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留学と予防接種

 来年度のアメリカ留学を控えた高校生が予防接種の相談と診断書を希望して来院されました。渡米するまでに受けておかないといけない予防接種は、3種混合、ポリオ、そして麻しん、風しん、水痘、おたふくかぜ各生ワクチンの2回接種と日本でもおなじみの予防接種に加え、A型肝炎、B型肝炎、さらには先日ブログに書いた髄膜炎菌ワクチンも最低2回接種となっていました。今までだと県外に行かないと受けることが出来なかった髄膜炎菌ワクチン、こちらで受けることが出来そうです。今回のケースは来年度の留学だったので、受けていないA型肝炎、B型肝炎ワクチン等も余裕を持ってスケジュールを立てることが出来ました。将来留学しようと考えている方は、どんな予防接種を受けておく必要があるか早めに確認して、いざという時、間に合わないということがないようにして下さいネ。

郷土の偉人

 准看護学校の講義で、ビタミンの項目になった時、ビタミンB1欠乏症で脚気とあったので、脚気と関係ある宮崎が生んだ偉人は?と尋ねたところ、ほとんどの学生が高木兼寬の事を知りませんでした。医療に関わる学生には知っておいて欲しいと思ったのですが・・・。高木兼寬の生まれた高岡町の道の駅は彼にちなんで「ビタミン館」と名付けられています。脚気の病因をめぐって、海軍軍医の高木(イギリス医学系)と陸軍軍医であった森鴎外(ドイツ医学系)との争いがあったこと、高木が慈恵医大の創設に関わったことや英国留学で看護師の重要性に気づき、日本で看護学校の創設に関わったことなど今の若い宮崎県人にはあまり知られていないかな。貧しい家に生まれ、苦学して医師になっていく過程、日本より海外での評価が高かったことなど、吉村昭著『白い航跡 上・下』(講談社文庫)に詳しく書かれています。時代の息吹が感じられる小説です。

新しいワクチン導入

 昨日は救急電話相談の当番でした。17件の相談。テレビでも#8000番とコマーシャルが流れていますが、その効果は出てきているのかな?
 さて、今年、侵襲性髄膜炎菌感染症予防のためのワクチンが導入される予定です。メナクトラ」という4価(血清型A,C,Y,W-135) のワクチンです。髄膜炎菌ワクチンは、アフリカや中東へ渡航される方には推奨されるワクチンとされているようですが、近年では、アメリカやイギリスへの留学(学生寮に入る場合)に際し、髄膜炎菌ワクチンの接種が義務化されている地域があるようです。宮崎では、2011年5月に小林市の高校寮内での髄膜炎菌の集団感染が発生したのはまだ記憶に新しいのでは。その時も高校生1名が残念ながら亡くなっていますが、侵襲性髄膜炎菌感染症はは症例は多くないものの、進展が早く予後が良くない感染症です。日本での疫学調査では、15〜19歳と0〜4歳に多く報告されているようです。。「日本渡航医学会」「日本小児感染症学会」「日本感染症学会」からの日本導入要望に応えた形で導入されるワクチン。今までトラベルクリニックでしかできなかったワクチンが、かかりつけで受けることができるメリットは大きいかな。

プチ化粧直し

 今日秋分の日、天気は台風の影響か今一つでしたが、受付の所と問診をとる所のプチ化粧直しをしました。また、カルテを電子化したおかけで、紙カルテの出し入れがなくなり、今までのカルテ棚スペースが空くようになりました。そこを利用して、書類整理用のボックスを置いて仕事がよりやりやすいよう動線を工夫しました。待合の壁も一部きれいになりました。壁の材質も掲示しやすいものに変更。これから忙しくなる季節ですが、少し働くみんなの負担が減らせ、また、いらした方にも気持ちのいい空間になるといいなと思っています。狭い診療所ですが、まだまだよりよくするための工夫する余地がありそうです。

こころの電話帳

 宮崎県から『こころの電話帳』が届きました。病気や家庭のこと、職場環境、多重債務など経済・生活に関する相談等いろんな相談窓口があることがわかります。電話だけでなく、「みやざきこころ青Tネット(宮崎県民向け情報サイト)」や「宮崎心の保健室(10代の若者向け)」などメール相談窓口のあるサイトの紹介もしてあります。一人で悩まず、友人にも相談しにくいことがあったら、これら相談窓口を利用して早めに心を軽くするといいですね。また、家族や友人の心の悩みに気づいたり、相談があった時、これら相談機関を紹介するという手もありますね。当院待合に掲示していますので、一度ご覧になって下さいネ。こんなに利用できる公的資源があるのかとびっくりしますよ。

インフルエンザ発生

 今朝はちょっと冷え込みました。こんな天気のせいか喘鳴で受診する子ども達が増えています。さて、先日宮崎市でインフルエンザ発生という話をしましたが、西都でもインフルエンザの小流行があっているようです。ついに当院でも昨日、今期初のインフルエンザAが出ました。インフルエンザAにしては、症状が軽い印象です。運動会シーズンを迎えていますが、広がらないといいですね。また、乳幼児では、喘鳴を伴うひどい咳が続き、時に高熱が持続するRSウイルス感染症も出ています。季節的には過ごしやすい時期ですが、油断されないように。

