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良いお年を

 仕事納めの日はいつも忙しいのですが、今年は思いの外ゆっくりでした。1年間このブログにおつきあい下さりありがとうございました。今年はブログの更新間隔が昨年より延びてしまいました。来年はより多くの情報を伝えることが出来るようにしたいと思います。宮崎県小児科医会のHPのお知らせにも毎週いろんな情報が発信されています。合わせてよろしくお願い致します。
 明日からは、子どもたち3家族と顔を合わせます。孫の成長も楽しみです。久しぶりに賑やかな年末年始になりそうです。皆様も良いお年をお迎えください。来年もよろしくお願いいたします。

令和元年最後の急病センター準夜帯勤務

 12月26日(木)午後、診療所の方は大掃除でした。そして夜は今年最後の宮崎市急病センター準夜帯勤務。インフルエンザ流行の影響でしょうか、宮崎県小児科医会HPで急病センターの受診状況を見ると今週に入り受診者が増えています。インフルエンザを心配しての来院が多いのかなと思っていました、ふたを開けたらほとんどが嘔吐と腹痛。時期的に県外からの子ども達もいましたが、インフルエンザを心配しての受診はありませんでした。最後に救急隊から連絡があったのは、午前中にインフルエンザの診断をうけていた10代の女の子。異常言動があるとのことでしたが、来院時はいつもの状態にもどっていました。抗インフルエンザ薬の副反応としての異常行動を心配される保護者の方が多いのですが、インフルエンザの場合、服薬の有無にかかわらず、重大な事故に繋がる異常行動が起こりえますので、注意してくださいね。
 *当院の今年の仕事納めはは28日(土)です。ご要望にお応えしてこの日まで予防接種も行います。
来年の仕事始めは、1月4日(土)で予防接種、乳児健診も含め通常通りの診療です。

子どもにクスリをのませるコツ

一般社団法人「薬の適正使用協議会」のHPに『子どもにくすりをのませるコツ』というコーナーがアップされました。
下記サイトを参照してください。くすりをのむタイミングQ&A等役立つ知識が得られますよ。
 当院外来にも同サイトを印刷したものを用意しましたので、待ち時間等に手に取ってみて下さい。
http://www.rad-ar.or.jp/use/child/index.html

インフルエンザ注意報発令

ニュースでご存じの方も多いかもしれませんが、インフルエンザ流行注意報レベルの基準値を超えたとの連絡が宮崎県医師会感染症危機管理対策室からはいりました。「県内においては、第36週(2019年9月2日~9月8日)に流行シーズン入りとなっていま すが、第50週(12月9日~12月15日)の感染症発生動向調査で、インフルエンザの定点 あたり報告数が873人(定点あたり14.80)となり、インフルエンザ注意報レベル基準値 である定点あたり報告数「10」を超えました。詳細を以下に示します。県内では宮崎市や延岡市、都城く、高鍋保健所管内はまだ10を越えていないようですが、今週の外来の様子からは次週は10.0を越えそうな感じです。
☆ 県内の発生状況
 報告数と定点当たりの数は、46週(120;2.03) 47週(175;2.97)48週(309;5.24) 49週(407;6.90) 50週 (87314.80
保健所ごとの発生状況;宮崎県全体では 報告数873;定点当たり14.80ですが、
 宮崎市(276;17.25) 都城(191;19.10)延岡(128;18.29) 日南(58;11.60)小林(53;10.60) 高鍋(44;7.33)高千穂(33;16.50)日向(85;14.17) 中央(5;2.20)

小学校入学前の三種混合ワクチン助成実現か。

 もう年末、来年の乳児健診や予防接種の委託の打診や日程調整等の連絡がきています。そのなかで、任意接種になっている年長児の三混を助成する予定があると記してありました。実現するとうれしいです。まだ児湯5町のうちの一つの町からの文書ですが今までの経過からすると児湯5町が足並みをそろえてくれるのではと期待しています。
 今日の宮日新聞に、県内の子育て不安や子育てを負担と感じている人の割合が67.5%と調査を始めて過去最高になったとの報道がありました。予防接種で防げる病気を防ぐ事でも、保護者の負担軽減の一端を担えるのではと思うので、三混助成確定の朗報が早く届くことを願っています。

