医療安全対策セミナー
先週医療安全対策セミナーが行われました。講師は慈恵大学総務部渉外室 名誉顧問 横内 昭光氏で元警視庁捜査一課 管理官という肩書き。2004年4月、警察OBが患者さんとの対応のために学校法人に就職したのは、全国初とのこと。きっかけは医療事故や、医師の射殺事件で、悪質クレームや、病院内外で発生する暴力対策とのこと。都内の私立大学付属病院本院11施設全職員29、065人を対象に2011年12月に行われた調査では過去1年以内になんらかの暴力を受けた人は44.3%とのこと。すごい比率です。患者さんが怒るには当然理由があるのでしょうが、暴力が許されて良い訳はありません。患者さんの怒りを誘発しないよう病院側に改善すべき点も多々あるのでしょうが、お互いに相手を思いやる言動が一番大事なように思えます。*28日急病センター当直でした。宮崎市の急病センターにも、警察OBの方が常駐されるようになりました。急病センターはかかりつけの方が来ることは少ないので、意思疎通が自院でのようにうまくいかず、お互いの気持ちのずれが生じやすい環境にあるのも一因でしょうか。
四種混合ワクチンの予約制限
ワクチンのゴタゴタが続いています。先月は、武田薬品のおたふくかぜワクチン不足、また、化血研のインフルエンザの出荷遅延、そして今度は化血研の四種混合ワクチンが欠品に。検定は合格しているのに流通はさせない!? 困るのは子ども達。いい加減にしてほしいというのが本音。12月には新しい四種混合ワクチンが他社から発売予定とはいえ、それまでに何本入ってくるかはっきりしない状況です。四種混合ワクチンは、Ⅰ期に3回打たねばなりません。供給状況がはっきりしない現在、希望するすべての予約を受けることができなくなりました。とりあえず、本日までに予約されている方を優先させていただくことにします。当面、携帯やパソコンからの四種混合ワクチン新規予約が出来ないようにさせていただいています。四種混合ワクチンをご希望の方は、0983-23-4423までお電話下さい。申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。
急性弛緩性麻痺/急性弛緩性脊髄炎ならびに喘息様症状を認める急性呼吸不全症例の多発
表題の件で、小児神経学会及び小児科学会から以下のような緊急メールが届きました。「昨年、米国等でエンテロウイルスD68型(EV-D68)による下気道感染症が大規模に流行し急性弛緩性麻痺acute flaccid paralysisを認める患者が多数報告されましたが、日本でも今年8月末頃から9月をピークに、全国各地で喘息様症状を呈する下気道炎患者が急増し、中にはICU入室、人工呼吸管理等が必要となる急性呼吸不全症例が発生し、一部の症例からはEV-D68が検出されたと報告されています。
また、上記とほぼ同時期に、急性弛緩性麻痺症状を呈する急性弛緩性脊髄炎症例が全国から相次いで報告され、一部の症例からはEV-D68が検出されているとのことです。エコーウイルス、コクサッキーウイルス等、その他のウイルスが検出されている症例もあり、感染拡大予防法、治療法等を確立するためには原因究明が急がれます。〔一部改変〕」幸い当院では経験していませんが、長崎の先生が経験されたケースでは最初普通のかぜと思っていたのが一日二日で急激に悪化し歩けなくなったとのこと。今の季節、喘息様症状での受診は多いので、ピークは過ぎているようですが気をつけないと。ノロウイルスでも新型が流行しているようですが、ウイルスとの戰い、気が抜けませんね。
また、上記とほぼ同時期に、急性弛緩性麻痺症状を呈する急性弛緩性脊髄炎症例が全国から相次いで報告され、一部の症例からはEV-D68が検出されているとのことです。エコーウイルス、コクサッキーウイルス等、その他のウイルスが検出されている症例もあり、感染拡大予防法、治療法等を確立するためには原因究明が急がれます。〔一部改変〕」幸い当院では経験していませんが、長崎の先生が経験されたケースでは最初普通のかぜと思っていたのが一日二日で急激に悪化し歩けなくなったとのこと。今の季節、喘息様症状での受診は多いので、ピークは過ぎているようですが気をつけないと。ノロウイルスでも新型が流行しているようですが、ウイルスとの戰い、気が抜けませんね。
