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長期の休みでご迷惑をおかけしました。

 おかげさまで休養と、駐車場の側溝新設、駐車場配置の一部変更と待合室をはじめとする病院内の空調を省エネタイプに新しくする工事が無事終了しました。節電への備えもばっちり整ったところに、九電からのお知らせで当院は「計画停電の対象外となります」という通知が来ました。これで、この夏は通常通りの診療となります。ご心配をおかけしましたが、明日からは新しく仲間になったスタッフも加え、診療に励んでいきたいと思います。なお、お盆は休まず通常通り診療いたします。よろしくお願いいたします。

食中毒に注意

 7月20日食中毒注意報が発令されましたが、Medical Tribuneの7月19日号に奈良県立医大産婦人科の小林浩教授が『リステリア菌食中毒』に関する注意を喚起されています。リステリア菌は、乳・乳製品、食肉などの動物性食品(特にナチュラルチーズ、冷蔵庫で保存されている食肉加工品、練り製品、スモークサーモンなどは高リスク食品)が感染源になるようで、健康成人の便の1〜5%で検出されるとのこと。無症状のまま経過することが多いようですが、新生児・胎児、高齢者、妊婦など抵抗力が弱い人では重篤な結果を招くことがあり、致死率は25%と高率です。感染初期はインフルエンザ様症状が良く見られるそうです。この菌は低温でもゆっくり増殖するとのことで、低温保存を過信しないことが重要です。食中毒を防ぐ3原則「つけない」「増やさない」「やっつける」を徹底して食中毒を未然に防ぎましょう。

夏休み

 昨日は夏休みに入って初めての休日在宅医でした。暦上は暑さがもっとも厳しくなる大暑だったのですが、朝は心地よい風が吹き涼しいぐらい。蝉の鳴き声が目立つ朝でした。午前の診療は検査を要する方の来院が多くて混雑しましたが、昼頃には落ち着いてきました。おなかの風邪が多い印象です。ヘルパンギーナはさほど多くはありませんでしたが、マイコプラズマ肺炎を疑うケースが数例ありました。不安定な天気が続いてますが、梅雨明けも近そうです。熱中症にはくれぐれもお気をつけ下さいね。また、海開きもあり、海水浴やプールを楽しむ機会も多くなります。水の事故にも注意して、元気に新学期を迎えることが出来るようにしてください。
 *先日お知らせしましたように、今日から31日まで休診です。大変ご迷惑をおかけして、心苦しいのですがよろしくお願いいたします。

News No.120

 先日「子どもの権利条約」宮崎の会のNewsが届きました。第19回総会での「・・・子どもたちを脅かすものをなくす事、そんな脅かすものがない社会をどうつくるかということが私たちの一番のテーマだ。」という言葉の紹介から始まっています。第19回総会記念行事〜シンポジウム「子どもたちを脅かすもの」〜の要約が。その中に発達障害のある子どもさんのおられるお母さんの言葉が紹介されていました。『障害のある子どもは困った子ではなく、困っている子です。視力の弱い人は眼鏡をかける事によって普通の生活が出来ます。聴覚障害のある人は補聴器によって救われます。発達障害の子どもも周りのサポートによってうまくすごすことができます。そしてSOSが出せ、それを受け入れる環境をつくることが大切』。後半には「しろやま支援学校恵子先生のつぶやき」が。いろいろと問題が多いようです。待合に置いていますので、読んでみてくださいね。
 *ちょっと先のことですが、9月15日(土)13:30〜佐土原総合文化センター 大ホールで詩人アーサー・ビナードさんの講演会『ニッポンの秋と核の冬』があるそうです。

