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手足口病予防ワクチン

 手足口病の流行が続いています。手足口病の原因ウイルスには、エンテロウイルスや、コクサッキーAウイルスがありますが、その中でも重症例が多いといわれているエンテロウイルス71(EV71)に対するワクチンの有効性が中国での第Ⅲ相試験で明らかになったとMedical Tribuneの8月15日号に掲載されました。かなり有効率が高いようです。ただ、日本でのEV71株にも効果を発揮するかどうかはまだ不明です。日本でも新しい予防接種の開発に力を注いでほしいものですね。
 *8月31日(土)は、日本外来小児科学会出席のため、臨時休診とさせていただきます。ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願い致します。二日間、しっかり学んで診療にいかしていきたいと思います。

傷害速報

 カーテンの留め紐が首に巻き付き、乳児が亡くなるという報道がありました。日本小児科学会のInjury Alert(傷害速報) No36ですでに、「1歳男児のカーテンの留め紐による縊頸」のケースが掲載され、『必要 なことは,乳幼児の頚が引っかからない構造,また,引っかかったとしてもすぐにループが解除できる デザインにすることである.また,カーテンの留め紐の下端は床から 1m 以上の高さになるように設置 することや,ループ状の構造があり,幼児の体重がかかった時にループが外れない製品は子どもの生活 環境から排除する必要がある.』と注意を喚起するだけでは類似の事故は防げないとしていたところですが、その提言がいかされず非常に残念です。最新の傷害速報No41では、「抱っこひもからの転落による頭部外傷」の4ヶ月男児のケースが報告されています。添付してある写真をみると一目瞭然。抱っこひも装着に関する方法や手順に誤りがなくとも、前屈みという日常的動作で転落する可能性があります。これも注意喚起だけではなく、前屈みという動作をしても児が落ちないよう構造的に変える必要がありそうです。
 

米寿

 この週末、私の妹や子ども達、孫14人が集い、父母(同じ年)の米寿の祝いを行いました。父母は昭和と年号が改まる前の生まれです。大正、昭和、平成と生き抜いてきたことになります。父の方が今年体調を崩すことが多かったので、無事二人そろってお祝いをできほっとしています。皆いろいろあって、正月でもなかなかそろうことがなく、14人が集まるのは久しぶり。父母も子どもや孫、ひ孫に囲まれご満悦でした。次は卒寿を目指して、楽しく過ごしてほしいと願っています。写真は二人目の孫、莉緒です。
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MRワクチン不足解消

 処暑も過ぎましたが、昨日、日向市では38.9度と全国一の猛暑だったとか。今朝のラジオでは、井上陽水の ♪夏が過ぎー風あざみー という曲が流れていましたが、まだまだ暑い夏は続きそうですね。
さて、今朝の宮崎日々新聞に、宮崎県小児科医会三宅会長の『風しん流行余談許さず』という記事が掲載されました。お盆の民族大移動でどの程度流行が拡大したかが今後の課題です。記事にも書かれていましたが、風しん、あるいは麻しん・風しんワクチン接種の補助が出ている自治体が多くなったにもかかわらず、ワクチン不足も重なり、大人の接種率は低いままで推移しているようです。当院でも昨日久しぶりに大人の方がMR接種にみえました。ここにきて、夏休み中の子どもたちのMR接種率が思いの外低かったこともあり、当院ではMRワクチンの不足は解消しました。まだ接種していない方は、早めに接種してください。
 *日の出は確実に遅くなり、季節は秋に向かっているのが実感できます。
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蜂刺症

 8月初めにも蜂に刺された人が続いて受診されましたが、昨日早朝も通学途中の高校生が蜂に刺されたと受診。蜂刺症が多くなるのは、夏から秋にかけてです。どんな所で射されることが多いかというと、人家の軒下、庭の植木、生け垣の周囲、郊外の森林周辺などです。つい最近、私の母も植木を剪定しようとして蜂に刺されました。ハチ毒には疼痛や炎症をおこす活性アミン類や発痛ペプチドと、アレルゲンとなる酵素類が含まれているので、刺された瞬間に疼痛を感じるようです。ある程度時間がたってから腫れることもあるようです。2回目以降はアレルギー反応で、重症例では全身の蕁麻疹、呼吸困難、気分不良、血圧低下など(アナフィラキシー)が生じ、重篤な場合は死に至ることもあるとされているので馬鹿に出来ません。一回でも重篤な反応が起きたことがある人は、エピペン(自分で打てるボスミン注射薬)を常備していた方が安心かな。