カレンダー
今年も宮崎市の方から来年のカレンダーをいただきました。生協病院時代娘さんをみた御縁で、開業以来毎年かかさず送っていただいています。一番新しいカレンダーは診察室入り口横に。以前のカレンダーもいつくかは診察室内にあります。お孫さんも中学生、小学生になられたとか。このカレンダーが届くと年末が近いなと思うようになりました。来週には年賀ハガキも発売になるようですね。最近はメールやライン等で済ませる方も多いのかな。2003年をピークに毎年発行枚数は減少してるようです。当院では来月から夜間のインフルエンザ予防接種が始まります。いよいよ今年終盤に向けて、ギアをアップしていく時期になりました。
准看テストと就学前健診
児湯准看護学校53期生の小児科テストが先日行われ、採点が終了。まじめな学生が多かったので全員一発合格を期待して、今回はボーナス問題まで用意したのですが、残念ながら5名が不合格。1回目は60点以上で合格なのですが、追試になると80点以上とハードルが上がります。いつものことながら年齢が高い人ほど、モチベーションも高いようで授業中の態度も良く、点数も高い傾向があります。そのような姿を見て、若い人がいい影響を受けていくので、資格試験の成績もいいのでしょう。今回不合格になった学生の奮起を期待したいと思います。
*22日午後は、高鍋西小学校区の就学前健診。就学予定の半分、38名中なんと15名がまだMRワクチンⅡ期が終わっていませんでした。また、BCGとポリオのみで、他の予防接種が全くされていなかった子どもも。流行している病気がない今の季節に、ぜひ予防接種をしてほしいものです。
*22日午後は、高鍋西小学校区の就学前健診。就学予定の半分、38名中なんと15名がまだMRワクチンⅡ期が終わっていませんでした。また、BCGとポリオのみで、他の予防接種が全くされていなかった子どもも。流行している病気がない今の季節に、ぜひ予防接種をしてほしいものです。
地域周産期保健医療体制作り連絡会
10月19日診療終了後、宮崎市で行われた「地域周産期保健医療体制作り連絡会」に出席してきました。今回のテーマは『高齢出産』でした。最初に宮大医学部付属病院総合周産期母子医療センター助教の住吉 香恵子先生が講演。現在女性の初婚年齢は29歳までアップしてきているようで、子どもを産む年齢も適齢期の20代は少なく、10代と30代が多いとのこと。高齢出産の定義は日本では35歳以上の初産ということになっているようですが、晩婚化や生殖医療の進歩(体外受精等)で年々この年齢以上での出産が増えているようです。高齢出産は知られているように染色体異常等いろいろなリスクが高くなります。出生前診断との絡みもあり、様々なケースが考えられ、その対応もケースバイケース、細やかな配慮も必要です。解決すべき課題は多いようですが、せっかく授かった貴重な命、いろんな人との関わりで大切に育んでいく必要があることを感じさせられました。合計特殊出生率は1.43とわずかに前年を上回ったようですが、恋愛を面倒だという若者も増えているとの報道もあり、難しい世の中になったなというのが実感。
救急研修会
18日(日)は、小児救急の研修会に出席してきました。10時から12時過ぎまでは、小児救急のトリアージと蘇生法で、実際の症例も豊富にあり、とても勉強になりました。1時から午後3時までは小児救急電話相談事業の現在までの総括と、全国規模でケースを把握し、今後に生かすために開発されたソフトについての解説でした。以下のグラフを引用しますが、年々相談件数が増加していますが、全国的には#8000番の認知度は10%とのこと。まだまだ啓蒙活動が必要であることを痛感しました。現在、各県単位で行われている事業ですが、0時以降の深夜帯に行っているところは26県と半分をようやく越えたところです。全国一律に深夜帯も相談できる体制作りが急務のようです。


びっくりしたこと
