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ゴールデンウイークの始まり

 いよいよゴールデンウイーク。高速道路も大分まで開通し、県境を超えて移動された方も多いでしょうか。連休家族が集う所も多いかな。我が家も、妹が本日帰省。子どもたちも当院の休日在宅医が終わるゴールデンウイーク後半に帰省する予定です。
 今日は晴天とは言い難いですが、久し振りに高鍋大師を見に出かけました。車ではちょっと道路が狭く行きづらいと感じられる方もいらっしゃるかもしれませんが、サイクリング、ジョギングで出かけるにはいいところです。高鍋大師の魅力を高めようと、最近石像群の周辺や敷地内に花や木を植栽、四季折々に楽しめる「花守山」へと整備する取り組みが行われています。花が咲き乱れると日向灘を望むいい撮影スポットになると思われます。まだツツジを見ることができました。
 *5月3日(日)は休日在宅医です。診療時間は午前9時〜12時、午後2時〜5時で予約は出来ません。
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宮崎県小児科医会総会・春期学術講演会

26日午後県医師会館で行われました。会員発表が2題、特別講演が2題ありました。特別講演は、最初にフェニックス自然動物園の出口智久園長が『野生動物の子育てについて』と題して講演。いろんな動物の子育てについて興味深い話を紹介され、またダチョウの卵がいかに強いか実際会場の先生が靴のまま乗っても割れないことを実証。というのもダチョウの雌は体重が百数十キロあり、間違って卵を踏んでもこわれない強度を保っていること。また、卵の殻は想像以上に薄く、雛と親がつついて壊れるもろさも兼ね備えていることを、実際三宅会長が壇上で素手で割ってみたりと楽しい講演でした。最後の特別講演は『子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)について』黒田嘉紀宮崎大学医学部の公衆衛生学教授が話されました。全国規模(15ユニット)で出生時10万人が13歳になるまで環境化学物質、生活習慣、食品等が子どもにどの様な影響を与えるかという大規模で壮大な研究が始まっていること。九州では福岡と沖縄・熊本・宮崎大学の南九州ユニットの二つで行われていて、宮崎の延岡市の子どもたち1,800名が追跡調査されているとのこと。研究の成果が待たれますね。
 夜は救急電話相談の当番だったのですが、準夜で31件の相談。これは、平均の2倍の数です。利用される方が増えてきてるのかな。ちなみに、深夜帯の平均が5.8件/日だそうです。

子育て中のお母さん方へ

子育て真っ最中のお母さん方、自分の子どもに関して、「なんでこの子は・・・」なんて悩んだり、心配したりしていませんか。この度、『いやいやえん』『ぐりとぐら』の作者、中川李枝子さんが『子どもはみんな問題児』という本を書かれました。中川さんは17年間保育士をされていたそうで、その間に子どもから教わったことをこの本で伝えられたらと述べられています。私も医学部を卒業して静岡のこども病院で初期研修をしたのですが、その頃子どもたちが喜んでいた本が『いやいやえん』や絵本でした。テレビがなかったので、夜本を読んでもらえるのが子どもたちの一番の楽しみだったようです。もちろん、私はぺいぺいの研修医だったので勉強に忙しく?、おもに妻が読んでやっていたのですが。なぜ子どもは同じ話を「もう一度、もう一度」と何回も喜んで読んでもらうのかなぁなんて感じたことを思い出しました。中川さんの本には子育て中のお母さん方への応援が詰まっています。子育てが終わるといかに子どもがまとわりついてくる時期が貴重な時間だったかと思います。ネットやスマホで子どもとの大切な時間を奪われないように、この本を手にしてみませんか。

