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ワクチンはリスク管理

 子どもの細菌性髄膜炎を予防するインフルエンザ菌b型(ヒブ)ワクチンの公費接種が広がった2011年に、ヒブ感染により髄膜炎になった0~4歳の患者発生率が、その前3年間の平均と比べて半減、肺炎球菌による髄膜炎も、11年は同じく25%減少したことが、厚生労働省研究班の調査で分かったとの報道がありました。調査対象は北海道、福島、新潟、千葉、三重、岡山、高知、福岡、鹿児島、沖縄の10道県。小児科の入院施設のある病院からの報告を集めて分析した結果だそうです。定期接種化により、接種率が上がって、髄膜炎が激減することを期待したいですね。
 そういえば、今日の全国紙に、NPO法人【仕事と子育て】カウンセリングセンターが「知っていますか?デキる親の子育て危機管理スキル」という全面広告が掲載されました。ここにも「VPDを知って、子どもを守ろうの会」の0歳の予防接種スケジュールが引用されていますが、厚労省の予防接種の質疑応答集にも 「接種の実施」の質問のNo1『どのような接種スケジュールが望ましいのか。』という問いの答えとして、以下のページを参考にして、医師とご相談ください。 国立感染症研究所感染症情報センター(日本の小児における予防接種スケジュール)と「VPDを知って、子どもを守ろう。」の会予防接種スケジュールの二カ所のホームページアドレスが紹介されています。

登園・登校基準

 昨日の休日在宅医は、予想に反して多く、特に午前中はかなり混雑しました。嘔吐下痢で点滴加療を要する子どももいました。また、B型インフルエンザも相変わらず検出されています。復習になりますが、インフルエンザの登園、登校基準が変わっています。たとえば、日曜日に熱が出て、今日月曜にインフルエンザと診断された場合、発熱した日は0日で、今日が一日目となります。最低5日間休まないといけないので早くても土曜日から集団生活可能、ただし、小学生だと解熱後2日、園児だと解熱後3日を経過していることという条件が加わります。薬で熱の下がるのが早まっても、まだ他の人への感染の恐れがあるからということで見直しになっています。仕事があるとなかなか休めなくて大変かと思いますが、よろしくお願いします。
 *29日(火)午後1時15分から西小学校の健診に出かけます。そのため、午後の診察が3時半からになります。御注意ください。

27日は休日在宅医

 木曜日は急病センターの当直でした。児湯郡内ではまだ、B型インフルエンザが発生しているところがあります。しかし、市内では格別流行している病気もないようなのですが、準夜帯でも患者さんが途切れることがなかったようです。私の担当した深夜帯では午前3時過ぎに、両耳下部痛のこどもが2人続きました。1人は「虫歯のせいですかね」と親が言っていましたが、見事に両方腫れていて、2人とも「おたふくかぜ」と診断。この時間におたふくかぜでの来院が続くのは珍しく、看護婦さんも思わず「おたふくかぜが、はやっているのですかね?」*昔と違って、おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)も、水ぼうそう(水痘)も季節性がなくなりましたね。インフルエンザも診断キットのせいか暑くなっても診断されるようになりました。寒い時期だけとは限らなくなってきました。
 ☆5月27日(日)は、休日在宅医です。在宅医の際の診療時間は、午前9時~12時。午後2時~5時までで、その性格上予約はできません。ただし、この日に3期、4期のMR(麻しん・風しん)ワクチンと子宮頸がんワクチンを希望される方はワクチンの予約を前もってお願い致します。

こども・ほほえみダイヤル

 昨日は、診療終了後院内で喘息の治療に関する勉強会、その後、「高鍋町要保護児童対策地域協議会」に医師会代表として参加してきました。中央福祉こどもセンターこども福祉課(中央児童相談所)の業務内容の紹介から始まり、宮崎県の児童虐待や障がい、非行、不登校やしつけなどの育成に関する相談件数等の報告がありました。最後に高鍋町での事例紹介があり、ケース毎の検討を行いました。さて、医師会では夜間救急電話相談事業を行っていますが、意外と知らない人が多いという調査結果があると先日このブログで報告しました。宮崎県が9:00~24:00まで年中無休で『こども・ほほえみダイヤル』事業を行っているということは知られているでしょうか。年間500件前後の相談数だそうです。虐待から、言語発達障がいや、知的障がい、性格行動や非行、不登校、しつけなど、児童問題全般に関して保護者や児童本人からの電話相談を受け付けています。電話番号は0985-28-4152です。一人で悩むより、誰かに聞いてもらうだけで肩の荷が下りることもあります。社会資源、有効に使いたいものですね。
 *床屋さんですっきりしてきました。今日は頭が黒くなり過ぎたようです。びっくりされるかな?