夏太り

 かなり長いこと『夏やせ』なるものを経験していません。生物学的にはとっくに成長期を終えているはずなのに体重と腹囲だけは順調?に増えています。毎食前の野菜摂取も私の場合その後の食事量が減らず、その分だけ体重が増加する始末。「夏太り」する人は滅多にいないのではと思っていたら、先日の新聞に夏は太りやすいと認識した方がよいという記事が。麺類、飲料を取り過ぎないようにして、運動で基礎代謝をアップするとよいと。確かに最近初めたスロージョギング。これは始めて1週間で1キロ強減量に成功。しかし、その後が足踏み状態。モチベーションを維持するためにランニング用の時計(走行距離、時間、消費カロリー等がパソコンで管理できる)を購入。しかし、最安価で外国製ということもあって使い勝手が今ひとつ。『安物買いの銭失い』とはよくいったもので、スタートのオン、オフがはっきりしません。どんな感じかなと記録を楽しみに帰ってきたら記録10歩なんてことも。今日は走ろうとしたら雨。あわてて開けていた窓を閉めに。しばらくすると雨の音がしなくなったので、再びトライするも走り出して少ししたらまた雨。ラジオからは『宮崎も今日は降水確率50%。』で結局今日はあきらめることに。早起きしただけ三文の得とポジティヴシンキング。ただ、このブログを書いてる頃にはそんな私をあざ笑うかのように朝日が射している・・・。めげずに『継続は力なり』を信じてがんばるぞー。
*今日から10月1日までの毎火曜日の午後1時から2時半まで准看護学校の講義が入ります。

風疹の発生

 長いことご迷惑をおかけしました。19日から通常診療です。休診中のメールをチェックしていたら、先週宮崎市保健所管内で2歳の幼児の風疹発生の報告がありました。MRを1歳時に接種してるということで、とても残念です。お盆の人の移動でこれ以上感染拡大しないといいのですが。暑い日も続いて熱中症指数も高めで推移していますが、桜島も今日は昭和火口の観測史上最も高い噴煙をあげたとのこと。爆発的噴火は今年500回目ということで降灰の影響も心配ですね。

予防接種スケジューラ

VPDの会とドコモヘルスケアが共同開発した「予防接種スケジューラー」アプリのandroid端末、iOS(iPhone)の合計ダウンロード数が20万を超えたとのこと。保護者の方からも、接種忘れやスケジュールの管理に便利だと評判のようです。夏休み、このスケジューラーをダウンロードして予防接種の計画をたててみませんか。それにしてもスマートフォンは携帯コンピューター。いろんな使い方が出来ますね。私はもっぱら会議や講演会、高鍋や新富の乳児健診等のスケジュール管理に使っています。忘れやすくなったこの頃、ちょっとしたことでもメモ代わりに利用して、予定時間の1時間前、30分前というように2回時間をずらしてアラームを鳴らすようにしています。まだまだスマートフォン機能のごく一部だけしか使っていないのでもったいないかな。

帰省

 妹2人が東京から帰省してきました。入院していた父もこの日を待っていたかのように回復して退院。ほっと一安心。久しぶりに家族がそろってにぎやかになります。そろそろ帰省ラッシュでしょうか。普段よりも交通量も多くなります。家族で川や海に行く機会も増えることでしょう。くれぐれも事故に気をつけて、楽しい休暇を過ごして下さい。
 夏期休暇が明けると、恒例の看護学校の講義が毎週火曜日の午後1時から2時半までの予定で始まります。8月20(火)、27日(火)、9月3(火),10(火),17(火),24(火)と、10月1日(火)の予防接種、乳児健診の時間が短縮となります。あわせて、よろしくお願い致します。

ダニの増殖に注意

 家族や親戚が集まる機会の多いお盆、家庭でお好み焼きやホットケーキを作る機会も多いかな。Ⅰ度使って残っていたお好み焼き粉やホットケーキの素を使う時、保管状況によっては、それらの中でダニが増殖して、その経口摂取によりアナフィラキシーを起こすことがあります。アレルギー体質の方には要注意。『Pancake syndrome』とか呼ばれているようです。これを防ぐためには、粉類を早めに使い切ること、粉類は密封した状態で冷蔵庫に保管する習慣をつけることが大事なようです。

手足口病と妊婦

 暦の上では立秋を過ぎましたが、依然として猛暑が続いています。手足口病の全国的流行も報道されています。昔は、手足口病は子どもの病気でしたが、最近はお母さん方もかかることがあります。この大流行を受け、日本産婦人科医会の木下勝之会長と先天異常担当常務理事の平原史樹氏は、『妊婦が感染しても胎児異常を心配する必要はない』と説明する声明文を発表しました。手足口病の妊婦への感染はまれで、流死産や胎児水腫などの報告はわずかにあるものの、胎児異常との明らかな因果関係を証明した報告はないとして、もし妊婦が手足口病に罹患しても、対症療法と慎重な経過観察で問題ないと説明しています。風しんがピークを超した?かと思えば、手足口病の大流行。感染症との戦いは続くというところでしょうか。
 *8月10日(土)~18(日)まで夏期休暇をいただきます。19日(月)から通常診療です。ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