午後用事があって宮崎市に向かっているとき、なんと後部座席の窓から2,3歳児と思われる幼児が身を乗り出しているところに遭遇。腕を含め上半身が車外に。チャイルドシートはもちろん、シートベルトもせず、幼児一人を後部座席に座らせ、しかも窓が開く状態で走行するとは!?見たこちらがヒヤヒヤでした。 『自動車の運転者は、チャイルドシートを使用しない幼児(6歳未満)を乗せて、自動車を運転してはいけません。』となっています。また、子どもを乗せたとき窓もロックした方が無難です。ちなみに● チャイルドシートの宮崎県の使用率(平成27年5月に、警察庁と日本自動車連盟(JAF)が合同で実施)は67.8%で全国平均を少し上回ってますが、5歳幼児の使用率は、30.8%と非常に低い結果でした。もらい事故もあります。大切な子どもの命を守るためにも、子どもを車に乗せる時は、細心の注意を払いましょう。
灯籠祭り
昨夕は、舞鶴公園で行われている灯籠祭りに散歩がてら久し振りに行ってきました。道中、リーン、リーンと鈴虫の合唱がきこえていました。今回は高鍋高校と姉妹校の米澤高校も参加していたようで、校章を灯籠で再現していました。

農業高校のグランドには灯籠で大きな♡マークが。もっと高いところから撮影するときれいに撮れたのでしょうが、写真にすると♡マークが扁平になってしまいました。

さて、今日は、休日在宅医。運動会があった園もあるようで、朝早く受診した子どもが、運動会に出たあと再び調子を崩したと昼前再受診しました。さほど忙しいという程でもなく、診療の合間にeラーニングを聴講し、ダニ舌下錠の処方資格の一つを取得しました。*このダニ舌下錠は残念ながら重症の気管支喘息の方は使用できません。

農業高校のグランドには灯籠で大きな♡マークが。もっと高いところから撮影するときれいに撮れたのでしょうが、写真にすると♡マークが扁平になってしまいました。

さて、今日は、休日在宅医。運動会があった園もあるようで、朝早く受診した子どもが、運動会に出たあと再び調子を崩したと昼前再受診しました。さほど忙しいという程でもなく、診療の合間にeラーニングを聴講し、ダニ舌下錠の処方資格の一つを取得しました。*このダニ舌下錠は残念ながら重症の気管支喘息の方は使用できません。
流行性角結膜炎の警報発令
県内では5年ぶりに流行性角結膜炎が警報レベルに達したとの発表がありました。患者の年齢別では、5歳未満と30代がそれぞれ全体の3割を占めているようです。俗にはやり目とも呼ばれる流行性角結膜炎は、主にD 群のアデノウイルスによる疾患で、主として手を介した接触により感染します。潜伏期は2日〜14日で、涙や目やにで汚染された指やタオル等から感染することが多いといわれています。角膜に傷が残ると後遺症として視力障害を残すことがあります。登園、登校の目安は医師において感染の恐れがないと認められるまで(結膜炎の症状が消失してから)とされています。ウイルスは1ヶ月ほど排泄されるので、登園、登校後も手洗いをしっかり続けてくださいね。
目立つ感染性胃腸炎。
今日、県内の園でのノロウイルス性胃腸炎集団発生が報じられました。幸い児湯地域では胃腸炎の集団発生はありませんが、当院では、いつになく細菌性腸炎が多い印象があります。前回もブログで報告しましたが、サルモネラ感染、カンピロバクター感染、そして病原性大腸菌の検出が相次いでいます。多くは鳥刺しや鳥のたたきの飲食歴があります。これらは、生に近い肉を食べないということで防げます。VPD(ワクチンで防げる病気)と一緒で、防げるものは防ぎましょう。集団生活をしている場で嘔吐下痢が生じたら、ノロだろうが、細菌性だろうがやることは一つ。感染拡大防止です。手洗いはもちろんのこと、嘔吐の場合は広範囲に消毒する必要があります。
*今日は高鍋町立わかば保育園の健診でした。午前中一時不在でご迷惑をおかけしました。127名中118名が今日健診を受けましたが、急に涼しくなったせいか、喘鳴を聴取する子どもが今回は目立ちました。気をつけて下さいね。
*10月11日(日)は休日在宅医です。診療時間は午前9時〜12時、午後2時〜5時で予約は出来ません。
