新型コロナとBCGの件
BCGを接種すると新型コロナにかかりにくいという噂が広がっているようです。まだ当院では大人からの問合せはないのですが、全国的には問合せが増加しているとのメールをいただきました。以下、日本ワクチン学会で広報担当理事をしている方からの情報ですが「状況証拠だけで何の科学的裏付けもないことなので、現状では高齢者からリクエストがあっても接種をすべきではないという骨子でアナウンスを出す方向で調整が始まっています。」とのことでした。玉石混交の情報がネットで溢れている現状です。その情報が信頼できるものかどうか、その情報源を確かめるクセをつけるようにしたいものです。
受診控え?
連休中の宮崎市の休日在宅医の受診者数がメールで送られてきましたが、連休中としては異例の少なさ。いつもの1/3くらい。新型コロナウイルス感染症で小児科でも受診控えが起こっているのかなと思いました。26日夜は宮崎市夜間急病センターの準夜勤務だったのですが、やはりいつもより少なめ。腹痛での受診が多かったのですが、2,3日前からの症状や朝から状態が悪かったという子どももいました。深夜帯の先生に引き継ぎの時、市内の受診状況を尋ねたところいつもの6割から5割程度と少なくインフルエンザも例年ほどではなかったと。病気そのものが少なくなっていればいいのですが、受診遅れで重症化することのないようにしてください。
うれしい知らせ
新型コロナ感染の話題が多い中、久々に嬉しい報告が出来ます。昨日高鍋町の保健師さんが来年度の予防接種の契約に来院されました。来年度は、百日咳の流行を受け、入学前の子どもを対象に、三種混合ワクチンの補助をすることになったとのこと。児湯5町も足並みをそろえてくれるようです。ただし、最後の4種混合を接種してから6ヶ月たっている必要があります。4種混合の追加も早めに受けるようにして下さい。*10月からロタワクチンが定期接種化されますが、この三種混合もポリオの追加接種もおたふくかぜの予防接種も早期に定期接種化されることを願いたいものです。
自転車保険
この連休、新型コロナウイルスの影響で出かける方も少なかったかな。私自身は運転していて今月に入って交通事故が起こって間もない場面に2回遭遇しました。自動車の場合は、最低自賠責保険に入ることが義務づけられますが、実際の事故では任意保険に入っていないとかなり大変なようです。自転車の事故でも最近は高額な保障を求められることがありますが、自転車保険に入っている方は少ないようです。東京都はこの4月から自転車保険を義務化するようです。ただ、まだこのことを知っている人は多くないようで、義務化されても保険に入らないつもりという人の方が多いという調査結果もあるようです。しかし、あるアンケートでは自転車に乗っている人の7割近くが事故に遭いそうな経験をしており、約9割の人が賠償など大きな事故に繋がる可能性のある危険に遭っていたとのこと。いつ事故の加害者となるかわかりません。備えが大事ですね。
田植え
新型コロナウイルス感染症拡大の話題と、それに伴う外出自粛のせいもあってか季節を感じる機会が少ない毎日を過ごしている方も多いかな。午後久しぶりに出かけたら、もう田植えの準備が始まっていました。季節は確実にすすんでいます。4月からは診療報酬改定。今夜はその説明会が医師会館で開催されます。いつもは九州厚生局が大きな会場を借り切り宮崎県の全医師を対象に指導、説明会が開催されるのですが、今回は中止になりました。今度の改訂では小児科領域でも新たに提出する書類(4月11日必着)があり3月中旬にHPにアップすると書いてあって何回かアクセスしたのですが、その書類がHPにアップされたのは説明会がある今日でした。新型コロナウイルス感染症で診療上の特例がいろいろ出てきて、厚生局も大忙しだったのでしょうね。
マスク