児湯地区予防接種委員会

 昨日、木城町福祉健康保健センターで平成24年度の第1回児湯地区予防接種委員会が開催されました。私にとってはこの会への参加は初めてでした。メインの議題は、不活化ポリオについて。ポリオの生ワクチンに比べるとかなり費用がかかることがはっきりしているのですが、児湯5町とも全額公費負担で9月1日スタートということで足並みがそろいました。不活化ポリオワクチンの接種スケジュールは以下の通りです。
1)ポリオの生ワクチンを飲んだことのない人の標準的接種スケジュール
 ・初回接種(3回):生後3ヶ月から12ヶ月の間に20日以上の間隔を置いて3回
 ・追加接種(1回):初回接種から12ヶ月から18ヶ月後に1回(最低6ヶ月後)の計4回
2)ポリオの生ワクチンを1回受けている方は
 ・27日以上あけて1回目の不活化ポリオワクチン
 ・1回目の不活化ポリオワクチンから20日以上あけて2回目の不活化ポリオワクチン
 ・6ヶ月以上おいて(初回接種から12ヶ月18ヶ月の間隔をおくことが望ましい)追加接種の計3回
ただし、この期間を過ぎた場合でも、90ヶ月(7歳半)に至るまでの間であれば、接種できます。
(生ポリオ2回受けられた方は、不活化ポリオワクチンは接種不要です)
*他のワクチンとの同時接種可能で通年で接種できます。
 以上ご報告です。

お知らせ

☆7月22日(日)は、休日在宅医です。在宅医の際の診療時間は、午前9時~12時。午後2時~5時までで、その性格上予約はできません。ただし、この日に3期、4期のMR(麻しん・風しん)ワクチンと子宮頸がんワクチンを希望される方は前もってお電話ください。
※7月23日(月)~31日(火)は、夏休みで休診とさせていただきます。ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。この間に、駐車場の整備と15年経過し古くなった空調の付け替えを行う予定です。駐車場南側の水はけがよくなく、こけが生えて滑りやすくなっていますが、ここに新しく側溝を作って水はけをよくして、こけなどが生えないようにしたいと思います。また、病院でかなりの電力を消費している空調設備を新しくして、冷暖房の効果だけでなく、節電にも寄与して、来年度以降にも耐えられるようにしたいと思っています。

院外活動

 12日木曜午後は、高鍋町健康作りセンターで高鍋町学校保健総会がありました。少ない予算で、養護の先生や、保健主事、栄養士、町の健康福祉や町教委総務課長、PTA会長、教育長等が一堂に会して昨年度の事業報告と今年度の事業計画を承認。そのあとの残り時間を使って、熱中症について簡単に話をしてきました。節電の夏、夜更かし等せずに水塩分をしっかりとって、熱中症を予防しましょう。夜は、児湯医師会の理事会。宮崎県の医療5カ年計画が紹介されました。小児科も医師の高齢化等もあり、広域での小児救急医療圏の構築が課題となっています。そして13日夜は急病センターの当直でした。雨があがったせいか、多かったです。14日から3連休ということもあってか、県外からの来院もありました。※大雨の影響で、地盤の弱くなっているところも多いようです。この連休、遠出を予定されている方は気をつけてくださいね。

くちびるに歌を

 題名に惹かれて手に取った本です。NHK全国学校音楽コンクール出場に向けて練習に励む長崎五島列島の中学校合唱部。その課題曲が「手紙~拝啓十五の君へ」。まさにこの曲で私はアンジェラアキを知りました。数年前に、合唱の練習をする中学生の元をアンジェラが訪れた時の模様がNHKの特別番組であったのですが、この歌詞とその歌声に魅了され、彼女のCDを初めて購入しました。そんなこともあり、この本を手にしたのですが、期待通りの本でした。【くちびるに歌を持て、勇気を失うな。心に太陽を持て。そうすりゃなんだってふっ飛んでしまう!】思わずもう一度CDを聞きながら口ずさみました。今から十五年後は想像したくないけど、私が中学生の頃に戻れたら、十五年後の私に向けてどんな手紙を書いていたかな?

