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休日在宅医

 6月最後の日曜日、休日在宅医でした。当院が明日から夏休みに入るせいか、午前中はいつもに比し混雑しました。こんな天気のせいか、喘息発作での来院がいつもより多かったような気がします。現在宮崎では手足口病が増加していますが、ヘルパンギーナの子どもも見かけます。どちらにも共通する原因ウイルスはコクサッキーウイルスです。その他嘔吐したり下痢したりと胃腸炎での来院も多く、3人点滴治療を要しました。吐いてすぐ脱水になることはありません。吐いた時は慌てて飲食させるのではなく、おなかが落ち着くまで1、2時間ぐらいは絶飲食にして、水分から少しずつ始めましょう。水分がしっかり取れるようになってから食事を与えて下さいね。
6月29日(月)〜7月6日(月)まで、ちょっと早めの夏休みをいただきます。ご迷惑をおかけして大変申し訳ありませんが、よろしくお願い致します。お盆は通常通りの診療です。

今月の当直

 23日は救急電話相談、そして24日は宮崎市夜間急病センターの当直でした。時折強い雨が降っていたので、喘息発作での来院が多いかなと予想してましたが、喘息発作は1名のみ、他は仮性クループや、嘔吐、熱発でした。吸入療法など、治療の進歩でしょうか、以前に比べると喘息発作での急病センター来院はかなり少なくなったような気がします。比較的病気の流行のない今は予防接種がお勧めですよ。25日夜は児湯医師会総会でした。毎年のように准看護学校の赤字(数百万)が計上されていますが、なんとかやりくりして継続していっている状態です。全国的に見ても学生が優秀な成績をあげているのが励みです。また、災害時の救急医療体制も話題に上りました。災害時は拠点病院はもちろんのこと、すべての医療機関が体制に組み込まれますが、災害時の通信手段の確保が課題のようです。当たり前のように使っている携帯電話が災害時は使えません。災害時の救急医療が実際に機能するようにするまでには、解決すべき問題も多いようです。

心臓検診委員会

 昨夜、児湯5町の小、中、高の心臓検診委員会が児湯医師会館で行われました。判定会議には140名を越す学童、生徒がリストアップされていました。昨年より、かなり増えた印象です。この委員会で精密と判定されると、指定病院でより詳しい検査を受けることになります。検査を受け、管理表というものを提出していただくことになりますが、受診率は結構高いようです。一方、尿検査も毎年行われていますが、こちらの方は要精密になっても病院で検査を受ける学童、生徒はかなり少なくなります。腎臓もとても大切な臓器ですが、心臓に比べるとことの重大さは認識されてないようにいつも感じます。尿を何回か採取しないといけない手間が面倒ということもあるのでしょうか。その話をしたら、循環器専門医の1人は『僕なんか、尿検査での異常の方が心配だけどな』とおっしゃってました。いずれにせよ、早期発見し、早期に医療機関が介入することで、重大な事故、重症化を防ぎ、子どもたちの生活の質をできるだけ高めようという意図で行われています。要精密との判定がなされたら、必ず受診して下さいね。
*6月28日(日)は休日在宅医です。診療時間は午前9時〜12時、午後2時〜5時で予約は出来ません。
6月29日(月)〜7月6日(月)まで、ちょっと早めの夏休みをいただきます。ご迷惑をおかけして大変申し訳ありませんが、よろしくお願い致します。お盆は通常通りの診療です。

予防接種勉強会

 今日は夏至だったようですが、日照時間が一番長い日といってもこんな天気だと実感できませんね。さて、夕方から予防接種の勉強会が行われ、参加してきました。宮崎市では、この勉強会を受講しないと予防接種をする医療機関として登録できません。児湯地域ではまだそこまで厳しくはありません。でも、今まで出てこられてないドクターにはぜひ参加して学んでほしいと思うのですが。今回の出席者をみてもいつもの顔ぶれで、まだまだ医師の参加が少ないようです。予防接種ガイドラインは毎年改定されます。一年に一度は目を通す機会があってもいいように思えます。予防接種を受けに来る子どもに不利益がないようにみんなで努力したいですね。*水痘の予防接種が定期化され、今年度は水痘の発生が前年度までに比し明らかに減少しているようで、うれしい限りです。

子どもの貧困

 「子どもの貧困対策推進法」が成立してから2年目だった昨日、都内に子どもの貧困支援を行う『一般財団法人あすのば』が開設されたと今日の宮日新聞に紹介されていました。小中高校に入学する際の資金を支給したり、政策提言や貧しい子どもを支える活動をしている他の民間団体の支援などを活動の柱に掲げているそうです。私も高校〜大学院まで奨学金を支給してもらっていたくちです。研修医の頃は給料も安く、すでに子どももいたので奨学金の返済が結構大変だったのを思い出しました。静岡こども病院時代は、医学書も”掛け”がきいたので、ついつい購入し、就職してから本代と奨学金と二重の返済で家内はやりくりが結構大変だったようです。僕らの時代は、国公立は私立と比べると授業料も安く、今より進学しやすかったように思いますが、今は教育費がかなり高く、少子化の一因になっているように思えますね。
☆高鍋高校の同窓会「鳴海が丘会」は、返済義務のない奨学金を提供しているそうです。こういう奨学金、ひろがって欲しいですね。
*厚労省の調査では、平均的な所得の半分を下回る世帯で暮らす18歳未満の割合を示す「子どもの貧困率」は、2012年度時点で16.3%と過去最悪を更新。ほぼ6人に1人が貧困に直面しているとのことです。