子どもと接する職業と予防接種

 子どもと密に接触する機会が多い職業としては、最初に思い浮かぶのは保育士さんではないでしょうか。その次に学校の先生、もちろん小児科医や看護師も入りますね。保育士や教師、医師、看護師になる前には実習という授業があります。今まで看護師が実習に入る前には麻しんや風しん等の既往歴や予防接種歴、抗体検査等を実施し、必要に応じて予防接種を受けるようになっていましたが、つい最近以下のようなメールをいただきました。[風疹をなくそうの会『hand in hand』のメンバーから情報提供していただきました。この度、厚生労働省は、保育実習に行く際に、抗体価の確認や予防接種歴の確認をするように保育士養成校へ通達を出したそうです。『hand in hand』メンバーには、現役保育士もいて、国の会議にも参加してワクチン接種を訴えていました。それが実現したようです。]このメールをいただいて最初に思ったのは、幼稚園や学校を管轄する文科省は教育学部や幼稚園、学校に対して同様な通達を出しているかなということでした。宮崎で麻しんの小流行があった時の発端は学校の先生でした。過去の教訓を生かして、子どもたちが不利益を受けないようにして欲しいと思います。

関門

 生きていく上でもいろんな関門があると思いますが、脳にも[血液脳関門]という脳の神経細胞の働きを守るバリアー機能がありますが、脳の病気を治療する上ではこの関門が治療を困難にしています。この脳血液関門を越えて脳に薬剤を送る技術が、名古屋大学や東京大学で開発され、実用化に向けて研究が進んでいるようです。脳腫瘍やアルツハイマー型認知症、パーキンソン病など脳内の病気の治療効果が高まることが期待されています。このようなニュースが流れると、そのような病気に罹っている人は少しでも早く使えることを望むのが人情。現在の治療が困難になっている方は、治験でもいいから使って欲しいと思うのでは。不幸にして間に合わなかった方の身内は、もう少し早く開発されていればと悔しい思いをすることもあるでしょうね。*外来では、ロタウイルスによる嘔吐下痢症がまだ流行中で、今日も点滴を3人にしています。あの時予防接種を受けておけばと思っている方もいらっしゃるかも。県内でも児湯地域は任意接種であるロタやおたふくかぜ、B型肝炎ワクチンの補助が出ている恵まれた地域です。是非、このメリットを生かして欲しいと思います。

専門医制度

 週末、大阪で行われた日本小児科学会に参加してきました。小児科医の属する最大の団体が主催する学会は、専門医の更新に必須の学会です。今までは参加したら(どの講演、研修に参加しても)10点がもらえた学会でした。しかし、専門医制度が学会主催から第三者が認定する制度に代わることを受けて、今年から参加しただけなら8点。教育講演を受講したら2点追加して合計10点に代わりました。5年間で既定の点数に達しないと専門医の更新が出来ません。開業医にとっては専門医の資格を持っていてもいなくても、実際何のメリットもありません。患者さんもあの人は専門医の資格を持ってるからと来ているわけではないのでは。あくまでその医師の診療実績で受診しているはず。そう思えばあえて更新しなくてもいいのかなとも思いますが…なかなかそこまで割り切れないのが実情でしょうか。今回もちゃんと教育講演も受講して10点を取得してきました。
  また、今年から小児科専門医を取っていることが必要条件で、さらにその上に日本小児科医会の認定した診療実績や学会、講演、研修が既定の点数に達すると『地域総合小児医療認定医』として認定する制度が出来ました。私もこの認定医を取得したのですが、これも自分には何のメリットもありません。この認定医制度は小児科医が子どもの総合医であること(小児科医はすべからく子どもの総合医であると自負しているのですが)を制度上もしっかりさせて、子どものことは子どもの総合医である小児科医へまかせてと対外的にアピールするというだけでなく、研修医の先生方にも『小児科医は子どもの総合診療医ですよ』と小児科医の魅力をもっと積極的にアピールしていこうという制度です。小児科医を志望する先生が順調に増えてくれるといいのですが。

急病センター当直

4月15日夜は、急病センターの当直でした。一般外来が比較的落ち着いている時期なので、今回はゆったりした当直かなと淡い期待をしていたのですが見事に裏切られました。準夜帯とほぼ同じ数の来院がありました。腹痛や嘔吐下痢が大半を占め、仮性クループも2人、救急車も国富町と木城町と遠い所から2台来院。インフルエンザの時期を思い起こさせる当直でした。#高鍋町の幼児でインフルエンザのBが準夜帯で検出されました。まだまだ油断出来ませんね。
 16日午後は新富町の乳児健診(1歳半)。予定数の2割に当たる子どもが来所しませんでした。病気?あるいは転居?また、MRⅠ期のワクチンをされていない方も数名いました。年齢制限のある定期接種、忘れないようにしてください!
 

