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小児科医の心意気!?

昨日おもしろいメールが静岡から届きました。Mamachari GP SUPER ECOLOGY FOR THE EARTH
 自転車レースの最高峰?「ママチャリグランプリ」へのお誘いですが、ただのお誘いではありません。麻しん撲滅運動(ママチャリレース)へのお誘い。『総長は前国立感染症研究所情報センター長、岡部信彦先生。先生が出席できないので、麻しんゼロのアップリケ(手縫い)と岡部先生のサインいり白衣を羽織って出場します。団長は日本小児科医会予防接種委員長・習志野市医師会副会長 中山義雄先生です。こちらも今回で3回目の出場です。参加メンバーは現在10人位です。もし応援隊(レースクイーンといいます)に来て下さる方いらっしゃいましたら個人メールでもいいです。ご連絡ください。「麻しん撲滅!」を達成するために私たちは今年も富士で走ります!VPD(ワクチンで防げる病気)予防の大切さをママチャリ仲間と共有します!麻しんゼロ号で富士山を背に滑走しませんか?』というメールでした。小児科医がママチャリに乗って麻しんゼロのアップリケとサイン入り白衣を羽織って走っている姿を想像したら、思わず笑みがこぼれました。Drコトーの吉岡秀隆のような先生方が列をなして自転車をこいでいるのかな。宮崎もMプロジェクトと銘打って麻しんゼロ運動を展開しましたが、今後も予防接種の重要性を訴える運動の継続が必要かなと感じた次第です。

臨時休診のお知らせ

 台風の影響で、時折激しい風雨の一日でした。今日午後は、准看護学校の第2回目の講義でした。早いものでもう8月が終わろうとしています。小、中学校も2学期が始まったようですね。さて、来月の話ですが、来週の9月8日(土曜日)午後、宮崎市で園医部会総会が開かれます。例年総会後に研修会が開かれますが、そこで私も講演をすることになりました。午後4時から宮崎市の三宅先生による『感染症の当園基準について』と題した講演があります。その後、午後5時から私が『園生活を快適にする予防接種情報』と題して話をします。その関係で、予防接種の時間が終了次第、宮崎の医師会館に出かけねばなりません。申し訳ありませんが、9月8日(土)午後の診療は休診とさせて頂きます。ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

不活化ポリオワクチン

 不活化ポリオワクチン接種に関して各自治体との契約が始まりました。8月31日にはワクチンが届く予定で、9月1日からのスタートに向け準備が進んでいます。宮崎県内の広域化も全市町村との合意に至ったという文書も届きました。当院で導入した新しい予約システムでは予防接種も予約可能になっていますが、この不活化ポリオワクチンに関しても、携帯やパソコンから予約ができるようにしました。ポリオの生ワクチンを2回経口接種した方は不活化ポリオワクチンは必要ありません。生ワクチンを1回接種した方は、不活化ポリオワクチンの2回目、3回目と約1年後の追加接種、合計3回の不活化ポリオワクチンを受けることになります。ポリオが初めての方は、不活化ポリオワクチンを計4回受けることになります。もちろん、他のワクチンとの同時接種も可能ですよ。

最近読んだ本

 竹島(独島)や尖閣諸島(中国名・釣魚島)がマスコミを賑わしています。日韓問題や日中問題として政治的にもクローズアップされている今、表題に惹かれて門井慶喜著 『竹島』を読んでみました。といってもノンフィクションではありません。竹島の帰属に関する記述がある古文書を巡って、民間人と新米外交官の丁々発止のやりとりがテンポよく展開されます。もしかして、実際の外交も似たようなことがあるのかななんて思いながら、今の日韓のやりとりをみてみるのもおもしろいかもしれません。もう一冊は東野圭吾著『ナミヤ雑貨店の奇跡』。今までのミステリーとはちょっと違ったファンタジーといってもいいでしょうか。途方もない話なのですが、パズルみたいによくもこんなに話がつながるなぁと感心させられました。最後の方は、将来の展望を見いだせない若者や思春期まっただ中の子どもたちへのメッセージのようにも思えました。3冊目は重松清著『青い鳥』。短編集です。ちょっと問題?をかかえた中学生がでてきます。そして、その生徒と言葉がつっかえる(吃音)ピンチヒッターの村内先生の会話がなかなかいい感じです。『先生・・・なんで、先生になったんですか?』『俺みたいな先生が必要な生徒もいるから。先生にはいろんな先生がいたほうがいいんだ。生徒にもいろんな生徒がいるんだから』作中に草野心平の誌がでてきますが、このせりふで思い出したのは 金子みすゞの『私と小鳥と鈴と』の最後のフレーズ「みんなちがって、みんないい。」でした。
 *昨日は思いがけない訪問者がありました。当院開院初期に事務としてがんばってくれたMさん。うれしいことに結婚報告でした。やさしそうな旦那さんの写真もみせてもらいました。お幸せに!

