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急病センター準夜勤務

 28日(木)夜は、宮崎市夜間急病センター準夜帯勤務でした。インフルエンザが増えだした頃なのでそれなりの覚悟で出かけましたが、なんとインフルエンザを心配しての来院はゼロ。熱性痙攣で救急車で来院はありましたが、昨日目立ったのは腹痛。それもほとんど便秘。これほど浣腸する子どもが続いたのも珍しい。その中で驚いたのは、夕食を食べた後に、キウイとチョコボール一箱全部食べてお腹が痛くなったと来院した小学1年生がいました。さすがに「お母さん、夕食直後のおやつはないのでは」というと「祖母宅に行っていて、そこでの出来事です」と。祖父母が近くにいるのは心強いのですが、猫かわいがりは子どものためになりません。自分も含め老害を及ぼさないよう気を付けなくてはと感じた当直でした。

Bright Futures

アメリカでは、加入している保険によって受けることの出来る医療の質が決まります。富裕層など、いい保険に入っている人はいい治療が受けることが出来るし、そうでない人は、受ける治療が制限されます。その点、日本の皆保険制度は保険に加入している人は平等に同等の治療を受けることが出来、世界に誇れる制度だと思っています。ただ、その日本がアメリカに学ぶべき制度があります。それは、健診です。なんとアメリカでは、生後3-5日、1ヶ月、2ヶ月、4ヶ月、6ヶ月、9ヶ月、12ヶ月、15ヶ月、18ヶ月、24ヶ月、30ヶ月、それに加えて4歳からは21歳になるまで毎年1回の健診が義務づけられています。予防重視の考え方です。乳幼児健診は日本でもこれほどの回数ではありませんが行われていますが、4歳以降毎年健診があり、その受診率が7割を超えるそうです。日本では、学童以降になると病気でないのに健診を受けることはないですが、あちらの制度ではその年齢に注意すべきこと、予防すべきこと等を医師と子どもと家族が共有する時間を持つことが制度上保証されているということです。Bright Futures:prevention and health promotion for infants,children,adolescents,and their families ,日本にも導入したい制度だと思いました。

勤労感謝の日

 勤労感謝ということで、園医をしている一真持田保育園の園児の代表が、シクラメンの花をプレゼントしてくれました。
迷カメラマンのせいで、シクラメンの花や鉢に添えられているメッセージが隠れていますが、有り難くいただきました(カメラマン曰く:花を持っている私より子ども達を優先したとのこと)。去年いただいたシクラメンも私の居間で元気に花を咲かせています。負けないよう、励ましに答えて頑張りたいとおもいます。
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医療安全管理対策講習会

 11月20日(水)の高鍋は最低気温が2℃台とこの冬一番の冷え込みだったようですが、その夜メディキット県民文化センター演劇ホールで医療安全管理対策講習会が開催されました。今回のテーマは、『医療安全管理への対応 〜A499;T888対策を含めた留意点から』と題して宮崎市保健所の西田敏秀所長が講演。医療安全に関わる関連法規等について説明された後、保健所が立ち入り検査した際に指摘した具体的事例に関しての話があり、参考になりました。最後に、麻しん、風しん、結核、梅毒等の話がありましたが、今月国立感染症研究所から『風しん流行に関する緊急情報』が提出されています。それによると関東や大阪など大都市圏に多いのですが、発生の報告がないのは青森と高知の2県だけということで、更なる注意が必要です。
 *風しんの抗体検査のクーポンが届いた方は、クーポンを無駄にしないようにお願い致します。

花粉症

 鼻炎症状を訴える子どもが増えた印象ですが、なんと10月27日には宮崎市(安達耳鼻咽喉科)でスギ花粉が観測されています。当日観測された花粉はキク科(ヨモギ・ブタクサ含む):5個、スギ花粉:4個、イネ科花粉:7個で、安達Drによるとこの時期狂い飛散として度々観察されるようですが、一日で4個も観察される事は少ないとのことです。11月には大量の黄砂が観察されていますが、黄砂等が花粉に混ざって飛散すると極少数の花粉でも想像以上に強い花粉症症状を発症するようです。花粉症のある方には嫌な季節が既に始まっているようですね。

九州医学会

11月16日(土)は九州医学会出席のため、臨時休診としてご迷惑をおかけしました。おかげさまで無事任務を終えて帰ってこれました。小児科医会役員会では、各県小児科医会が現在目標としているテーマ発表もあり、他県の参考になる事例をたくさん得ることが出来ました。多くの件が発達障害や小児在宅医療をなんとかしないといけないと考えていることがわかりました。当県の子どもたちのための医会活動に活かしていきたいと思います。また、来年度の九州医学会担当県は宮崎です。会場は既に押さえているのですが、大学小児科と県小児科医会で特別講演講師に誰を迎えるか等含めて、具体的な役割分担等今から詰めていかないといけません。また、2022年には、日本小児科医会生涯研修セミナーという全国規模の研修会も宮崎が担当です。今後一、二年間忙しくなりそうです。