ワクチン接種方法の進歩

 今日の日経に高齢者向けの肺炎球菌ワクチンで鼻に吹きかけるタイプを開発し、高齢者が罹りやすい肺炎球菌のほぼすべてのタイプに効果があることを確認したとの報道がありました。アメリカではインフルエンザワクチンで鼻から投与するタイプが認められていますが、注射の場合より効果も優れているようです。また、同じくアメリカでは、昨年から針を用いない注射デバイスが認められました。まだ対象は18歳以上ですが、多くのワクチンが注射針を刺すタイプから経鼻あるいは経皮に変わると子どもたちも随分楽に受けられますね。*日本でもインフルエンザの経鼻タイプは、年内の承認申請を目指している企業があるようです。

本代

 昨日、私用で県外に出たのですが、宮崎の天候不順で乗る予定の飛行機が天候調査中とのアナウンス。また名古屋での悪夢の再現かと気をもみましたが、幸い前の便の搭乗手続きに何とか間に合い無事帰ってこれました(悪天候のせいで揺れは激しかったですが)。名古屋での教訓で最終便より前の便を予約していたのが功を奏し、たまたま早く空港に着くことができた幸運も重なり、今日の診療に穴を開けること無く帰県できたのはラッキーでした。自家用車以外で出かける時はカバンに必ず本を入れて待ち時間や移動時間に読むようにしているのですが、昨日はホッとしたせいかはたまた日頃の疲れ?が溜まっていたのか数ページを読んで眠ってしまいました。着陸の衝撃で目が覚めるのは、あまり気持ちのいいものではありませんね。
 さて、今日は旅先で手にした読売新聞の『空想書店』の松田青子氏の言葉から。[…当時は、自由になるお金が今よりもっと少なかったので、何千円もする本を高いと思ってしまうことがあった。実際そう口にしたところ、書店の先輩がこう言った。「服とかは一枚買うだけですぐ一万円を越えたりするけど、本は何度でも読めるのに、高くても何千円しかしない。本は少しも高くない」きっぱりとした本への愛が伝わってきた。…]

誕生日

昨日は、母の89歳の誕生日でした。父母揃って89歳。一緒に食事をして祝いました。母は8人兄弟の7番目で、父は7人兄弟の5番ですがどちらも兄弟の中で一番長生きしています。父は歩くのがちょっときつくなりつつありますが、母はまだグランドゴルフを楽しんでいて、今日はホールインワンが入ったなんて喜んでいます。孫の入学式までは生きてないと思っていたのに、長生きし過ぎたなんていうので二人そろって百歳百歳を目指せと話したところでした。私の同級生は、定年退職を迎えています。そろそろ次の段階を見据えた生活設計をする年頃だと実感。

花粉の飛散状況

 4月5日、バラ花粉 393個、イネ科花粉 312個、イチョウ花粉 47個、ヒノキ花粉 19個、スギ花粉 2個、コナラ属花粉 20個、キク花粉 17個、不明花粉 69個、火山灰多数。朝から雨が降った4月8日はイネ科花粉 41個、マツ花粉 79個、コナラ属 3個、バラ科花粉 11個、不明花粉 5個が観測(安達耳鼻咽喉科)されています。雨天の割には多く観察されており、引き続き注意は必要のようです。スギ花粉はほぼ飛散時期を過ぎたようで、バラやイネ科花粉が増えてきているようです。スギ花粉の多い時期には症状無く、今になってくしゃみ、鼻水、鼻閉、目のかゆみで来院される方も増えています。
 花粉症の治療も最近進んできていて、スギ花粉による舌下免疫療法が昨年保険適応になりましたが、今後はダニに対する舌下免疫療法や、舌下錠の登場もありそうです。また、お米を食べるだけで花粉症を治療しようとする試みもあるようです。手軽で安全な治療法の選択肢が広がることは、アレルギーのある人にとっては朗報ですね。

