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B型肝炎ワクチン出荷再開

 ニュースでご存じの方も多いかと思いますが、出荷自粛状態にあったB型肝炎ワクチンの出荷が再開されることになりました。卸から各病院に届くまで1週間くらいのタイムラグはありそうですが、これで当院で実施していた接種および予約制限も解除します。特に助成期限ぎりぎりの方は予約をお急ぎ下さい。母子感染予防用も一安心。生後2ヶ月からの予防接種スケジュールも今まで通り立てやすくなります。混乱を極めていた予防接種も2月からはなんとか平常通りに行うことが出来る見通しです。これを機に特定のワクチンの寡占状態が改善されることを期待したいものです。
 *土曜日は、ロタウイルス感染症が目立ち、点滴加療を要する子どもが多く外来が混雑しご迷惑をおかけしました。感染拡大を防ぐため、嘔吐したり、下痢したりしている子どもと接するときは感染する可能性があると考えて、吐物やおむつの処理に注意して下さい。

今年初の当直

 27日は今年初の宮崎市夜間急病センターの当直でした。前日まで落ち着いているという情報だったのですが、実際いってみると準夜帯の人数を上回る子どもが訪れた深夜帯、眠れぬ当直でした。準夜帯も熱性痙攣や薬物中毒、急性中耳炎と県病院に紹介になったケースが相次いだようですが、深夜帯も交代するやいなや熱性痙攣で救急車搬入。ダイアップ座薬でもけいれんが断続的に起きる状態でしたが、県病院も大変な状況でこちらで様子を見ることに。そうこうするうちにインフルエンザを心配した来院や腹痛、嘔吐、再び熱性痙攣で救急車搬入と寝るまもなく、最後は明け方に腹痛で歩くこともままならないという10歳の女児が救急車搬入。ストレッチャーに乗せられてきて、診察台にも横になれないような状態。なんとか診察して便秘疑いで浣腸したところ、硬便が多量に出て、その後は歩行も可に。母親が思わず『便秘だったんですか!?』。今回の当直では便秘による腹痛が二人。たかが便秘、されど便秘。これほど強い腹痛を訴えることもままあります。夜更かしせず、おやつに気をつけバランスの取れた食事や適度な運動も心掛けて便通をよくしましょう。
 *インフルエンザの迅速検査は、高熱が出て少なくとも12時間くらい経過してからがいいようです。熱が出たからといってすぐ急病センター受診しても検査はできません。今からは待合もごったがえします。他の症状が落ち着いているときは、翌日かかりつけ医を受診することで十分間に合いますよ。

今年初の救急電話相談

 先日は今年初の救急電話相談担当でした。相談件数が14件と結構多かったようですが、今回は子どもの誤飲の相談が多かったのが特徴です。1件目は大人の肩こり等に使われる薬を3歳児が飲んでしまったという相談。医薬品の誤飲事故が多いことは昨年のこのブログでも取り上げましたので、そちらも参照下さい。次は豚肉の一口カツを作ろうとしてたら生のままの豚肉を1歳の子どもが食べてしまったという相談。生肉は細菌も心配ですが、豚肉では寄生虫も心配しないといけません。最後はおとうさんの”だれやみ”焼酎のお湯割りを1歳の子どもががぶ飲みしたという相談。相談されてきたお父さんは慌て取り乱していたようです。そして、昨日の外来では10ヶ月の子どもが灰皿の中のタバコを口に入れていたと来院しました。乳幼児は思わぬものを口にするものです。トイレットペーパーの芯の大きさなら子どもは飲み込みます。子どもの周りをもう一度見直して、事故を未然に防ぐ努力をしましょうね。

小児科役員会

 昨日夕方粉雪の舞い散る宮崎市内で、県小児科医会役員会が開かれました。そこで宮崎県のMRワクチンⅠ期の接種率が全国最下位であることが報告されました。全国平均96.4%の接種率で、宮崎は93%でした。36の県で、感染防御の目安である95%以上を達成している中でのこの数字です。1歳代でまだMRワクチン未接種の幼児は出来るだけ早く受けるようにして下さいね。また、夜7時〜翌朝8時まで延長された救急電話相談事業ですが、相談してから急病センターを受診する子どもが増えたようだとの印象を持たれている先生が多く、一定の効果を上げているようです。一方、小児科医が園等に出かけて話をする訪問救急教室に関しては、まだ講師料が必要と思っている方がいるとの報告がありました。訪問救急教室は要請する側の負担なしで開催できます。来年度も是非活用して下さい。

