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小児在宅医療実技講習会

6月最後の日曜日、朝の9時〜午後3児40分まで宮日会館で第13回小児在宅医療実技講習会が開催され参加してきました。申し込み多数で実技講習はできないけどオブザーバー参加されている先生もいるくらい多くの先生方が県内外からみえてました。人工呼吸器も災害時のことを考え、軽量化、携帯良さ、携帯バッテリーを使うと24時間は対応できる機器も出来ているのですね。実際モデルの人形を使って気管カニューレ交換や胃瘻ボタン交換などを行いました。熊本地震を経験された緒方先生はその経験に基づき、災害時は携帯電話は通じず、LINEが有効だったこと、病院に行くにも道路状況が悪く、自助力を強化することが大事だと強調されていました。札幌から来られた木村先生は、医療的ケア児を持つ母親の言葉を紹介しながら具体的な取り組みを紹介してくださいました。最後に宮崎地区の在宅医療患者の実情を 話されましたが、実際宮崎で在宅医療を受けている保護者の方へのインタビューを通じで、我々医療者へ期待されていることを明らかにしてくださいました。今日の講習が宮崎の在宅医療を一歩でも前へ進めるキッカケとしなければならないなと感じた次第です。

雨上がりの夜間急病センター勤務

6月27日(木)は、熱帯低気圧が台風に変わって上陸するかもしれないという予想もあって、休校になったところもあったようですね。私も行く予定だった木城町の乳児健診が昨日の段階で中止になりました。しかし、蓋を開けてみると幸いなことに進路が東にずれ午後からは晴れ間ものぞきました。夜は夜間急病センター勤務だったのですが、珍しく7時になっても来院がなく、最初の患者さんが来たのは7時半。今日は少ないのかなと淡い期待を抱きましたが、それからは立て続けに来院がありました。その中で危ないと思ったのは2歳の子どもが除光液を飲んだと来院したケース。実物を持ってきてもらったのですが、今の除光液はジュースのボトルのような大きさなのですね。全国的に除光液を誤って飲むケースは少なくないようです。子どもの気をひくような容器も、子どもが容易に開けることができるのも、そして子供の手の届くところに置くのも問題です。誤嚥による化学性肺炎はやっかいですよ。*結局熱帯低気圧が令和初の台風になったようですね。

誰がために憲法はある

『・・・戦争の記憶が薄れ、憲法にこめられた理想が忘れ去られつつあるいまこそ、ひとりでも多くの人にこの映画が届くことを願うのみである。』この映画を作った井上淳一監督の言葉。宮崎キネマ館で6月29日(土)〜7月12日まで上映されます。
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第2回子ども健康セミナー

 6月22日(土)午後2時から宮崎県医師会館で第2回子ども健康セミナーが開催されました。90名弱の方の参加で、野井先生は会終了後も多くの方の質問に答えられていました。講演のエッセンスを紹介します。子どものからだ・心・生活がどこかおかしい、ちょっと気になるという実感を自律神経機能や前頭葉機能面から調査した結果、出てきた結論は、「早寝・早起き・朝ごはん」は健康生活のバロメータであって、取り組みのスローガンとしては『光・暗闇・外遊び』を提案したい。具体的には日中外遊びで光を浴びて、夜は光刺激をさけると夜早く入眠するようになるということです。そして、具体的なデータを元に、『ワクワク・ドキドキ』と『よい加減』を勧められました。『ワクワク・ドキドキ』は、昼は、子どもが子どもらしくワクワク・ドキドキしながら、夢中になれるような取り組み、興奮できるような取り組みを仕掛ける。『よい加減』は、まずは、子どもだけでなく、私たちおとなも楽しみ・のんびり・輝きながら『よい加減』を探求していくことも大切ということでした。会終了後のアンケートでも期待以上と多くの方が喜ばれていました。また、個別相談された方も満足して帰られました。

高鍋町学校保健会総会

 6月20日午後中央公民館視聴覚室で令和元年度の高鍋町学校保健会総会が行われました。8月8日(木)に東児湯学校保健研究大会が開催されること、10月4日(金)には高鍋の小中合同保健委員会が開催されることが報告されました。例年この小中合同保健委員会での講演会会場は、高鍋町美術館でしたが、駐車場の関係で今年は高信ホール(中央公民館)に変更になりました。児湯郡で一番収容人員の多い会場です。五ヶ瀬町立五ヶ瀬中学校の戸敷 二郎校長が『睡眠について』話される予定です。総会後、私が『ネット依存(Gaiming disorder)について』と題して話しました。保健会の調査でも、中学生のスマホ、タブレット、パソコン所有率は過半数を超え、ゲーム機に至っては小学校高学年から中学生までほぼ8割にも達しています。iPhoneやiPadを世に出したジョブズさんが自分の子どもにはこれらを持たせず、夕食時の子どもとの会話を大切にしていたことは有名です。必要性や使い方、リスク等を親子でしっかり話し合ってほしいと思います。

ポリ袋の廃止

 マイクロプラスチックの環境汚染が世界的に問題になっています。いろいろなプラスチックゴミがありますが、そのひとつポリ袋。スーパーでも有償化や使わない動きがでていますが、当院でも薬が多いときにポリ袋に入れてお渡ししていましたが、9月からは廃止したいと思います。ご協力の程よろしくお願いいたします。*私の小さい頃は、買い物籠をさげて近所のお店で買い物していましたが、最近はスーパーでの買い物が主になって、買い物籠を下げて買い物する感じではなくなりましたね。ただ、現在は使わないときは小さく折りたためる袋やかわいいショッピングバッグ等ができてファッショナブルかつ便利になりましたね。
 ☆6月22日(土)に行われる子ども健康セミナーは、席に余裕があるようで事前申し込みなしでも聴講可能です。当日時間が出来た方はどうぞ足を運んで下さい。