児湯准看護学校講義

 昨日、今日とすごい雷雨で寝不足気味な方も多いかな。蒸し暑い日も続いています。体調を崩さないよう気をつけてくださいね。
 さて、昨日から児湯准看護学校での小児科講義が始まりました。今年の新一年生は男性5名、女性16名の21名。例年と違うなぁと感じたのは最年少が18歳で10代が6名、20代も30代も各6名で40代が3名。平均年齢が28歳とちょっと高め。そのせいか教室の雰囲気が落ち着いて感じられます。講義が終わった後、ノートのとれなかったところがあるのでスライドをもう一度見せてくださいというリクエストがありましたが、児湯准看護学校の講義を担当して初めての経験。期待できそう(^o^)。今年も生徒の中に当院にお子さんを連れてきてくださっているお母さんの顔がありました。2年間、子育て、家事と学業との両立、大変でしょうが、頑張って下さいね。

やなせたかしの世界展

 当院にも多くのアンパンマングッズを置いていることもあり、昨日楽しみにしていた『「みんなだいすきアンパンマン! やなせたかしの世界展』をみてきました。宮崎市のみやざきアートセンターで開催されていますが、朝早くから子どもと一緒に多くのお母さん、お父さん方がいらしていました。「アンパンマン」の生みの親、やなせたかし氏は93歳なのですね。『絵を描き、詩を書き、恥をかき』とご自分でおっしゃってますが、まだまだ現役という感じです。アンパンマンの生い立ちも紹介してあり、アンパンマンがそれなりに変化を遂げていたのも初めて知りました。原画の色使いもきれいでいいですね。また、私も大学時代購読していた『詩とメルヘン』の表紙絵もあり、その頃を懐かしく思い出しました。
 ※みやざきアートセンターは、初めてでしたが、本を読むスペースもあり、家族連れが街中でほっと出来る場所ですね。

国民皆保険の危機?

 先週、消費税増税法案とセットで社会保障制度改革推進法案が可決されましたが、DIAMOND online の記事(8月9日)の中で『オリンピックと政局報道の陰で「国民皆保険」の危機』と題して注意を喚起しています。
 以下記事の抜粋『これまでの医療制度改革の文書では、どんなときも「国民皆保険の堅持」という言葉が使われ、時の政府も国民皆保険を支持していた。ところが、今回の社会保障制度改革推進法では、この言葉が消えて「医療保険制度に原則として全ての国民が加入する仕組みを維持するとともに」という言葉が使われているのだ。気がつかなければ読み飛ばしてしまうかもしれないが、「原則として」という言葉が入ったことは、「例外を作ってもよい」ということだ。国の都合で、「この人は健康保険に入れなくてもよい」ということが行われることも否定できず・・・さらに恐ろしいのが、具体的な改革として「医療保険制度については、財政基盤の安定化、保険料に係る国民の負担に関する公平の確保、保険給付の対象となる療養の範囲の適正化等を図ること。」と書かれたこと。具体的なシナリオとして1)健康保険の適用範囲の縮小。有効性や安全性が認められても費用の高い医療技術や薬は健康保険を適用しない2)免責制度の導入。たとえば、1回の医療費が5000円以下は健康保険を適用しないなど・・・』消費税が上がる時にいつも言われるのは『福祉の充実のため』とか、『福祉目的税』という甘い言葉。何度だまし、だまされるんだろう。よほどしっかりしていないと、『「いつでも、どこでも、だれでも」よい医療を受けられた時代があったよね』ということになりかねないですね。怪談よりも怖い話!?