みずいぼとプール

 今日は昨日と打って変わっていい天気ですね。外来では相変わらずヘルパンギーナが多い印象です。それに加えて最近、「プールが始まるので、みずいぼ(伝染性軟属腫)をとってください」と来院される方が増えています。結論から言うと*感染症の登園基準では、みずいぼは「プールでのビート板や浮き輪、タオルの共有はしないのが良い。登園禁止や水遊び(プール)禁止の必要はない」とされています。
 ☆「みずいぼ」は、ウイルス感染です。ウイルスをやっつける免疫力がついてくると自然に治癒します。しかし、早くても半年ぐらいは要します。大きいのが数個ならトラコーマ鉗子で摘除することもできますが、大小入り交じっている時は、すべてを取り切ることは難しく、大きいのを摘除しても、小さいのが大きくなってきます。それで自然経過を見ることも多い皮膚疾患です。
 

あいにくの雨

 世紀の天体ショー、金環日食が見られるはずだった今朝、昨日から降り続いた雨はようやくあがったようですが、空は曇り空。予定時間になっても太陽は顔を出さず。目を痛めないよう、日食グラスを購入したり、作った子どもたちも多かったのでは。かくいう私も購入。いつもは天体にさほど興味を持っていなかったのですが、300年ぶりの天体ショーということで、さずがに次はない。今回は診療開始前の時間だし、見てみたいと思ったのですが・・・。期待していた皆さんの気持ちを代弁しているような天気。ここは気持ちを切り替えて、さあ仕事、仕事。
*明日22日午後1時半~3時半は西小学校の健診のため、診療ができない時間帯があります。御注意ください。

予防接種スケジューラー

 昨日、2013年度から、子宮頸がん予防のHPV、細菌性髄膜炎を引き起こす小児用肺炎球菌ワクチンとインフルエンザ菌b型(ヒブ)ワクチンが定期予防接種の対象とすることで調整しているとの報道がありました。対象年齢は現行の措置では、子宮頸がんは基本的には中学1年から高校1年の女子、ヒブと肺炎球菌は0~4歳児ですが、同様になりそうだとのことです。ただ、予防接種部会が定期接種化を提言し、世界保健機関(WHO)が推奨している水痘、おたふくかぜ、B型肝炎、成人用肺炎球菌、ロタウイルスのワクチンの扱いもが順次検討となっているのはがっかり。一緒に定期接種化してワクチン後進国を返上してほしいと思います。
 *VPDの会からの以下のような連絡がありました。今までAndroid版のみだった「予防接種スケジューラー」が、5月7日からapp Storeにて利用可能に。また、Android版で必要だったドコモヘルスケアへの会員登録およびログインをしなくてもアプリが利用可能に。一度覗いてみませんか。

うつる病気のひみつがわかる絵本

 今日高鍋町のポリオの集団接種に行ってきました。高鍋にとっても、私個人にとってもおそらく最後の集団接種。90名近くの子ども達が健康づくりセンターに集まりました。あとは、秋からの不活化ポリオワクチンの導入がスムーズにいくことを願うばかり。
 さて、今回は「VPDを知って、子どもを守ろうの会」のメンバーの紹介で知った絵本を紹介します。『インフルエンザウイルスのフルくん』『はしかウイルスのハッシー』『ノロウイルスのノウちゃん』『みずぼうそうウイルスの水丸』『腸管出血性大腸菌O157のベロ』の5冊セット。どれも最初の見開きに細菌とウイルスの違いが簡単に図示され、絵本の主役の微生物の大きさが図示されています。最後には主役の写真と簡単な解説。ルビが振ってあるので小学生低学年から自分で読めます。文の担当は感染免疫学、ワクチン学、ウイルス学を研究する医学博士で大学教授。絵を担当するのはそれぞれ違っていて絵の違いも楽しめます。楽しみながら病気のこと、細菌、ウイルス、感染経路、免疫、予防の仕方を学べるいい絵本です。