インフルエンザの予約開始

 朝、夕ほんとに涼しくなりましたね。私のクールビズも終了。昨日早速インフルエンザの予約が入りましたが、恒例の夜間インフルエンザの日程をお知らせ致します。通常の診療時間帯のインフルエンザは10月14日(火)から開始。夜間(午後6時半〜7時)帯のインフルエンザは10月22日(水)から開始します。その他の夜間の予定は10月は24日(金)、29日(水)。11月は5(水),7(金),12(水),14(金),19(水),21(金),26(水),28(金、12月は3日(水)、5日(金)の二日間で夜間のインフルエンザは終了です。夜間はt特に混み合いますので、ご希望の方は早めに御予約ください。携帯やネットからは1ヶ月前から予約可能です。

敬老の日

 皆さんはこの連休どのようにお過ごしでしょうか?私は昨日は日本小児科学会宮崎地方会に参加。頭を少しリフレッシュしてきました。今日はあいにくの天気でしたが、88歳の両親を連れて棚田百選に選ばれた日南の酒谷の棚田を見に行ってきました。たまたま棚田を展望できる場所に着いたら雨がやみ、記念撮影。いつもは杖をつき、ちょっと長い距離は車いすで移動している父ですが、この時は杖はいらないと見栄を張っていました。車がすれ違うのも大変な道を通らないと着けないところですが、こんな天気でも見に来られている方が他に何人もいらっしゃいました。
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デング熱

デング熱患者数が17都道府県で100名を越えたとの報道があり、近くでは高知でも出ているようです。そのような報道を受けてか当院でも蚊に刺されたあとデング熱では?と来院された方がいました。この度、厚労省からデング熱の診療指針が出されました。それを簡単にまとめて紹介します。
デング熱の病態は以下の2つに大別できる。
1)デング熱:比較的軽症で1週間前後の経過で回復(一部は経過中にデング出血熱の病態を呈する)
2)デング出血熱:顕著な血小板減少と血管透過性亢進(血漿漏出) を伴う
(症状および検査所見)
3~7 日の潜伏期間の後に、発熱、発疹、頭痛、骨関節痛、嘔気・嘔吐などの症状がおこる。
*発熱は発 病者のほぼ全例にみられ、時に二峰性となる。通常、発病後 2~7 日で解熱し、そのまま治 癒する。
*約半数に皮疹が認められる。病初期にみられる皮膚紅潮、解熱時期に出現する点状 出血、島状に白く抜ける麻疹様紅斑など多彩である。
*検査所見では血小板 減少や白血球減少が半数近くの患者に出現する。また CRP は陽性化しても高値にならない のが特徴である 。
(治療)
デングウイルスに有効な抗ウイルス薬はなく、対症的に治療。
☆デング熱を疑う目安
A の2つの所見に加えて、B の2つ以上の所見を認める場合にデング熱を疑う。
(A)必須所見
1. 突然の発熱(38°C以上) 2.急激な血小板減少
(B)随伴所見
1.発疹、2.悪心・嘔吐、3.骨関節痛・筋肉痛、4.頭痛、5.白血球減少、 6.点状出血(あるいはターニケットテスト陽性)
※蚊に刺されないのが一番ですが、言うは易く行うは難しです。殺虫剤も品薄とか。重症なデング出血熱が出ていないのが救いでしょうか。

地域周産期保健医療体制づくり連絡会

 今日オーバーホールに出していた診察室のイスが1ヶ月ぶりに戻ってきました。待ち長かったけど、待った甲斐があったかな。代わりに使っていたイスがギーギーいいだしていたので一安心。午後の乳児健診(1歳半)は天気もよかったせいかいつもより多かったです。残念なことに、MRワクチンや4種混合ワクチンの終わっていない子どもがいました。夜7時からは『地域周産期保健医療体制づくり連絡会』が宮崎県の中央保健所で開催され、出席してきました。「母体救急症と蘇生」と題して宮崎大学産婦人科の鮫島浩教授の講演がありました。10万分娩あたり40~50名の母体が死亡している現状。その1/3が出血。出産に出血はつきものですが、出産後2時間は特に注意が必要とのこと。母体の蘇生は子どもや一般の大人とは違った注意が必要とのこと等勉強になりました。その後古賀総合病院看護師長の田中優子氏から「周産期における精神的支援について〜産褥鬱症状から見えること」という活動報告がありました。多くの職種との情報共有、共同が大切だと実感できました。合計特殊出生率がやっと1.4代に戻ったということなので、来年は「人工死産率が宮崎は全国ワーストワン」という汚名は返上したいですね。