Uターンラッシュ

 我が家も昨日9名がUターン。お盆の行事も終わり、いつもの生活に。電話ではいつも『宮崎には行かない』と言っていた4歳の孫も、私が『昊斗君が帰ると寂しい』というと『すぐまた来るから』なんてうれしい言葉をかけて帰って行きました。お盆の時期を外して旅行に出かける方も多いでしょう。交通機関も混雑しているようです。気をつけてください。
 今日は新富町の1歳半の乳児健診でした。お盆の移動で少ないかと思いましたが、いつも通りくらいの数の子どもたちが来ていました。中に一人だけ全く予防接種をされていない方がおられびっくり。早急に接種するよう伝えて帰ってきました。月末の夜には、宮崎県医師会予防接種委員会が開かれます。広域予防接種と9月からスタートする不活化ポリオについて意見が交わされる予定です。

准看護学校講義

 オリンピックも終わり、お盆も終盤。Uターンラッシュが始まったようですが、我が家はまだ昨日になって次男が帰省。世間からちょっと遅れているようです。さて、早いもので来週の火曜日から児湯准看護学校の小児科講義が始まります。今年は去年より多い生徒数と聞いています。どんな生徒が集まったのか出会いが楽しみです。私の講義は8月21日(火)〜10月2日(火)の毎週火曜日、午後1時から2時半までです。その関係で、10月2日までは火曜日の予防接種と乳児健診の予約枠が2時45分から3時までと通常の1/4になります。その枠が一杯になりましたら、火曜日の予防接種と乳児健診は通常診療時間内での対応になります。ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。
 神奈川県が福井県に次いで准看護学校廃止の方針を決定したようですが、児湯准看護学校は毎年かなりの赤字を児湯医師会から補填しながらも、当面存続していく予定になっています。当院にも現在2名の卒業生が頑張ってくれています。応援の方もよろしくお願いいたします。

帰省ラッシュ

 お盆で人や車の移動が多い時期ですが、我が家も帰省ラッシュ。昨日長男夫婦とそのお友達家族と友人が遊びに来てくれました。狭い我が家は一挙に10人の大所帯。昔は私の両親のように7人兄妹、8人兄妹は珍しくなかったようですが、その大変さが実感できます。友達の一人は朝から高鍋の蚊口浜にサーフィンへ。いい波が来てたと喜んでいました。リップサービスかもしれませんが、日向の波よりも良いかもと。今日午前中は孫とその友達を連れて高鍋のルピナスパークに。最初は二家族だけでしたが、昼が近くなるにつれて家族連れが増えてきました。子どものパワーにたじたじの午前中でした。ルピナスパークではブドウ狩りをしていました。子ども達も喜びましたが、取れば取るほどお金もかかる重量制(^_^;)でした。

体験

昨日は、長崎に原爆が落とされた日でした。私の母は、女学校時代に長崎に動員され原爆のキノコ雲を見ています。父も学徒動員された口で、子供の頃に戦争体験を聞かされました。今の子どもたちが直接戦争体験者の話を聞く機会は滅多にないでしょうね。
 さて、昨日は、朝3時に電話で起こされ点滴処置。休診の午後はもやもやした頭をすっきりすべく、久しぶりに床屋さんへ。今までずっと散髪だけでしたが、昨夜が急病センター当直に入る日だったこともあり、顔も剃ってもらいました。そのとき紙のパック?のようなものをされましたが(みえないので実際どんなふうにされているかわからない)冷やっとして気持ちいいものですね。瞼には温かいものを。気持ち良くなって眠ってしまいました。女性がパックしている映像を初めて見た時はギョッとしましたが、やってもらっている方は気持ちいいものですね。終わった後は年齢を重ねた肌が自分でもびっくりするほどツルツル(もともと面の皮が厚い?とは外野の声)。ただやっている時に他人からはどんなふうにみえているのだろうと思うと、ちょっと気恥ずかしい。その夜は、急病センターに行く前に熱性痙攣の子どもが救急車で来院。当直に行っても熱性痙攣が一人、多かったのは嘔吐の子どもと急な高熱のみでその他の症状がない子どもでした。まだまだ残暑が厳しいようです。充分な睡眠と栄養で乗り切ってくださいね。