食品ブーム

 いろんな食品がブームになり、一時店頭から姿を消すことがありますね。この冬は一部のヨーグルトがインフルエンザに効くとかいうことで品薄になりました。思いつくだけでも、ココア、寒天、バナナ・・・。マスコミの力がすごい。どこかの局で「・・・が・・・にいい」となると翌日には品不足がおきます。こうなると簡単に情報操作で、売りたい物が売れそうです。食べ物はとても大事ですが、、食べるだけでうまくいくと考えるのは早計。食べ物だけではありませんが、マスコミ報道に惑わされることなく、自分の頭で考え行動したいものです。つい最近も診察予約が何年か先までつまっている名医が推奨する・・・ていうキャッチコピーをみかけましたが、何年も待てる人はたいした病気じゃないと思ってしまうひねくれものです(自分がやぶなのでやっかみが随分入っていますが)。地元でとれる旬の食材を使って、おいしくごはんが食べられること、ありがたいなと思って日々過ごす日常のなかに健康の秘訣があると思います。
 *今日は わかば保育園の健診。100を超える園児数。以前町立保育園は5園あったのが、ここのみになったことと一園私立幼稚園が休園した影響が大きいのかな。
 ☆来週、再来週の22日(火)と29日(火)の1時半~午後3時半は西小学校健診のため、院長不在となります。御注意ください。

母の日

 今日は母の日ですね。母も86歳。8人兄弟で一番の長生き。週2回のグランドゴルフが楽しみのようで、『今日はホールインワンがでた』なんて、うれしそうに話していますが、元気に通っているのが何よりです。母の好きな日本酒をプレゼントして祝いました。そういえば、最近コペンハーゲン市心臓研究(Copenhagen City Heart Study)の主任である心臓病専門医(ビシュペビャーBispebjerg大学病院)Peter Schnohr氏が、1976年に20~93歳の約2万人を対象に開始された長期的な研究から「定期的なジョギングによって寿命が延びると断言することができる。それもそんなにたくさんしなくてもよい」と述べたとネットで報じられました。定期的な運動は、身体と心の栄養になっているようです。みなさんも自分に合ったスポーツを楽しんでくださいね。

集合写真

 集合写真というと、学生なら入学式、卒業式、修学旅行などの時かな。我々の年代だと同窓会くらいですが、その同窓会も滅多に開かれないので実際ほとんど撮る機会がないと言っても過言ではありませんね。しかし、2年に一度嫌々ながら撮らざるを得ない集合写真が私にはあります。児湯医師会の会長以下理事全員で撮る集合写真です。なぜ撮るのと思われるかもしれませんが、県の医師会雑誌に役員改選の度に各医師会のメンバー紹介のために撮ります。何が嫌いかといって、その際の服装規定です。なんとスーツにネクタイが条件です。今はクールビズ等でめったにスーツを着ることが少なくなりました。ましてや、ネクタイをする機会は冠婚葬祭ぐらいです。昨日も久しぶりに夏用スーツを着用して理事会に。以前も書いたかもしれませんが、首回りがきちきち。ネクタイを締めると首を絞めているような錯覚を抱きます。会議前に『写真撮影、クールビズというわけにはいかないですか?』と一応言ってはみたのですが・・・。昨日は全員そろうのに時間がかかり、そろうまでネクタイはしめっぱなしで会議。写真を撮る時の笑顔がひきつっていたのではと心配になります。写真が終わったとたんにネクタイを外し、シャツのボタンを外したのが私だけではなかったのが救いです。

夏への準備

この夏、原子力発電がストップし、電力供給が危ぶまれています。使用量が増える時間帯の電気料金をアップすることで、電力の需給バランスをとろうとの報道もなされています。当院でも夏場の冷房をいかに効率よく消費電力を抑えるかの努力をしようと思い、先日待合室と問診を取る中待合に扇風機を導入。待合は子ども達がケガしないよう、羽のないタイプで、冷気を撹拌させてみようと思います。今の時期は風があるだけで涼しく感じますね。中待合は子ども達が触らないよう壁掛け式の扇風機を空いた時間を利用して設置しました。金槌を久しぶりに使いましたが、時々自分の指を打ちながら、少し痛い思いをして完成。風を受けてモービルが回るおまけ付きです。今年の夏はご家庭でも扇風機が活躍しそうですね。

連絡事項

 保育園健診や学校の内科検診が始まる季節になりました。先日、15歳未満の子どもの数は、過去最低だった去年の同じ月より12万人減って、1665万人となり、31年連続で減少したとの報道がありましたが、4月から華頂幼稚園が休園。寂しくなりました。さて、5月8日(火)午前9時40分から11時まで『一真保育園』健診のため、また、5月15日(火)は、午前9時40分から11時半まで『町立わかば保育園』健診のため、院長不在となります。
 また、5月7日~8月31日まで道路改良工事のため、本工事期間中は当院前からナフコの方に向かう道路が片側通行になるとの連絡を受けました。出入りが不便になることもあるかもしれません。
 上記とあわせ、ご迷惑をおかけして申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。