社会資源の活用

 『まちの保健室』、これは宮崎看護協会が行っている無料の相談事業で、現在宮崎県内10カ所で、生活習慣病・出産や育児・高齢者の介護など様々な健康上の問題・こころのトラブル(ストレス・うつなど)について相談を受けているようです。高鍋だと『めいりんの湯』で第2金曜日と第4火曜日の10時~15時まで保健師が対応。西都市は、小野崎通りの『えびす市』で第2日曜日8時半~12時(7~9月は17時~20時)まで、保健師と看護師が対応。
 『人権・なやみごと相談』、これは宮崎地方法務局・宮崎県人権擁護委員会が行っている無料相談で、平日の8時30分〜17時15分まで面談・電話相談を開設しています。 宮崎地方法務局人権擁護課(宮崎市別府町1−1宮崎法務総合庁舎、℡0985−22−5124)、その他の専用相談電話として、「女性の人権ホットライン(℡0570−070−810)」、「子どもの人権110番(℡0120−007−110)」、「インターネット人権相談受付システム」は、パソコンから http://www.mol.go.jp/JINKEN/jinken113.html (大人・子ども共通)のアドレスへ。こうしてみるといろいろありますね。子どもの健康に関してはかかりつけの小児科医を窓口にと思っていますが、このような社会資源の活用も、選択肢が広がるという意味では心にとめておいておくといいですね。

梅雨の合間

 梅雨の合間の日曜午後、久しぶりにテニスを楽しみました。雨でできない日が多かったせいか、珍しい人の参加もあったりして盛況でした。節電の夏、熱中症が話題に上ることが多くなっていますが、ほとんどの方がボトルにそれぞれのスペシャルドリンクを作って水塩分補給。暑さのピークの時期より、そのちょっと前に熱中症は多いとされています。暑さになれるのに1週間はかかるとのこと。屋内、屋外にかかわらず、徐々に身体を慣らしていく必要がありますね。夜は救急電話相談の担当日。19件の相談。今の季節にしては多いように感じました。認知されてきているのかな。三連休のある今週、夜、心配になることもあるかもしれません。ここで「救急電話相談」のおさらい。毎日午後7時から11時まで。プッシュ回線、携帯電話からは「#8000」、ダイヤル回線、IP電話等からは「0985-35-8855」をご利用ください。 ※今日は朝一番から救急車搬入でのスタートでした。

七夕

今年も4日に高鍋町立わかば保育園の子どもたちが、七夕飾りを持ってきてくれました。風が強い日で、飾りのいくつかが飛んでいったよと子どもたち。短冊に書かれた願いが叶うといいね。7日は、未明から雷を伴った激しい雨で目が覚めました。時計をみると4時前。久しぶりの二度寝。午前中まではぐずついていた天気も午後からは回復。高鍋でも今日は夕焼け市があったようですね。おりひめとひこぼしもデートを楽しめたかな。
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ワクチンの日

7月6日はワクチンの日。なぜこの日がワクチンの日かというと、フランスのルイ・パスツール博士によって世界で初めて近代ワクチンが接種された日だからということです。日本は欧米に比べてワクチン接種の普及が進んでいませんが、定期接種と任意接種という区別も撤廃してほしいものです。このようにわけると、まるで定期接種の方が大事で任意接種の方はそうでもないように思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、決してそうではありません。現在行われているHib、肺炎球菌、子宮頸がんワクチンの予防接種は、臨時で行われている任意の予防接種です。これらも定期接種化するという方針がでていますが、世界的に見れば水痘やおたふくかぜワクチンも定期接種化すべきワクチンです。定期と任意で何が大きく違うかというと、万が一ワクチンで重大な副反応が生じた際、補償内容が定期接種の方が任意接種に比べて手厚いということです。実施主体と負担割合でいえば、定期接種の実施主体は市町村で、費用の30%相当を低所得者分として地方交付税で国が手当てしますが、現在行われている任意接種であるHib、肺炎球菌ワクチン、子宮頸がんワクチンは実施主体は市町村ですが、負担割合は国が45%、市町村が45%~55%負担しています。市町村にとっては定期接種化より現状の臨時接種の方が負担が少なくてすみます。定期接種化すると自治体の負担が増えて財政を圧迫します。おかしな話ですね。地域格差、経済格差をなくすためには全額国の公費負担、すなわち予防接種は国策として勧めていってほしいものです。なにはともあれ、定期と任意の予防接種でワクチンの重要度が変わるわけではありません。ワクチンで防げる病気は防ぎましょう!