卒寿

 父が明日で満90歳の誕生日を迎えます。膝痛で、短い距離しか歩けず、外出時は車いすを使うことも増えましたが、有り難いことに元気に過ごしてくれています。明日夕方は市内で県の小児科医会役員会がある関係で、今日お祝いをしました。お祝いといっても一緒に食事するくらいですが、いつも父の食欲には驚かされます。昔はお酒も嗜んでいたのですが、今では毎日ノンアルコールビールを1本飲みながら、ほぼ、私と同じくらい食べるときもあります。長寿の秘訣はこの旺盛な食欲かな。

大寒

 大寒の今日は、どんよりとした曇り空でいつもの日差しがなく、部屋の中の温度もあがらずほんと寒かったですね。外来ではインフルエンザより、まだ嘔吐や下痢などの胃腸炎症状を呈する子どもが多いようです。ただ、こう寒い日が続くと一気にインフルエンザが拡大しそうですが。現時点で当院外来のインフルエンザは、A型>B型ですが全国レベルでみても、直近の5週間ではAH3亜型(A香港)、AH1pdm09(2009年に流行した新型インフルエンザ)の検出割合がほぼ同程度で、次いでB型のようです。年齢別でいうと県内では5歳未満が全体の32%、5-9歳が25%、10-14歳が10%、15-19歳が3%といった具合です。十分な睡眠、休養と栄養で乗り切りましょう。
☆先日3歳児の約30%が午後10時以降に就寝し、約7%は睡眠時間が10時間未満の寝不足状態にあるという調査結果が報道されていました。お父さんやお母さんも仕事や育児で大変かも知れませんが、出来るだけ睡眠時間を確保して免疫力が低下しないよう気をつけて下さいね。

おたふくかぜ流行

 県内で今月10日までの1週間に確認された「おたふくかぜ」の患者は148人で、1週間当たりの患者数ではこの5年間で最も多くなり、県では予防接種や手洗いなどの徹底を呼びかけているという報道がなされました。おたふくかぜの予防接種ではワクチン不足でご迷惑をおかけしておりましたが、少しずつ入荷してきています。予約されていた方は御連絡ください。また、これから受けようという方も予約して下さい。B型肝炎ワクチンに関しても接種を控えていましたが、少量ずつではありますが、入ってくるようになりました。途中で接種を中断されている方、特に、助成の期限が迫っている方は急ぎ御連絡ください。*四種混合ワクチン、日本脳炎ワクチンに関しては、通常通り接種できるようになっています。

公衆衛生委員会

 今日は公衆衛生委員会に参加してきました。問題になったのは子宮頸がんワクチン(HPV)とB型肝炎ワクチン不足。HPVに関してはWHOの勧告も出たのですが、未だ現状打開までには道遠しといったところです。B型肝炎ワクチンに関してはもう一つのワクチン製造メーカーの供給増が軌道に乗りつつあるようで、少し希望が出てきました。今回はいつもの協議に加え、午後から東大医科学研究所附属病院血液腫瘍科の内丸薫先生によるHTLV-1感染症(ヒトT細胞白血病ウイルス1型)に関する講演がありました。HTLV -1感染症と言えば昔は九州の風土病みたいに思われていましたが、最新のデータでは患者数は福岡、大阪、鹿児島、沖縄、東京とのことです。僕らが学生の頃はキャリアの母親は人工乳で育てる事で感染者は減らせると習いましたが、今では断乳の他にも短期母乳、凍結母乳、その組み合わせと選択肢が増えたとのこと。もちろん断乳が一番感染者数を減らすのには効果があるようです。キャリアの母親から生まれた子供の検査等も含めしっかり相談出来る体制作りが今後の課題だということでした。

感染症流行情報

 昨日宮崎県内がインフルエンザの流行シーズンに入ったとの発表がありました。地域別では小林保健所管内>延岡=日向保健所管内>都城保健所管内となっているようです。当院でもみられるようになりました。最初はA型だけでしたが、B型もみられます。また、おたふくかぜに関しても流行注意報が出ました。こちらは日向>延岡>小林で、5,6歳が全体の約4割を占めているようです。西都・児湯ではまだ多いというほどではないので、予防接種を受けてない人は受けておきましょう。定期のMRワクチンを受ける年齢の児は助成があります。

医学の進歩

 アイスマンの胃にもピロリ菌がいたことが報道されていましたが、先日京都大学・東京大学・神戸大学の研究チームは、胃がんの原因となるヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)が、血流に乗って他の病気の原因となっている可能性を示唆する論文を発表しました。このピロリ菌が関与する病気としては、消化性潰瘍や胃がんがよく知られていますが、特発性血小板減少性紫斑病の一因ともなっていて、ピロリ菌の除菌は保険適応になっています。これ以外にも新たな病因としてクローズアップされる日も近いかな。血流に乗ってといえば、片頭痛の原因の一つとして、心臓に空いた小さな穴(卵円孔)からセロトニンが脳に到達していくケースがあるということで、この穴を閉じることで片頭痛が改善する人がいるとのこと。思いもよらぬ治療法の登場。いろんな病気で治療の選択肢が増えていくといいですね。