待合に仲間入りした絵本

ゴールデンウィークもいよいよ終わりますね。私も子供や孫と久しぶりに会えました。さて、今日は絵本の紹介です。『あさになったのでまどをあけますよ』荒井良二氏の絵本です。朝開けた窓から見える風景。どこかで見たことのある風景が。当初の予想と違って、晴れ間ののぞく連休後半。あなたの開けた窓からはどんな風景がみえますか?
 『ゆうびんやさん おねがいね』サンドラ・ホーニング 文 バレリー・ゴバルチョフ 絵。携帯電話が普及し、メールですぐに送れたり、返事が来たりする時代。手紙が人の手を経て、時間をかけて届くという特性、手紙を書いて届くまでの時間に思いを巡らすこと、手紙が来るのを待つ楽しみ、郵便受けをのぞく楽しみなど手紙も捨てたものじゃないですね。子どもと一緒に手紙を書いてみたくなりますよ。 
 『ポケットの中で』鈴川ひとみ・作 いもとようこ・文絵。絵も、色遣いもカラフルでとってもかわいい絵本。あったかく、やさしい気持ちになれる絵本。
 『煮干しの解剖教室』小林眞理子 作 身近なものを題材にした科学絵本。先に待合に出した『ホネホネ絵本』スティーブ・ジェンキンス 作の絵本も子ども達に大人気です。

宮崎市急病センター利用実態

 5月3日の宮崎日々新聞に宮崎大学医学部学生が行った宮崎市夜間急病センター利用実態調査の結果が掲載された。以下記事の抜粋『・内科、小児科とも翌朝まで受診を待てた「軽症」が7割を占め、小児科受診の7割近くがリピーターで急病センターが「かかりつけ医」になっている。一方、受診者の71%が午後7時~11時まで電話で相談できる小児「救急医療電話相談(♯8000)」を知らなかった。』ということです。両方に携わっている身としては、翌朝まで待てる軽症が多いというのは実感としてありましたが、救急電話相談の認知度の低さはショックでした。広報の仕方など啓蒙活動に一工夫必要なのかな。さて、ゴールデンウイークだと病気の時が心配ですね。休日在宅医が各医師会のHPや、県医師会のHPで確認できます。上手に利用してください。

ヘルパンギーナの流行

 昨日は、早々と予約枠が一杯になり、『診療してますか』という問い合わせの電話が多かったようです。ご迷惑をおかけしましたが、暦通り診療しています。
 さて、4月末からヘルパンギーナの流行が始まったようです。ちょうど今の時期にかけて乳幼児に好発する夏風邪の一種です。コクサッキーAウイルスが原因のことが多いようです。突然の高熱で発症し,のどちんこの両側粘膜(口蓋弓)に紅い小丘疹が出現した後,潰瘍ができます。痛みのために哺乳不良をきたしたり、食欲が低下することがあります。高熱は一般に3日ぐらいで落ち着くことが多いので、その間の水分補給が大事になります。脱水に気をつけて下さいね。のどの痛みが強いのでしみるものや熱いもの、刺激の強いものはさけ、アイスクリームやプリンなど、のどごしのいい刺激の少ない食べ物や経口補水液、牛乳などで急場をしのぎましょう。解熱して全身状態が落ちつけば,登園は可能です。

サポーター

 29日、2年ぶりに宮崎市のミックステニス大会に挑戦してきました。右肘と左膝にはサポーターをつけて。今年に入って厄年かとも思えるほどいろいろあり、ぎっくり腰に始まって、右肘から最後は左膝を痛めてサポーターのお世話になっています。テニスコートで宮崎でのテニス仲間と合流。なんと、Kさんも左膝にサポーター。『今年の流行のスタイルやね』とお互いに苦笑い。なんとか試合に出れるだけでもいい方かなと久しぶりの再会を喜びました。肝心の試合結果は3回戦止まり。初戦で自分の納得のいくショットが一本あったのが救いかな。来年は今よりひとつ上を目指そう!というよりも、来年も無事に参加できるようにと仲間と約束。
 サラリーマン川柳、今年も傑作が多かったですね。それにあやかって、私も一句、「目に見えぬ、ほんとの支え(サポーター)は家族かな」・・・おそまつでした。
 さて、早いもので今日から5月。まだ4連休が残っています。有意義に使って下さいね。