救急で汲々

 朝から寒いだじゃれで失礼しました。8月6日(火)は、診療終了後、救急電話当番、それが終了した午後11時からは急病センターの当直と救急で汲々とした?一日でした。救急電話と急病センターが重なったのは初めて。どちらにも迷惑をかけずに終わったのは幸いでした。夏休みに入ったこともあり、帰省中の子供たちが多いかなと思いましたが準夜帯の先生は「今日は少なかったよ」。すると看護師さんがすかさず「そういうと後が多くなるんですよ」。「大丈夫だよー」と準夜帯担当の先生は帰って行かれましたが、看護師さんが正解。繁盛した深夜帯でした。喘息がいつもより多くなってきたかなーという印象です。結局眠れなかったので当直室でブログの更新です。
 今日7日(水)は、夜7時から一真持田保育園で、訪問救急教室を行います。今年は高鍋からの申し込みは0かと思っていたら、追加で申し込みがありうれしい限りです。今回で訪問救急教室の私の担当分は終了となります。来期は他の保育園、幼稚園からも多数申し込みがあるといいなぁ。

びっくり

 朝走ろうと思って外に出たら雨の音、一度あきらめて新聞でも読もうと思ったら少し明るくなったので再び外に出てみると何とか走れそう。家の前の道から川の方へ曲がると空き地にみなれないマイクロバス。公民館の方に進むとなにやら大人の集団が整列?。この早朝に???。するとみんながそろって「おはようございます」な、な、何なのだーと思ったら、私の少し前にもう一人大人が。私に挨拶をしたわけではなく、その人が監督だったのですね。どこかの高校野球部がどうやら当地域の公民館で合宿を始めたようです。堤防の方は今日はさすがに歩いている人はいつもの半分。犬の散歩をしている人は傘を持っていました。堤防を折り返す頃にいつもは日の出を迎えるのですが、今日はあいにくお日様は見えず。あと数百メートルというところで雨に降られました。
 *昨日は休日在宅医。早朝、腹痛の幼児の救急搬入でスタートしました。忙しい一日になるのかなと覚悟しましたが、久しぶりの雨の影響もあってか、予想外に落ち着いた一日にでした。手足口病もそれほど多くなく、夏休みを反映してか県外から帰省している子どもたちと、虫刺され、とびひが目立ったようです。
 ※上の写真は帰る途中の雨が降る前。下は雨が降りだした後。手前の大きなものは草を刈った後の塊。
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麻しんだけ?

 先日当院に予防接種にみえた1歳女児で、MR(麻しん・風しんワクチン)ではなくて、、麻しんだけ受けたいという方がいらっしゃいました。その理由は「風しんは自然にかかった方が免疫がつく」と聞いたからと。病気は自然にかかった方が免疫がつくのは確かです。しかし、自然にかかるという場合、合併症のリスクが高くなることも覚悟しないといけません。麻しんは昔は「命定めの病気」といわれていましたが、今でもかかると大変な病気です。風しんも今話題の先天性風疹症候群だけでなく、かかると血小板減少性紫斑病や、脳炎の合併、死亡例も報告されています。水痘でも毎年2,000人近くが重症化して入院、20名近くが亡くなっています。おたふくかぜも重症化による入院が年2,000人ほど、難聴のお子さんも500~1,000人に一人毎年出ており、治りません。また、自然にかかるといってもいつかかるかは、神のみぞ知るです。今問題になっている風しんの大流行も、予防接種をせず、今までかかったことのない人が多いからということを忘れてはいけません。今日のお子さんも妊娠適齢期になって風しんにかかることも十分あり得るのです。幸い、当院に麻しんだけのワクチンをおいていなかったため、MRワクチンを受けていただくことが出来ましたが。悪貨は良貨を駆逐するといいますが、無責任な発言もあっという間に広がって結構根深いこともあるので気をつけなければとつくづく感じた一日でした。

猛暑日続く

 今日から8月。まだまだ暑い日が続きそうです。昨日は西都市で38.4度、高鍋町で36度、全国上位3位までが宮崎県。先月は猛暑日が9日もあったとのこと。昨日も熱中症で2名、うち1名は救急車で搬入されました。夏休みも部活があっているようですが、一人は体育館での練習中に水分補給は冷水のみ、もうひとりは野外で4時間練習中、練習前半に水筒は空。その後の水分補給がないまま気分不良、呼吸苦で救急車搬入となりました。熱中症対策として誰でも知っている水分補給の大切さ。しかし、水分補給が強調され、水分さえとっていれば大丈夫と今回のようなケースが起きるのだと思います。熱中症対策は水分と塩分(ミネラル) 補給がセットになっていなければなりません。経口補水液は市販のものだけでなく、自分でも作れますよ。私達も屋外でのテニスをするときには、1Lの麦茶と1Lの経口補水液を準備します。*イオン飲料よりも経口補水液の方がお勧めです。スポーツの指導者の方にも適度な休憩を入れること、水分と塩分補給の大切さを理解し、指導していただければと思います。