ワクチンパレード

 パレードにもいろいろありますが、7月2日子ども支援ネットワーク主催で6回目の『ワクチンパレード』が東京都内で行われます。「希望するすべての子どもたちにワクチンを」をスローガンに三河台公園から厚生労働省を経て日比谷公園がゴールという経路で行われます。来年度からB型肝炎ワクチンの定期接種が始まりそうですが、現在任意接種とされているB型肝炎ワクチン、おたふくかぜワクチン、ロタウイルスワクチンも地域によって無料で受けることができる地域から、一部補助、まったく補助がない地域と、地域格差が存在します。また、児湯地域のようにせっかく一部補助があっても、家庭の経済的事情で受けることのできないということもあるようです。このパレードが盛り上がって、現在任意接種になっているワクチンの定期接種化と、地域格差、経済格差なく、適切な時期に「希望するすべての子どもたちにワクチンを」が実現する一つの契機になってくれるといいですね。*先日の小児科医会総会で松平会長が強調された【成育基本法:胎児期、新生児期、乳幼児期、学童期、思春期を経て次世代を育成する成人期までの健やかな生活環境を補償する】が制定されると、今地域でバラツキのある予防接種も国が責任を持って行うようになることが、期待されます。

ネウボラ

 先日の学会で、松平隆光日本小児科医会会長がフィンランドの『ネウボラ』を紹介されました。フィンランドも日本と同じく少子化が進んだ時期があったようですが、その脱却に成功した国の一つで、それに大きく貢献したと思われるのがこの『ネウボラ』ということです。ひと言でいうと[子ども家族のための切れ目ない支援]と言えます。妊娠期から就学前にかけての子ども家族を対象とする支援制度で、できるだけ同じネウボラ保健師が、産前から定期的に対話を重ね子ども家族との信頼関 係を構き、個別の子ども家族への的確な支援のために、必要に応じて専門職間・他機関(予防接種も含め医 療、子どもデイケア、学校等)のコーディネート役となるということで、子育て家族にとってとても頼りになる制度のようです。このネウボラを利用することで各種手当てももらえるようになっているとか。日本でも子育て家族にとってこのような切れ目のない援助があると、子どもを産み育てようとする若者が増える可能性大ですね。他国の良い制度を取り入れて、是非日本版ネウボラができるといいなぁと思いました。

第26回日本小児科医会総会

 土曜午後休診でご迷惑をおかけしましたが、6月13(土)の午後〜14(日)、大分で開催された日本小児科医会総会に出席してきました。初めて東九州自動車道を通って大分まで往復しました。対面通行のトンネルが多かったですね。さて、今回は予防接種がテーマの演題やシンポジウムが多かった印象です。子どもたちの予防接種は充実してきましたが、今後は思春期以降の子どもたちや、成人にとって予防接種の重要性が増しそうです。MRⅢ、Ⅳ期未接種者や十代以降の百日咳の増加、B型肝炎の問題等、子どもだけでなく、大人でも母子手帳の確認する必要があるようです。今回は最後のプログラム『地域総合小児医療認定医制度を語る集い ~将来の地域小児医療とその担い手~』と題したシンポジウムで、『過疎地域の小児医療の将来』と題して話してきました。私の講演はさておき、他の著名な先生の講演に刺激を受けて帰ってきました。小児医療の将来が明るくなるよう、もうひと踏ん張りしたいと改めて思った次第です。*今日は短時間でしたが、お世話になっている東京の三宅先生の御家族にも会うことができました。三宅先生の出身地で久しぶりの再会でした。別の意味でも学会に参加した甲斐がありました。

水痘の予防接種

 大雨の後のせいでしょうか、今朝はカタツムリが多かったです。また、トンボの群れにも遭遇。夏ですね。さて、日経メディカル6月号の感染症情報で『定期接種化で乳幼児の入院が減少』という記事が掲載されました。昨年10月1日からの水痘ワクチンの定期接種化で0〜3歳の水痘による入院数が2014年第38-52週の42人から2015年第1〜17週は12人と大幅に減少したということです。小児科定点報告数でも2015年は水痘患者数が過去10年で最も少ない報告数で推移しているようです。一方、20〜40代の入院割合は30.3%から40.0%に増加、50歳以上が水痘入院患者の25%を占めているということで、これからは大人での感染が問題になりそうです。もし水痘に罹ってないお母さん、お父さんがいらしたら、予防接種を受けることをお勧めします。帯状疱疹予防の恩恵もありますよ。