ワクチンの話題

今年は空梅雨かなと思っていたら今日午前中はひどい雨でしたね。暑い今、今年のインフルエンザワクチン株が決まりました。A型株は二つとも変更になりましたが、B型株は昨年と同一となりました。B型インフルエンザの流行が昨年度はさほどでもなかったからでしょうか。
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 *アメリカのオレゴン州の話ですが、予防接種を受けていない6歳児が重症破傷風を発症し、約8週間の入院加療(うちICUに47日間)し気管内挿管や人工呼吸器管理治療を要し、その治療費がなんと811,929ドルにのぼったという情報が入ってきました。なんと日本円に換算(当時のレート)すると9000万円を越します。子どもが助かったのは幸いですが、予防接種したほうがはるかに安いし、その間の周囲の精神的負担も半端ではなかったでしょうね。



子ども健康セミナー 申し込み期間延長のお知らせ

6月22日(土)午後2時〜4時宮崎県医師会館で行われる第2回子ども健康セミナー『子どもの「からだと心」のいま 〜元気のためのオススメ生活〜』の申し込みを15日まで延長します。下記QRコードを読み取って、 申し込みはこちら をクリックして必要事項を記入されるようお願い致します。講師の野井真吾先生は全国各地で講演されており、その人気ぶりからも子どもの心身を健やかに成長させる多くのヒントを伝授していただけると思います。*複数名申し込まれる場合は、コメントにその方の名前を記入していただければOKです。
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日本小児科医会総会

皆様に大変ご迷惑をおかけしましたが、おかげさまで無事日本小児科医会理事会、代議員会総会並びに地域総合小児医療認定医委員会を終えることができました。理事会や委員会等でなかなか講演を聞く機会が限られますが、今回は発達障害と虐待関連の教育講演を聞くことができました。中でも「虐待を見たとき、あなたの頭の中に起こる10のこと」と題して兵庫県立尼崎総合医療センター小児科の毎原敏郎先生の講演は切り口がユニークで為になる講演でした。虐待が年々増加し、悲惨な虐待事案が報道され、皆様が目にすることもおおくなってきているとおもいますが、小児ガン、超低出生体重児、虐待の年間発生がそれぞれ、2,000〜2,560、2,771&133,773で年間の死亡者数がそれぞれ200〜300、500弱、300〜400なのに対し小児ガン専門医の数が2,000、新生児科の医師が3,000、虐待を扱っている医師は500にも満たないということで、虐待医学の立ち遅れが目立つこと。また、虐待は助かったとしても後遺症を残す率が高い事を述べられ、医療機関からの児相や自治体への通告率がかなり低いことを指摘。虐待対応を先延ばししない重要性を強調されました。そして医師の陥りやすい間違いを10の具体的事例をあげて説明。虐待の通告は家族支援のきっかけにもなることを話されました。今後は躊躇せず関係諸機関と連携を取るようにしたいと思いました。

うれしいメール

 今朝は、日向の仲地先生から『吉報です。日向市も7月1日からおたふくかぜの予防接種に対して3000円の補助がでると知らせがありました。』そのあと県の医師会から「ロタ・ムンプスの予防接種事業の各市町村実施状況等」のデータが送られてきました。今年は開始時期にずれはありますが、県内全市町村でおたふくかぜの予防接種の助成がおこなわれることになったようです。有り難いことです。ぜひ利用してほしいと思います。ロタウイルスの助成は、今年度は延岡市、日向市、日南市、串間市の4市以外では助成が行われています。この4市の首長も是非来年度は助成を開始の決断を下してもらいたいものです。そうすると予防接種に関しては県内で格差が解消されます。
 ☆6月7日(金)の午後〜6月8日(土)は、日本小児科医会総会、及び代議員会出席のため臨時休診とさせていただきます。
ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

休日在宅医

6月2日(日)は、休日在宅医でした。午前9時からの診療開始ですが、今日は、朝方6時前に電話。昨夜遅かったのでぼーっとした頭で電話を取ると、救急隊に教えてもらった病院に電話したら、『今日の在宅医は「たかやま小児科」なのでそちらへ電話して』と言われたから電話したとのことでした(小児ではなかったのですが・・・)。在宅医であることは間違いなかったのですが、在宅医だからその日なら何時でもみれるということでもないのにと思いながら病院をあけて診察。その方は、一昨日に自宅で作られたそぼろをお昼に食べ、そのそぼろを冷蔵庫に保管することなく、同日夜に食べて夜中から下痢、嘔吐、ひどい腹痛がおこったとのこと。食中毒のようです。この時期増える食中毒。食中毒予防の3原則、菌を付けない(持ち込まない)、菌を増やさない(速やかに調理し、食べる、冷却で菌の増殖を防ぐ)、菌を殺す(加熱して菌を死滅させる)を励行しましょう。午前の外来でも食中毒と思われるひどい下痢や腹痛での来院が複数ありました。
☆インターネットを介した診療予約システムがどういうわけか今日の在宅医の時に使えませんでした。
ご迷惑をおかけしたことお詫び致します。