なく、昨日も痛いとか言っていないとのことなので大丈夫とは思いますが、身近に特定外来生物がいることに驚くとともにお母さんがそれらしいと写真を撮られていて確認ができました。受診後役場の方に報告に行かれるとのこと。その意識の高さに敬服しました。以下のサイトに写真があります。佐賀、大分、熊本を除く九州にはセアカゴケグモとハイイロゴケグモ両方が確認されている地域になっています。ピクニックにいい季節ですが、御注意ください。
https://www.env.go.jp/nature/intro/4document/files/r_gokegumo.pdf
https://www.env.go.jp/nature/intro/4document/files/r_gokegumo.pdf
運動会
先週末、運動会に出ていて調子が悪くなったと受診した幼児がいました。昨日の宮崎県コロナ発生はゼロ。ようやく学校行事が再開できるところまできました。崖崩れで大変な串間の小学校でも昨日運動会が開催されたとのニュースもありました。。昨日新型コロナの集団接種に行ったときにも行政側から最近運動会や中体連等の行事でワクチンを受けることができないとき、どうしたらいいかという問合せが多いと聞きました。そういうケースの場合高鍋町は個別接種で対応したいと考えているとのことで、その話し合いが今週行われる予定です。はっきりしたことが判明したらご報告致します。また、その際3回目の接種も進めるよう通達がきているとのこと。我々医療従事者は来年1月から。その後、高齢者の3回目接種というスケジュールのようです。
※10月6日(水)午前9:40〜11時まで町立わかば保育園健診のため院長不在となります。ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。
※10月6日(水)午前9:40〜11時まで町立わかば保育園健診のため院長不在となります。ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。
抗原検査
市販の新型コロナ抗原検査キットで3回陰性になった基礎疾患のない30台男性が、結局新型コロナ感染で死亡していたとの記事が掲載されました。その原因として大きく二つ、1)検査キットが医療用と比べて精度がよくなかった。2)検体がうまく取れなかった(ちゃんと検査できなかった)ということが考えられます。抗原検査キットが一般に手に入りやすくなるようですが、大きな問題があるように思えます。自分で鼻咽腔の奥の方に検体を取るスワブを入れるのはかなり勇気がいります。鼻腔近くをちょっと触るだけでは十分ではありません。また、自分の子どもにちゃんと入れることができるかもはなはだ疑問です。看護師の補助が期待できる病院でも子どもに新型コロナやインフルエンザの検査をするには難渋します。本当は感染している人が不十分な検査で陰性が出て、その結果受診が遅れて不幸な転帰をたどったり、大丈夫と普通に生活して周囲に感染を拡げる可能性も十分あると思います。餅は餅屋、症状があって不安なときは医療機関を受診した方がいいのでは。
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