児湯地区保健委員会
8月29日(水)診療終了後、川南で行われた児湯地区保健委員会に出席してきました。定期の子どもたちの予防接種や高齢者肺炎球菌やインフルエンザについての話し合いです。その中で、今年の百日咳流行が話題になりました。第32週までで全国の百日咳患者さんは2,990件発生、宮崎県では211件と一割弱、児湯地区はその約7割を占めています。結構高率に発生していることがわかります。日本小児科学会は百日咳の全国的流行を受けて年長さんや二種混合ワクチン接種年齢の子どもにも任意接種になりますが3種混合ワクチン接種を推奨予防接種にあげました。ここにきて二種混合ワクチンの出荷制限が始まったようです。今回の会議では、このような事情もふまえ、二種混合のかわりに三種混合ワクチンを公費で打つようにできないか、要望しました。子どもたちの不利益にならないよう、英断を期待したいと思います。
休日在宅医
8月最後の日曜日、子どもたちはどの様に過ごしているのでしょうか。宿題におわれている子どももいたかな。快晴だったので、夏休み最後の週末を楽しんだ子どもも多かったかな。今日は当院は休日在宅医。夏は小児科の外来は暇なことが多いのですが、今日はRSがらみでの来院が多かったです。まだまだ下火になっていない印象です。ただ、RSウイルス感染症は乳児は重症化することもあありますが、3歳以上の幼児は罹患しても普通の風邪と同様それほどひどくはなりませんので、むやみに心配することはありません。
そういうこともあり、現時点では小児でRSウイルス感染症の検査が保険で認められているのは1歳未満のみになっています。
そういうこともあり、現時点では小児でRSウイルス感染症の検査が保険で認められているのは1歳未満のみになっています。
就学前健診
台風が心配されましたが、宮崎は直撃を免れ、23日午後から予定通り西小学校の就学前健診に行ってきました。いつものように診察時に、記録簿で予防接種歴も確認しましたが、MRワクチンが未接種の子どもが少なからずいました。首都圏で風しんが増加中と先日報告しましたが、日本産科婦人科医会HPでも注意喚起をしています(http://www.jaog.or.jp/wp/wp-content/uploads/2018/08/201808rubella-1.pdf)。また、なんと欧州でははしか(麻しん)が大流行の兆しというニュースも飛び込んできています。なんでも感染者は4万人を越え、数十人がなくなっているようです(https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180822-35124409-cnn-int)。沖縄で麻しんが流行したときMRワクチンが不足気味になりました。今回の風しん流行でも同様のことが懸念されます。状態のいいときに早めにMRワクチン接種をお勧めします。
*8月26日(日)は休日在宅医です。午前9時〜12時。午後2時〜5時まで。在宅医の時は予約は出来ません。また、事前の電話も不要です。
*8月26日(日)は休日在宅医です。午前9時〜12時。午後2時〜5時まで。在宅医の時は予約は出来ません。また、事前の電話も不要です。
RSウイルス感染症の増加
立秋の頃から朝が結構涼しく感じられるようになりました。堤防沿いも虫の鳴き声が増えてきたように思えます。さて、外来の方では先週RSウイルス感染症での来院がこの夏最多になりました。冬に多いという印象があったRSウイルス感染症も今や夏の病気?と思える程です。未熟児や先天性心疾患の一部やダウン症の乳児には、「シナジス」という注射で受動免疫を与えて予防する手段がこうじられていますが、一般的には、流行開始から流行終了までの期間(通常9月~翌年3月まで)に接種となっていました。しかし、夏に流行することもあることから、この接種時期が見直されてきています。願わくば、この高価すぎる注射が安価になって、希望する乳児がすべて受けることが出来るようになってほしい。
風しんの発生
今日のNHKニュースで妊娠中の女性が感染すると赤ちゃんに障害が起きるおそれのある風疹の患者が、首都圏を中心に増えていると報道されていました。厚労省は移動の多い夏休みの時期にさらに感染が広がるおそれがあり注意を呼びかけるとともに、一番多い患者層は、30-50代の男性ということで、周囲に妊婦さんがいる、いないにかかわらず成人男性も予防接種を受けるようアナウンスしています。風しんあるいはMRワクチンの2回接種が必要です。☆実を言うと高鍋でも50代の女性で風しんと診断された方がつい最近でています。決して首都圏だけの問題ではありません。御注意ください。
認定小児科指導医
日本小児科学会の資格に小児科専門医という資格があります。この専門医は以前は学会が資格認定していたのですが、その認定が日本専門機構に移ることになりました。それに伴い、2017年からの日本専門機構による新しい専攻医の研修制度に対応するため、小児科指導医の認定が始まりました。小児科専門医の資格を取得したうえで、小児科医のための臨床研修指導医講習会を受けるか、小児科指導医オンライン・セミナーで計9編を受講し、査読制度のある雑誌に掲載された小児科関連論文を提出して小児科学会から認定を受けます。そうすると研修医に対して研修指導医として指導する資格ができます。研修医が来る大きい病院では必要な資格かもしれませんが、開業医レベルではほとんど必要ありません。ただ、今年から当院も宮崎大学医学部生の地域実習を受け入れることにしたので、一念発起、この資格を取得しました。ちょっと苦労した割には、認定証は10円玉くらいの大きさのシールのみ。少し期待外れでした。


大規模地震時医療活動訓練
8月3日(金)正午に南海トラフ巨大地震並みの地震が起こったとして医療活動訓練が行われました。小児科、産婦人科の小児周産期リエゾンとして都城の白尾先生と宮崎市の中谷先生が県庁でコーディネイターとして訓練に参加。私達一般診療所は、被害の状況を小児科情報収集シートをメーリングリストで本部に送りました。宮崎県のHPには、「南海トラフ地震における具体的な応急対策活動に関する計画」に基づく宮崎県実施計画や、各地の津波浸水想定(https://www.pref.miyazaki.lg.jp/kiki-kikikanri/kurashi/bosai/page00150.html)が示されています。これを参考に被害状況を報告しました。備えあれば憂いなし。一度家族で自分の地域の浸水想定等を確認し、避難ルート等確認されるといいですね。
急病センター当直
7月31日(火)夜は、宮崎市の夜間急病センターの当直でした。時折ひどい雨が降っていて、普段より来院数は少ないかなと予想していたのですが、見事に裏切られました。準夜帯とあまり変わらない来院数でいつもに比し多いくらいでした。仮性クループが2人、RSウイルス感染症が1人、その他の多くは、なんと腹痛でした。浣腸を5人したのは、私の当直で最多でした。夏休みで生活が不規則になっているのか、はたまた暑さで水分摂取が多くなり食欲が今ひとつなのか、便秘の子どもたちが多かったようです。夏休みの間に朝の排便習慣がつくといいですね。
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