新生児聴覚スクリーニング

 1,000人に1〜2名が生まれながらにして聴覚に障害があるといわれているようですが、宮崎県は、新生児の聴覚障害を早期に発見し、治療や支援を受けることができる体制作りを推進するため、平成20年度に新生児聴覚検査・療育体制整備事業協議会を設置。その成果が出てきているようです。スタート当初、聴覚検査機器導入率は63.4%だったのが、平成23年には100%。検査費用は全額自己負担ですが、受検率は95%を越え、毎年10数名の難聴児の早期発見・早期支援につなげています。先天性難聴に関しては、県のマニュアルも作成され手元に届きました。後天性難聴(生後種々の原因で生じる難聴)の代表は、おたふくかぜ(ムンプス)による難聴です。この頻度も先天性難聴の頻度と同程度といわれています。こちらは、ご存じのように予防手段があります。おたふくかぜワクチンをMRワクチン同様、2回接種することで防ぐ事が可能です。宮崎市や児湯地域では接種費用の一部補助が受けられます。水痘同様早く定期接種化して欲しいワクチンですが、補助が行われているだけ、他の地域より恵まれています。是非利用して下さい。

みやざき県民総合スポーツ祭

 好天に恵まれた6日(土)から、日曜に掛けて毎年恒例のみやざき県民総合スポーツ祭が開催されました。家内もそろそろメンバーから抜けたいようですが、今年も児湯地域の女子テニス代表の1人として参加しました。人口割りでいえば児湯地域は2チームだせるようですが、1チーム結成(最低限の6人で出場)するのがやっとのようです。40台?女子(かなり無理があるようです)としてがんばったようで、予選突破。決勝は宮崎市A(宮崎市は層が暑く3チーム出場、いずれも8人、シングルス、ダブルスだぶらずに戦える編成)に敗れ、準優勝だったようです。一方今年の全仏テニスは、スイスのバブリンカが世界No1のジョコビッチを破って初優勝。スイスには私の大好きな世界第2位のフェデラーがいるのですが、今大会はバブリンカはフェデラーをも破っています。錦織にとっても手強いライバル出現でしょうか。錦織人気にあやかって、児湯地域のテニス人口も増え世代交代できるといいのですが…。
*6月13日(土)は、日本小児科医会総会および、地域総合小児医療認定医委員会出席のため、午後休診とさせていただきます。ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

出生率低下

 9年ぶりに合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産む子どもの推定数)が下がったとの報道がありました。九州・沖縄でも当県を含む4県(他に沖縄、熊本、鹿児島)で下落していますが、全国平均(1.42)は上回っています。沖縄は下落率は最も大きかったのですが、それでも全国トップの1.86。宮崎も前年より0.03ポイント下がったのですが、1.69で全国2位。九州で見ると佐賀が0.04上がって1.63、長崎も0.02アップで1.66で全国平均より高くなっています。他に比べると沖縄・九州は子育てしやすいのかな。当院でも今は3人兄弟は普通で多いところでは5人兄弟も来てくれていますが、将来的には兄弟の数が減ってきそうですね。少子化は他の先進国でも問題になっているようですが、フィンランドでは出生率があがっているそうです。それにはネルボラという施設(妊娠・出産・子育てへの継続的支援のための拠点)が重要な役割を果たしているようです。来週の大分での学会でこのネルボラが紹介されるようで楽しみです。
*6月16日(火)午前9時45分〜10時半まで、良子の園保育園健診のため、院長不在になります。ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。つい先日急遽打診され引き受けため、連絡が遅くなりましたことをお詫び致します。

H.27年度インフルエンザワクチン製造株

 梅雨に入ったとの報道がありましたが、今日は久し振りの快晴。洗濯物も乾くかな。さて、気が早いようですが、今年度のインフルエンザワクチンの製造株が決定しました。一番のニュースは今までの3価ワクチン(インフルエンザA型株2種類+B型株1種類)から4価(A型株2種類+B型株2種類)に変わったことでしょう。近年のインフルエンザの流行がA(H1N1)pdm09およびA/(H3N2)に加え、B型株である山形系統とビクトリア系統の混合流行が続いているからとの理由です。
 具体的には
A型株: A/カルフォルニア/7/2009(X-179A)(H1N1)pdm09
     A/スイス/9715293/2013(NIB-88)(H3N2)
B型株: B/プーケット/3073/2013(山形系統)
     B/テキサス/2/2013(ビクトリア系統)が今年の製造株となります。4価ワクチンの効果が発揮されるといいですね。

珍しいお出迎え

 すっきりしない曇り空の早朝、いつものコースをジョギングしてると堤防に向かう途中の民家からニワトリが道路に出てきました。思わずスマホを構えると、コケコッコー、コケコッコーと鳴きながら家の方にトコトコと戻っていきました。のどかなワンシーン。このあたりだと鶏の鳴き声が目覚まし時計代わりかな。
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 さて、6月に入り今日の新聞の週間予報だと今週はほとんど傘マーク。いよいよ梅雨入りでしょうか。5月最高気温を記録した地点が55あったようです。医師会ではいつもより早く先月からクールビズが始まっていましたが、当院でも開始しました。恒例の白のハーフパンツに。少しでも省エネに貢献したいと思います。