*今日は高鍋町立わかば保育園の健診でした。午前中一時不在でご迷惑をおかけしました。127名中118名が今日健診を受けましたが、急に涼しくなったせいか、喘鳴を聴取する子どもが今回は目立ちました。気をつけて下さいね。
*10月11日(日)は休日在宅医です。診療時間は午前9時〜12時、午後2時〜5時で予約は出来ません。
舌下投与用ダニ抽出エキス製剤
昨日は救急電話相談担当でした。先日の訪問救急教室の際のアンケートの結果では、夜中の熱発時、#8000番に相談すると答えた人は、8-20%でした。これからインフルエンザ等がはやり、夜不安になることもあるかと思いますが、#8000番も上手に利用して下さいね。さて、先月『ダニ抗原によるアレルギー性鼻炎に対する減感作療法(アレルゲン免疫療法)薬』の国内製造販売が承認されたようです。スギ花粉症での減感作療法薬は舌下液でしたが、今回は舌下錠での登場です。前回同様、処方するには講習を受け試験に合格する必要があるとのこと。花粉症の方にとっては、治療の選択肢が一つ増えたことになりますね。*ダニ抗原に対する減感作療法ということは、喘息の症状軽減の可能性も理論的にはあるかな。
☆10月7日(水)、午前9時50分から11時20分「わかば保育園」健診のため、院長不在になります。ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。
☆10月7日(水)、午前9時50分から11時20分「わかば保育園」健診のため、院長不在になります。ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。
訪問救急教室
今日夕方、診療終了後石井記念、明倫保育園に出かけてきました。私にとっては何年かぶりの明倫保育園での訪問救急教室でした。園のリクエストは『発熱・嘔吐時の対応、集団生活(病気)における親としての心構え、知識』についてでした。今回は、スマホや携帯を使ってアンケートに答えてもらいました。その場でどの選択肢を何人が選んだかわかるソフトを使いました。私にとっても初めての試みでした。人の目を気にせず回答できるのが利点です。参加された方に楽しんでもらえたかな?今回の話が、皆さんに少しでも役立てば、また、急病センターの適正利用につながれば幸いです。毎年されている園もあれば、まだ一度もこの訪問救急教室を利用されたことのない園もあります。話す方も少しずつ工夫しながら話す努力をしています。まだ利用されてない園には、来年はぜひ、利用していただければと思います。講師のリクエストできますよ。
小児科医会秋期学術講演会(その二)
早いもので今日から10月ですね。さて、前回の続きです。会員発表につづいて、特別講演が2題。最初に宮崎大学医学部皮膚科の堀川永子先生が「当科における小児母斑、母斑症に対するレーザー治療」と題してレーザー治療の実際を分かり易く話されました。皮膚科領域では、レーザー治療が治療手段の4割近くを占めていること、以前自然治癒傾向があるといわれていた『いちご状血管腫』といっていたものが『乳児血管腫』と呼ばれるようになり、腫瘤の大きい物ではレーザー治療の適応があること。蒙古斑も自然に消えると言われていますが、異所性蒙古斑、特に四肢の青みの強い蒙古斑ではレーザー治療が効果を上げていること、色素性母斑の治療の実際等も紹介され、勉強になりました。最後の講演は、26日にUMKテレビでも放映されたのでご存じの方もいらっしゃるかも知れませんが(NHKでも以前取り上げられたようです)、NPO法人 ザンビアの辺地医療を支援する会副理事長の山元香代子先生が「ザンビアでの巡回診療活動」と題して話されました。先生は活動費を得るため、3ヶ月日本で働き、3ヶ月ザンビアで活動ということを繰り返しておられます。私財を投じて健康教育はもちろんのこと、診療、井戸掘りや蚊帳の普及等衛生環境を整え、妊産婦や乳幼児の死亡率を少しずつ改善されています。山元先生と同時期に県病院で仕事をされた先生方からも賛辞の声が相次ぎました。偉大な先輩がいることを誇りに思い、後に続く我々も頑張らねばと励まされました。
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