危機管理

 13日(木)夜、県庁で周産期医療協議会が開催されました。主に災害時の周産期医療体制に関しての協議会で、災害時を想定した訓練の報告と、今回の会議で災害時の妊婦や新生児、小児のマニュアル(周産期保健医療ガイドライン)改訂版の骨子が完成。来年度改訂版発行の予定です。
 当院でも、停電時の電源確保のため、車のバッテリーから電源を供給するシステムを導入しようと考えています。騒音等でご迷惑をおかけするかもしれませんが、よろしくお願いいたします。このシステムが完成すれば、停電時のワクチンの保存の心配が少し減るかな。

世界で麻しん流行拡大

 ひどいのは南太平洋のサモア。10月からはしかが大流行し、人口20万人の国で今月5日までに4千人以上が感染、62人が死亡したと報道されています。政府によると、亡くなった62人のうち54人が4歳までの乳幼児。感染者のうち172人が入院中で、子ども19人が重症ということです。毎日世界各国から、飛行機や船が日本にやってきています。オリンピックの開催される来年は今まで以上に感染症の持ち込みリスクも増えます。WHOも警鐘を鳴らしています。
https://www.globalhealthnow.org/2019-12/myth-about-herd-immunity
 *風しんの抗体保有率が低い世代の男性を対象に、風しんの抗体検査や予防接種を原則無料で実施する取り組みが始まりましたが、4〜7月の予防接種の全国平均累積進捗率はなんと約14%という低さです。抗体検査をしてその結果で予防接種という2段階になっているのが、働き盛りの人にとっては受けづらいのかなとも思いますが・・・。小さい子ども達を犠牲にしないためにも予防接種を受けてほしいものです。

講演と休日在宅医

7日は臨時休診でご迷惑をおかけしました。おかげさまで、脳科学の最前線の講演を聴講できました。脳機能を科学的に調べる方法は随分すすんだようですが、それで解き明かされてきているのはなんと先人の知恵が正しかったことなのですね。
具体的には、昔から語り継がれている格言やことわざ、・早寝早起きは三文の得、・寝る子は育つ、・習慣は第二の天性なり、・好きこそものの上手なれ、・一家団欒等が認知機能や行動等に影響を与えていることが科学的に解明されてきているとのことでした。また、腸脳相関が最近注目されているようで、腸内フローラを整えることが免疫を高めたり、うつ病などを防ぐ可能性が示唆されているようです。
8日(日)は、休日在宅医でした。やはりインフルエンザを心配しての来院が多い印象でした。終了後も熱が出たばかりの方がみえましたが、熱発直後はインフルエンザの迅速検査が陽性になる確率は非常に少ないです。状態が良ければ翌日検査でも間に合いますので、あわてないでくださいね、

薬剤耐性菌

 抗菌薬の効かない「薬剤耐性菌」によって2017年に国内で8,000人以上が亡くなったというショッキングな推計が、国立国際医療研究センター病院等の研究チームから出されました。抗菌薬を正しく使うことが強く求められています。
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO52980390V01C19A2000000/
*厚生労働省健康局結核感染症課から抗微生物薬適正使用の手引き 第二版も出されました。副鼻腔炎、急性気管支炎も軽度では抗菌薬不要となっています。耳鼻科からも軽度の中耳炎では抗菌薬不要とのガイドラインが出ています。これらも参考に出来るだけ不要な抗菌薬使用を減らしたいものです。
12月7日(土)は、研修会出席のため臨時休診となります。ご迷惑をおかけしますがよろしくお願いいたします。
*12月8日(日)は、休日在宅医で 9時〜午後5時まで診療です。予約可能です。

子育て支援フォーラムin宮崎

 12月1日(日)シーガイアコンベンションセンターで「子育て支援フォーラムin宮崎」が開催されました。虐待防止が主な目的で日本全国で開催されていて、宮崎は31番目にあたるそうです。4人のシンポジストによる講演と、宮崎県、宮崎市の行政担当者の報告がありました。200人以上が参加されて盛況でした。虐待で幼い子どもが亡くなるニュースを見聞きしますが、なんと年間50人前後、週に一人の子どもが虐待でなくなっている現実があるとのこと。改正児童福祉法で、保護を必要とする子どもは施設ではなく出来るだけ家庭養育優先となったようですが、里親や特別養子縁組の数は日本は極端に少ないということです。ただ、そんななか、福岡市では保護を必要とする乳児の里親率が50%を超えているとの報告がありました。しっかり予算を付けて里親のケアも含めしっかりされているようです。ただ、日本が子どもにかける予算はかなりお粗末で0.02%しかありません。ドイツは10%も予算を組み、デンマークやスエーデンも3%強、アメリカでさえ2.3%。いかに日本が未来を担う子どもにお金をかけていないかわかりますね。