これほど長期間マスクを付けての診療は初めてです。咳エチケットとしてのマスクはおおいに意味があり当院でも推奨していますが、感染予防としてはあまり意味がないと思っていたので。しかし、今回の新型コロナウイルス感染症の場合、もし自院で感染者が出た場合、マスクなしで診察していたら2週間の休診を余儀なくされます。マスクをしていたら、低リスクとして通常通りの診療との指針が出されています。こうなると医学的に意味があるかどうかというより、自衛手段としてマスク着用せざるを得ません。ただ、そのマスクご存じのように医療機関ですら今注文しても手に入りません。1人1枚のマスクを1週間使うようにと指示している病院(病院は勤めている一の数が多くて不足に拍車をかけているのでしょうね)や、洗って使うようにしているところもあるようです。ここまでくるとマスクしていることがいいのやら悪いのやら。他県の知り合いの先生は、県がマスクを1医療機関あたり100枚支給してくれたけど、それがなくなると手に入れるすべがないと嘆いていました。転売用にマスクを買い占めるなんてもってのほかですね。
全員合格
本日、児湯准看護学校の卒業生全員が宮崎県の准看護師資格試験に合格したとの連絡がありました。おめでとうございます。児湯准看護学校はいままでも良い成績をあげ、学校の先生のレベルも全国的に評価されるようになっています。経営的には毎年数百万円の赤字を出し苦しい状況ですが、地域の貴重な医療資源である看護師育成という使命感をもって出来るだけ(予算の続く限り?)続けるというのが、現児湯医師会の基本方針です。今年は役員改正の年。長年児湯医師会を引っ張ってこられている永友現会長(最長記録更新中)の続投となるのか、新しい会長が誕生するのか、今夜が総会前の児湯医師会理事会です。どんな理事会になるかな。*今回の理事会は新型コロナウイルス感染症のひろがりを受け、高鍋保健所長が理事会の前に新型コロナウイルス感染症の話をされることになっています。
59番目の体罰全面禁止国
子どもすこやかサポートネットのHP(https://www.kodomosukoyaka.net/news/20200300.html?fbclid=IwAR3ihLB2EOb6r3liFn9iKIwUFujCN91YT7ALqXJKTBZAUjAkUtRyeNSG7Rw) に『日本が世界で59番目の体罰全面禁止国へ』という記事が掲載されました。是非ご覧になって下さい。PDF資料がダウンロードできます。
〜 以下転載 〜
日本では、2019年6月、親権者などによる体罰禁止を明記した改正児童虐待防止法等が成立しました。その際、2020年4月1日の施行に向けて、体罰の定義や範囲等を示すガイドラインが作成されることとなり、そのガイドラインが、2020年2月20日、「体罰等によらない子育てのために~みんなで育児を支える社会に~」として厚生労働省から公表されました。
ガイドラインの内容を踏まえ、体罰に関する各国の状況を調査・分析し助言等を行っている「子どもに対するあらゆる体罰を終わらせるグローバル・イニシアチブ」は、日本が世界で59番目、東アジアで2番目の体罰全面禁止国になったと発表し、それを受けて、公益社団法人 セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン、認定NPO法人児童虐待防止全国ネットワークとの連名による共同声明「日本が世界で59番目の体罰全面禁止国へ 虐待や体罰等の子どもに対する暴力のない社会を実現するために」を出しました。
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〜 以下転載 〜
日本では、2019年6月、親権者などによる体罰禁止を明記した改正児童虐待防止法等が成立しました。その際、2020年4月1日の施行に向けて、体罰の定義や範囲等を示すガイドラインが作成されることとなり、そのガイドラインが、2020年2月20日、「体罰等によらない子育てのために~みんなで育児を支える社会に~」として厚生労働省から公表されました。
ガイドラインの内容を踏まえ、体罰に関する各国の状況を調査・分析し助言等を行っている「子どもに対するあらゆる体罰を終わらせるグローバル・イニシアチブ」は、日本が世界で59番目、東アジアで2番目の体罰全面禁止国になったと発表し、それを受けて、公益社団法人 セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン、認定NPO法人児童虐待防止全国ネットワークとの連名による共同声明「日本が世界で59番目の体罰全面禁止国へ 虐待や体罰等の子どもに対する暴力のない社会を実現するために」を出しました。