学校結核対策委員会

 昨日夕方、平成24年度の西都・児湯地区学校結核対策委員会が高鍋町保健所で行われました。西都と児湯の医師、教職関係者等が集まってケースに関して検討する委員会です。8年間続いたこの委員会も今年で最後です。最後の委員会、学校代表に同級生が来ていました。校長先生になっていました。自分の中ではまだまだ若いつもりでしたが、もうそういう年代になってきてるんだなぁと感慨深いものがありました。この委員会は、来年度からは各自治体単位での制度に移行します。ポリオの生ワクチンの集団接種も今年で最後で、不活化ポリオの個別接種に変更になります。それに関する児湯5町の予防接種委員会が、今月開催されます。来週木曜日には、高鍋町の学校保健会総会も開かれ、ちょっとした話をすることになっています。私も対外的な仕事が増える立場になってきているようです。

傷害注意速報(No31~33)

 日本小児科学会雑誌6月号に「フード付きパーカーによる溢頚」「首浮き輪による溺水」「ジェット風船のパーツの誤飲」という表題の傷害注意速報が掲載されました。最初のフード付きの服はフードのひもがすべり台に引っかかり、首が絞められて死亡する事例はよく知られていますが、このケースはフードが玄関の取っ手に引っかかったまま玄関が閉まって首を絞めていたケースです。2006年の東京都の調査では77%の人が子供用衣類が関係した事故を経験しているということで「上着のフードは、遊び場の遊具やドアノブなどに引っかかり絞首等の危険があるため、引っ張り力が小さくても取り外せるフードなど、危険性を考慮した設計をすること」と報告書に明記されているそうです。「首浮き輪による泥水」は2例報告されています。これは7月2日のNHKでも放送されたのでご存じの方もいらっしゃるかもしれません。2009年から本邦では発売されているようで生後1ヶ月から使えるとされているようです。保護者が洗髪している、2,3分の間に首輪が外れて溺れています。最後の「ジェット風船のパーツの誤飲」は、ジェット風船を膨らませている時に吹き口にある笛の部分が外れ、それを飲み込んだケースです。製品の構造を変えることはもちろん、こういう事故が起こりえるということを知って、子どもの事故を少しでも減らしてほしいと思います。

シュミレーション

 早いもので今日から7月。明日からは計画停電カレンダーを気にしながらの診療が始まります。先月は診療の合間に予行演習ならぬ、停電になった際のシュミレーションで実際に電気を消してみました。蓄電池は正常に作動。これで、コンピュータ、冷蔵庫はOK。しかし、診察室と薬局が暗い。これでは仕事にならない。これは懐中電灯のようなものがいるねとなって、そこで目をつけたのがLEDランプを使った「ランタン」。ネットで調べてみると東日本大震災のときも品不足になって、値段も5、6倍ぐらいに跳ね上がったとか。早速購入してみて使ったところ、思いのほか明るい。これで、診察および薬局業務の目処が立ちました。喘息のときの吸入は、乾電池式のネブライザーでOK。計画停電が実施されないことを切に願ってはいますが、これで、いざという時でも必要最低限の診療は可能な体制が整いました。
 *頭で考えてみても気づかないことが、実際やってみると問題点がはっきりすることがあります。そういう意味では、避難訓練などもまさに、そういう事態になったという気持ちで真剣にやる必要がありますね。