2012年度 予防接種勉強会

 8月6日夜7時から児湯医師会にてテレビ会議システムを使って予防接種勉強会が行われました。テレビ会議システムとは、宮崎市にある医師会会館と児湯医師会をインターネット回線でつないで、リアルタイムで講演等に参加できるシステムです。最初に宮崎市の保健所長から接種時期や回数、生ポリオワクチンを1回飲んだ人への対応や自費で不活化ポリオワクチンの注射をした人への対応、宮崎市では9月1日から不活化ポリオワクチンの注射を開始する予定であることが話されました。また、不活化ポリオワクチンを供給するメーカーから治験の際の副反応発現率について、接種部位の腫れが4割弱、発熱が15%ぐらいにみられること等が報告されました。意外と高率かなという印象。最後に生協病院の上野先生を講師に予防接種ガイドラインを使っての勉強会。宮崎市郡では、この勉強会を受講することが予防接種を委託する医療機関の必須条件になっています。児湯医師会でも昨年からこの勉強会に参加させていただいているのですが、ドクターの参加が少ないのが残念。さて、昨年からの主な変更点は、皮下注射の接種部位として初めて大腿前外側部が一番に記載されたことと、MR(麻しん・風しん)ワクチン等を終了後、水痘を接種し、好発年齢である3歳より前におたふくかぜワクチンを接種することが勧められているという文面が入ったことです。B型肝炎ワクチンに関しても最後に「海外では全ての新生児へのB型肝炎ワクチンが勧められている」と記載されています。水痘、おたふくかぜワクチン、B型肝炎ワクチンの早期の定期接種化が望まれますね。

最近の疾病動向

 4日夜は救急電話相談の担当日でしたが、13件の相談でした。土曜にしては特別多いということもなかったようです。外来の方も手足口病が出始めたかなというくらいです。小児科にとっては一番病気の少ない時期です。こんな時期ですが、宮古島では、インフルエンザとRSウイルス感染症が多いと昨日娘から連絡がありました。昔はどちらも冬の病気の代表のようなもので、暑い今の時期には考えもしなかったのですが、最近は夏にも報告がみられるようになりました。当院でも先週、今日とRSの乳児がいました。迅速検査の進歩で、クリニックの外来でも簡単に検査できるようになったことが寄与しているのでしょうね。

漫画史

 漫画(雑)誌ではなくて、漫画史。「にほんぶんがくし」と入力すると、日本文学史と変換されますが、「まんがし」とパソコンで入力すると漫画誌と変換されるので、漫画史という言葉は、まだあまり一般的ではないのでしょうね。先日の新聞に『漫画で知る戦争』というコーナーがあり、漫画コラムニスト夏目房乃介氏が夏に読みたい戦争漫画として水木しげるさん(ゲゲゲの鬼太郎、ゲゲゲの女房でご存じの方も多いかな。自身も戦争で左腕を切断)の「総員玉砕せよ!」(講談社文庫)をあげておられた。そのときの夏目氏の肩書きに学習院大大学院教授(漫画史)とあったのでこんなブログを書いている次第です。正確には「人文科学研究科身体表象文化学専攻」の教授ということですが、自称「漫画コラムニスト」ということで、こんな肩書きになったのかな。夏目漱石のお孫さんにあたる方だそうです。お母さん方は概してお子さんが漫画を読んでいると「漫画なんか読んでないで勉強しなさい」という方が多いのではと思いますが、好きこそものの上手なれ、漫画も極めると教授になれる!?夏休み、子どもと一緒にいる時間が長いと小言も多くなるかもしれませんが、お子さんの良いところをおおいに伸ばしてあげましょう。未来の大器がすぐそばにいますよ。

4種混合ワクチン承認

 厚労省が先月末に三種混合ワクチンに不活化ポリオワクチンを加えた 4種混合不活化ワクチンを承認しました。
4種混合ワクチンは、阪大微生物研究会の「テトラビック皮下注シリンジ」と、化学及血清療法研究所の「クアトロバック皮下注シリンジ」でいずれも4を表すテトラ、クアトロという言葉が商品名の最初についています。なんとか11月に間に合いそうですが、今まで5社で作っていた3種混合ワクチンですが、4種混合ワクチンは現時点で2社でしか作らないことになります。必要量がまかなえるようになるのには、ちょっと時間がかかるのではと危惧しています。
 また、7月下旬になって厚労省は9月から開始予定の不活化ポリオワクチン(注射)の値段を引き下げるようサノフィパスツール社に要望。同ワクチンの希望小売価格が明らかになった時、ほとんどの医師が高いとびっくりした値段(米国での同製品の民間価格と比べても2倍以上)。早く決着してくれないと、9月1日スタートも危うくなるような状況。現場の混乱必至!?。