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異なった視点
連日、新型コロナウイルス感染症がどこの県で何人出たとの報道が続いています。同じような報道を通常のインフルエンザ流行の時にしていたら・・・年間推定患者数1,000万人、直接的及び間接的にインフルエンザの流行によって生じた死亡推計(超過死亡概念)では、インフルエンザによる年間死亡者数は、世界で約25~50万人、日本で約1万人(厚労省HPより)。今の新型コロナウイルス感染症報道は、不安感をあおりすぎているような気がしていましたが、同じようなことを考えていた人がいることをメールで教えていただきました。『新型コロナの猛威の中で、子宮頸がんの現状を考える 〜ウイルス感染という点は同じ、年間死亡者は2800人〜』食・健康ジャーナリストの小島正美氏の記事です。 https://webronza.asahi.com/science/articles/2020030300005.html?page=2 これによると、毎日29人が子宮頸がんと診断され、毎日7.7人が死亡していることになります。しかもこちらは、防げる可能性が大きい病気。どこをみても金太郎飴のような報道に辟易。ちょっと変わった切り口の報道があってもいいような気がします。なにはともあれ、早くこの流行が終息して普通の生活に戻りたい。
コロナ雑感
新型コロナウイルス感染症で小中学校が休校になり、部活等も中止になって子ども達はどういう状況になっているのだろうと心配です。この対策は必要だったのかな?1歳半や3歳児健診も3月はおこなわないと決めたところも。今日の新聞には宮崎で新型コロナウイルス感染症発生がみられたら、公共施設はすべて閉鎖になるとのこと。私であっても2週間も家に閉じこもって心身の健康を保つのは結構大変そうです。現在『人類と感染症の歴史ー未知なる恐怖を越えてー』という本を読んでいますが、歴史は繰り返すということを実感しています。そのなかに{「新型インフルエンザ」の「新型」という語には未知のものという響きがあり、不安感を過剰に強調した。・・・大流行の際に、科学は一時的とはいえ、不安を完全には押さえることはできないことが明らかであった。・・・根本的には、人間は常に完全に理性的ではありえない・・・人間の判断は理性と言うよりも感情によって決まる要素の方がはるかに大きいと思われている。} まさに今の諸々の状況を言い当てているように思えました。その本の同じ章に「ものを怖がらなすぎたり、怖がりすぎるのはやさしいが、正当に怖がることはなかなか難しい」という寺田寅彦の言葉が紹介されています。本当にそうだと感じるこの頃です。
小児科医会役員会
2月最後の29日(土)夜は、宮崎県小児科医会役員会でした。新型コロナウイルス感染症関連で開催が危惧されましたが、参加人数もさほど多くないので予定通り開催しました。電車で宮崎市まで出たのですが、学生が休校になったせいもあっていつもよりかなり乗客が少なかったようです。役員会の会場までてくてく歩きましたが、週末とは思えないほど人が少なくびっくり。本来ならば歓送迎会等で賑わうはずの飲食店街も閑古鳥が鳴いている!?今回の役員会では、次期小児科医会会長候補の選出が主な議題でした。新会長職候補も無事選出され、ホッと一安心。次期春季学術集会(5月31日)で会員の承認手続きを経て、新しい会長の誕生です。その5月31日の学術集会の特別講演は、一般の方々にも聴いていただきたい内容なので、小児科医だけの参加ではなく、小児科医会初の一般市民公開セミナーにしたいと思っていたのですが・・・。今回の新型コロナウィルス感染症が下火になっているかどうかにかかっています。開催の目途が立ち次第皆様に案内したいと思います。実現できるといいなぁ。
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