長引く咳にご用心

 前こもこのブログで紹介しましたが、今日の宮日にも『百日ぜき県内流行の恐れ』という記事が掲載されました。三種混合ワクチン世代の成人が百日咳に罹患しているようで、大人から乳児への感染拡大が懸念されています。年齢が上がるにつれてワクチンの効果が薄れるのが主因で、今小学校高学年で行っている二種混合を早期に三種混合ワクチンに変更することが求められています。*御存知の方も多いかもしれませんが、百日咳の登園・登校の目安(学校保健法)が2012年4月に一部改正されました。以前は、特有の咳が消失するまでだったのが、「特有の咳が消失するまで、または5日間の適正な抗菌療法が終了するまで」登園・登校禁止に変更になりました。別の言い方をすると、百日咳に効く薬を5日間しっかり使えば、周囲への感染力は無くなるとも解釈できます。大人だと熱も無く咳だけなら仕事を休むまでも無いとあまり重大に考えず、知らないうちに周囲に百日咳菌をばらまいているということも考えられます。2週間以上咳が続いている方は、早めに受診してくださいね。☆子どもたちも、病気の流行の少ない今の季節に予防接種を進めていったください。

少子化対策

今日も最高気温28度で、夏日となる予想が出ています。体調を崩しやすい季節。気を付けてくださいね。
 さて、先日下記のような冊子が配布されました。~子どもがにぎわうまちづくり~を町の将来像としている高鍋町が作成しました。「子どもがにぎわうまち」いい響きですね。そうなってほしいと願っていますが、この冊子には安心して子育てする上で地域で受けることができる支援制度等についてわかりやすく書かれています。合間に書かれている『子育て応援団になろう!』というメッセージもいいですね。他町でも作られているのでしょうか?作られていないときは、宮崎県全体の子育て応援ポータルサイトとして『せわっとみやざき』が宮崎県庁ホームページ内にもあります。のぞいてみませんか。
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病後児保育

 今月から高鍋でも『ももの木保育園』で病後児保育を受けることが出来るようになったようです。対象年齢は、小学校3年生までです。定員は3名ですが、スタートしたことに意義があるかな。
 *木曜午後、両親を連れて西都原と舞鶴城に花見に。平日でしたが、どちらも満開とあって駐車場に車を止めるスペースが無いほどの人出で、車窓から一枚。あいにくの曇り空でしたが、桜と菜の花のコントラストに久し振りに外出した両親も『きれい、きれい』の連発で大喜びでした。
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ロタウイルス感染症の増加?

 もう、4月。桜が話題になっていますが、近くでは早くも田植えが始まっています。
 さて、外来の方は先週ぐらいから、ロタウイルスによる嘔吐下痢症が多くなってきた印象です。ロタウイルス感染症には、ほぼすべての乳幼児が感染し、そのうち2人に1人が外来受診、1/15人が入院、1/40人が重症化し1/100,000人が亡くなることもあるといわれています。便1g中に数億個のウイルスが存在し、10個〜100個でも口から入れば発症すると言われています。当院でも外来での点滴加療にもかかわらず、既に2人が入院しています。こんな恐い病気ですが、今補助が出ているロタワクチンで防げる病気です。残念ながら当院で発症した人は全員ワクチンを飲んでいませんでした。兄弟で罹ると親御さんも看病で仕事を長期に休まざるを得ません。このワクチンは他のワクチンと違って接種可能な時期がごく短期間(ロタリックス:生後6週から初回接種を開始し、2回目を遅くとも生後24週までに完了、ロタテック:生後6週から生後32週までに3回)に限られているのがネックですが。