休日在宅医

 昨日10日(日)は、今年初の休日在宅医でした。この時期にしてはとても落ち着いた在宅医でした。高熱でインフルエンザの検査をした子どもはいましたが、インフルエンザは日向の子ども1名のみでした。お母さんの話では、日向の園ではインフルエンザの発生があるようです。この連休で拡がらないといいのですが。今週の土曜はセンター試験。受験生もみえました。ベストの状態で受験できるよう、今からは追い込みというより体調管理が一番の課題ですね。*昨日私の妹が東京へ帰っていきましたが、今日は我が家の次男が福岡から帰ってきました。暖かい宮崎を想像していたようですが、ちょうど寒くなってきたときに帰ってきて期待外れだったかな。小雨混じりのあいにくの天気でしたが、久しぶりに家族でテニスを楽しみました。

スギ花粉今年初観測

 宮崎市の安達耳鼻咽喉科の先生から1月7日スギ花粉観測というメールが入りました。昨年のスギ花粉飛散量は例年の1/3程度だったそうですが、今年は例年並みの飛散量と予想されています。スギ花粉症のある方には嫌な季節の到来が間近のようです。
*予約を制限していた四種混合ワクチンは、なんとか目途がつきそうで通常通り、パソコンや携帯からも予約可能となりました。もちろん電話からも予約できます。待たれていた方は、どちらかの方法で予約お願い致します。また、おたふくかぜワクチンも多くはありませんが、入荷してきています。特に助成の切れる前の方は早めに御連絡ください。
☆1月10日(日)は休日在宅医です。診療時間は午前9時〜12時、午後2時〜5時で予約は出来ません。

1歳半健診

 今日は今年初の高鍋町1歳半健診でした。お父さん、お母さんに連れてこられる子ども、おばあちゃんに連れてこられる子ども、兄弟一緒に来る子ども。健診は、原則元気な子ども達が集まる場なので、診察の場では見えにくい普段の子どもと家族の関係の一部がみえることもあり、小児科医にとっても貴重な時間です。今日は天気が良かったので、多いかなと思いましたが、予定より少ない人数でした。明日誕生日の子どもでMRワクチンがまだな子どもがいました。今日接種しないと助成が受けられません。皆様も母子手帳を見直して、追加接種等忘れていないかチェックして下さいね。
 *町から委託されている乳児健診や予防接種等の関係で今日初めてマイナンバーが必要になり、初めて封筒を開けてマイナンバーを見ました。いろいろと大変なようですね。
 

仕事始め

 4日は1月とは思えない暖かさとなりましたね。午前中こそ外来も混雑しましたが、例年に比べると拍子抜けするくらいの仕事始めになりました。インフルエンザの人もいませんでした。今年は例年のような大流行とはならないかな。寒暖の差が激しいせいか、風邪や喘息発作での来院が多かった印象でした。週末には寒さがもどるようなので、油断することなく体調管理に努めてください。
*B型肝炎ワクチンの定期接種化が決定したようです。以下昨日の朝日新聞医療ニュースから:『B型肝炎ウイルスの感染を防ぐワクチンについて、厚生労働省は今年10月にも予防接種法に基づく「定期接種」にする方針を決めた。0歳児に計3回接種する。B型肝炎ワクチンは、ウイルス感染を予防することで、その後に起きる肝硬変や肝臓がんにならないようにするのが目的。定期接種になれば、市区町村が原則無料で実施することになる。接種を受けるのは生後2カ月、3カ月、7~8カ月に1回ずつとする。』

初夢

 縁起のいい初夢と言えば、『一富士二鷹三茄子』ですが、見たことがありません。皆様の初夢はどんなでしたか?私の今年の初夢はなんとインフルエンザの診療が忙しすぎてパニクっている夢でした。眠っているときぐらいはおだやかな夢を見たいと思うのですが、なかなか仕事のことが頭から抜けないようです。昨年末から、インフルエンザの検出感度が約100倍になるという高感度、自動判別する機器を導入したのですが、一人分が終わるまで次の検査が出来ないという制約があり、それがストレスとなって明日からの診療開始を前に夢として見たのかな。インフルエンザの流行が大きくならないことを祈ることにしましょう。
 *明日は2時から3時の予防接種と乳児健診の時間は設けておりません。この時間帯も通常診療となります。よろしくお願いします。

あけましておめでとうございます。

 今年もよろしくお願い致します。
1月4日(月)から診療開始。
1月10日(日)は休日在宅医です。
今月は化血研の営業停止処分がなされる予定で、当面ワクチン確保が一番の課題になりそうです。
今年が皆様にとって素晴らしい年となりますように!