水痘の定期接種

8日は中秋の名月、満月は今日のようです。たまには月を愛でるのもいいかな。
さて、10月1日から水痘の予防接種が定期接種として行われます。実施要項は次の通りです。
【対象年齢】生後12月〜生後36月に至るまでの間にある者
【接種方法】合計2回皮下に注射。3月以上の間隔をおくものとする。
【標準的な接種期間】生後12月から生後15月に至るまでに初回接種を行い、追加接種は初回接種終了後6月から12月に至るまでの間隔をおいて1回行う。
経過処置生後36月から生後60月に至るまでの間にある者を対象とし、1回注射する。ただし、平成26年度限りとする。
【その他】既に水痘に罹患したことがある者は接種対象外とする。任意接種として既に水痘ワクチンを受けたことがある者は、既に接種した回数分の接種を受けたものとみなす。
 *3歳から5歳未満の子どもに対する経過処置は実質半年間だけです。忘れないように、早めに接種してくださいね。

傷害速報No.50(新しいタイプの洗剤の誤飲)

 昨日は高鍋テニスクラブのちょっと遅めの納涼会でした。そこで全米テニスの伊達や熊谷一弥(現在の宮崎大宮卒)以来となる日本男子で96年ぶりの準決勝進出した錦織が話題に。メンバーの一人が今回は錦織が勝ちそうなのよねと言ってましたが、その通りになりました。日本人初の決勝進出の快挙に拍手!さて、最近1回分パックタイプ洗濯用液体洗剤が発売されているようですが、このタイプの洗剤の誤飲が増えているようです。先に発売になった米国では2013年の1年間で5歳以下のこのタイプの洗剤誤飲が10,354件も報告されているそうです。濃縮された洗浄力の高い洗剤なので、通常の洗剤を誤飲した程度ではみられない頻回の嘔吐、呼吸障害、意識レベルの低下、角膜損傷などが報告されているようで、今回日本小児科学会の障害速報にも頻回の嘔吐をきたしたケースが報告されています。お菓子のように子どもが興味を持つようなデザインになっているようです。お使いの方はくれぐれも御注意くださいね。

食育

 蚊が媒介するデング熱の報道のせいか、日本脳炎の予防接種を希望される方が増えているように感じるこの頃です。さて、先日の訪問救急教室のテーマも食でしたが、その時に紹介した本が『子育てハッピーアドバイス 笑顔いっぱい 食育の巻』松成 容子、明橋 大二 著です。お母さん方からは『食育』という言葉は評判が悪いそうです。なぜか「しっかりしなさい」と責められているように感じる方が多いとか。『食育』は、みんなが幸せになるためのもの、食卓に明るい笑顔が増えることを願って書かれた本。毎日の食生活に悩んでいるお母さん方への応援エール。少しでも食生活が豊かになるといいですね。
 *今の家庭の食卓の現状はどうなってるの?こんな時参考になる本に『家族の勝手でしょ! 写真274枚で見る食卓の喜劇』があります。『ホントに!?こんななの』とちょっとショックを受けた本です。

インフルエンザの発生情報

びっくりすることに、宮崎県感染症週報によると8月18日〜24日の期間に宮崎市で5例、高鍋で1例のインフルエンザが報告されています。その前の週は1例のみでした。少し増えてきているのは気がかりですね。昨日は急病センターの当直(この前したばかりのような気がしますが、月日の経つのは早いものです)でしたが、幸いインフルエンザの子どもはいませんでした。さて、9月はインフルエンザの予防接種をいつから始めるか、アナウンスする時期なのですが、ワクチンの製造がいつもより遅れているとの連絡が入りました。昨年は10月1日から接種開始していたのですが、今年は、連休明けの10月14日(火)からのスタートにしたいと思います。携帯やパソコンからは9月14日から予約可能となります。恒例の夜間のインフルエンザ予防接種に関しては、後日改めて連絡したいと思います。

外来小児科学会

8月30日(土)診療終了後、大阪で行われた第24回日本外来小児科学会年次集会に参加してきました。Common diseaseのセミナー、迅速診断に関するランチョンセミナー、特別講演『リッツカールトンから学ぶホスピタリティの真髄』を聞いてきました。Common disease最初の講演は、「外来小児科における嘔吐•下痢の診療と変遷」でした。ロタウイルスワクチンを2011年11月から積極的に勧奨し、約70%以上の接種率を維持したところ2014年にはロタウイルス胃腸炎の患者さんが1/10以下に減少したとの発表でした。児湯地域でも接種率が上がるとこれからの季節、ロタウイルス胃腸炎で点滴や入院する子どもが減ることが期待されます。2番目は「子どもの慢性便秘 経験的治療からEBMへ」便秘のメカニズム、タイプ、治療法と明日からの診療に役立つ知識を得ることができました。慢性便秘の治療は半年からそれ以上のスパンで考える必要があるようです。3,4番目は小児科外来で一番遭遇することの多い風邪に関して。風邪は自然に良くなるケースがほとんどなので、診断、治療よりも重症化しないかどうかの経過観察が大事ということを強調されていたと理解しました。ランチョンセミナーでは、これから出番が増えるインフルエンザの迅速診断、38度の発熱があって7〜12時間後が陽性率が高くなるということは私も外来でそのように話して来ましたが、データ上もそれが裏付けられました。特別講演は人を感動させるサービスとは何かを具体例を挙げながら話され参考になりました。