第31回宮崎県小児保健学会

 11月10日(日)13時〜16時までJA AZM別館で開催されました。今回の特別講演は子宮頸癌関連に特化した講演が行われました。特別講演Iは「子宮頸がん患者の悲劇と我々の取り組み 〜HPVワクチンで予防できるのに〜」と題して鹿児島大学医学部産婦人科の小林裕明教授が話されました。講演要旨:日本で唯一10年前と比べて癌で死亡率が上がっているのは子宮頸がんだけ。子宮頸がんワクチン(HPV)を接種している国では軒並み死亡率が減少している(日本の現在の接種率わずか0.6%)。子宮頸がんで子宮が温存できるのは前がん病変だけで、子宮頸がんとなるとステージ1でも広範摘出術の可能性がある。10代にHPVを接種することで7割弱の人が子宮頸がんにならなくてすみ、20歳代からの検診を併用すればその率は95%を超える。是非接種してほしい。
特別講演IIは、「世界が警戒する日本の子宮頸がんワクチン問題」と題して京都大学医学研究科非常勤講師で、ドイツ国立ベルンハルトノホト熱帯医学研究所研究員の村中璃子先生が講演。講演要旨:子宮頸がんによって日本では毎年約3,000人の命と約1万個の子宮が失われている。この失われていく命と子宮は、HPVと検診の普及で「ゼロ」にできる。HPVは世界140カ国で使用、約80カ国で定期接種になっています。日本のマスコミでセンセーショナルに取り上げられた接種後の症状は、日本の疫学調査等でワクチンとの因果関係はないことが証明されています。日本発の反ワクチン運動、WHOは2019年、「国際保健上の10の脅威」のひとつに反ワクチン運動をあげ、同時にワクチン接種率を上げることによる子宮頸がんの撲滅を重点項目としたいとも表明しています。
*11月16日(土)は、九州小児科学会(役員会、代議員会等)出席のため、臨時休診とさせていただきます。ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

宮崎県感染症危機管理研修会

11月8日(金)夜7時〜9時まで1)予防接種にかかる最近の情勢 2)国内外における輸入感染症の動向と新型インフルエンザ等について という二つのテーマで講演が行われました。 1)の講演は基本的な事項でしたが、来年10月定期接種化予定のロタワクチンがどのような経過、議論を経て決定に至ったか、また、次の予定は百日咳対策としての三種混合とポリオの追加接種が議論される予定のようです(百日咳の人口あたり発生率は宮崎は全国四番目。一番は隣県の鹿児島県です)。最後に最近相次いだ自然災害では破傷風も問題になっているとのこと。ワクチンによる発症予防が重要と強調されていました。2)の講演要旨。訪日客は急激に増加。その際特に問題になる疾患は、麻疹、風疹、中東呼吸器症候群(MERS)。麻疹では、海外からの断続的な患者の流入、診断の困難さ、不特定多数から多数の接触者が出るのが問題。風疹は、まだ国内発症が結構みられている。MERSの感染源はヒトコブラクダ。ほとんどがサウジアラビアから出ている。致命率が高い疾患。鳥インフルエンザの致命率も53%と高い。今後要注意。☆ワクチンで防げる病気は防ぐことが大事‼︎ですね。

今期のインフルエンザの治療に関して

日本小児科学会HPの「2019/2020 シーズンのインフルエンザ治療指針」では、選択薬の項で新たにバロキサビル マルボキシル(商品名:ゾフルーザ)を追加しましたが、一方で、同薬に関する記載を大幅に追加し、薬剤耐性ウイルスの出現などを理由に「12歳未満の小児に対する同薬の積極的な投与を推奨しない」と明記しています。感染症学会も同様に12歳未満への慎重投与を提言していますので、当院でもこれらの指針にのっとり、12歳未満の小児には原則ゾフルーザの処方をしないことにしました。評価が定まった時点で再考したいと思いますので、ご理解下さい。

ネオジム磁石のおもちゃに注意

 日本小児救急医学会雑誌の18巻3号に「複数のネオジム磁石を誤飲し、胃空腸穿通を来した1例」という症例を北里大学病院小児外科の追木宏宣先生らが報告されました。ネオジム磁石は強力な磁力があり、以下論文からの引用「磁石を複数個誤飲した場合、体内で磁石同士が消化管壁を挟むように吸着することで、潰瘍形成や穿通・穿孔、腸閉塞を引き起こす危険性がある」ということで、この報告例も外科手術を要しています。国外では死亡例も報告されているようです。本例でもクリスマスプレゼントとして購入されたようで、小さいお子さんがいらっしゃる家庭では特に注意が必要なようです。

高鍋町保健医療懇話会

 10月31日(木)午後7時〜高鍋町健康づくりセンター研修室で児湯医師会、歯科医会、行政(町、保健所)との懇話会が行われました。小児科からは、就学前の三種混合ワクチンと不活化ポリオワクチンの助成ができないかをお願いしました。三種混合は百日咳の発生が一向に収まらないことから、前向きに検討いただいているようです。ポリオに関しては、生ワクチンから不活化ワクチンに変更され、どうしても抗体価が今の方法だと下がってしまうこと、オリンピックも控え海外からのポリオ持ち込みの懸念が増すこと(実際国際便のトイレからはポリオウイルスが検出されているようです)から三種混合同様に、就学前の不活化ポリオワクチンの追加接種が推奨されています。財源としては、現在補助していただいているロタワクチンが来年10月から定期接種になることから、これを充てていただけないかと思っています。検討していただくとのことで、実現するといいなぁ。