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おたふくかぜには二度かかる!?

おたふくかぜの流行が、だらだらと続いています。おたふくかぜに関してよく聞かれることに、「片方だけしか腫れなかったり、経過が軽いともう一度かかることがあるんですか?」というものがあります。昔は、おたふくかぜくに一度かかったらもうかからないと思われていました。しかし、おたふくかぜに2回かかったことが証明された子どもが実際に出てきています。おたふくかぜの合併症には、髄膜炎や睾丸炎、難聴等がありますが、おたふくかぜによる難聴は聴神経をやられてしまうので回復困難です。頻度的には数百人に一人という人もいます。思ったより多いのですね。予防するにはワクチンしかありません。「自然感染でも2回かかるのなら、ワクチンは無駄では」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、以下の理由でやはりワクチンを勧めます。
1)現状では90%以上は予防できている。
2)おたふくかぜによる難聴がこわい。現状ではワクチンしか予防法はない。
3)おたふくかぜにかかると髄膜炎の危険が高い(自然感染だと2~10%と結構高率、ワクチンでは1  万分の1と低率)。
4)腫れが引くまで(1~2週間)登園登校停止になるので、本人だけでなく保護者にも社会的影響が出 る。学年によっては,大切な試験が受けられなくなる。
 ちなみに、MR(麻しん・風しん)ワクチンは2回打つようになりましたが、アメリカではMMR(MRにおたふくかぜを加えたもの)を2回打っていますので、おたふくかぜのワクチンも2回打った方が無難かもしれませんね。

二つの講演会

 8月22日、川南の国立病院主催の講演会『Commo skin disiases(よく見る皮膚の病気)』に出席。“いぼ”を研究されてきた奄美和光園の江川清文先生が、「たかが。“いぼ”、されど。“いぼ”」という感じで講演されました。遺伝子レベルでの研究が進み、現在約150もの型が確認されているいぼウイルス。子どもでは、“みずいぼ”がポピュラーですが、女性では、HPV(ヒトパピローマウイルス)といういぼのウイルスが子宮頚癌の発症に深く関わってきていることがわかり、アメリカでは11~12才でHPVワクチンの接種が開始されたようです。このワクチンは子宮頚癌の7割、性器いぼの約9割は予防すると信じられています。このワクチンが日本でも使用されるようになるといいなぁと感じた次第です。
 翌23日には、宮崎市の医師会館で東京都立広尾病院の小児科部長の原 光彦先生が『小児肥満と小児期メタボリックシンドローム』という演題で講演されました。とてもためになりました。結論を下記に。
①メタボリックシンドロームとは、肥満+血清脂質異常(中性脂肪高値,HDLC低値)、血圧高値、空腹時血糖 高値の3つの動脈硬化危険因子の内、2つ以上が集積している病態。
②思春期までの肥満の程度は、その後の死亡率に影響を及ぼす。
③高度肥満児の動脈には、動脈硬化の早期の変化がみられる。
④内臓脂肪型肥満をよく反映する指標は、腹囲身長比(腹囲cm/身長cm)で、腹囲身長比が0.5だ  とほぼ肥満度30%、0.6だと50%の高度肥満。*腹囲はへその高さで測る。大人も子どもも性別 も関係なく0.5以下を目指しましょう。
⑤具体的な治療としては、1)腹囲を測定し、内臓脂肪を意識させること。 2)摂取エネルギーの制限
 3)健康によい食品を選ぶ(飽和脂肪酸より多価不飽和脂肪酸、高GI食品より低GI食品、獣肉より  魚、鶏肉、乳製品、アメリカ型食事より和食 4)身体を動かす工夫をする 5)早起き、早寝、早ご飯
要は、規則正しい生活でしっかり睡眠を取り、食事に気をつけ(ファーストフードを極力減らす)、運動をするということが、健康で幸福な生活にもつながるということですね。堅い話が続きましたが、とりあえず、皆さん、腹囲身長比をみてみましょう。

当院の予約制について

 当院では原則として予約制にしています。予約制にした理由は大きく二つあります。一つは、以前は順番取りのために朝早くから受け付け名簿に記入するために一度来院されていましたが、近くと遠方の方で不公平があったこと、そしてもう一つの最大の理由は待ち時間の短縮と待合室、駐車場の混雑緩和です。待ち時間を短くすることで、待合室での混雑を避け、待合室での感染拡大を防ぐことができます。また、長い間待つことは,お子さんやお母さんにとっても大きな負担になりますので。しかし、急に具合が悪くなったときに直近の予約が取れないことも(急患で予約が入らないときは直接来院ください)。
 年末や,インフルエンザの流行期を除けば,全く問題なく予約が取れると思っています。ただ、診療開始時から9時までと夕方の診療終了前の時間帯は,希望者が多くなりますので、その点の御配慮よろしくお願いします。時に「急患で予約なし」の飛び込みの方や検査、点滴処置等で時間のかかる方もおられます。「予約しているのに,待たされた」と思われることもあるかもしれません。少し大目に見てくださいね。私も頑張って,皆さんのニーズに応えたいと思っていますので。
 このブログでいろいろな情報や、臨時診療の時間をお伝えするつもりです。困った時やお時間のある時には、ぜひ「たかやま小児科のブログ」を見てくださいね。よろしくお願いします。
 *携帯・パソコンから当日・翌日の予約を24時間受け付けています。
アドレスは http://takayama.mdja.jp
初めての方の予約や病状の問い合わせ等に関しては午前8時から受け付けています。 電話 23-4423 にお願い致します。

ブログ開設のご挨拶

 開業して10年以上経過しました。開業以来毎月発行してきた『すこやか通信』も9月で130号になります。しかし、一月に一回の限られた紙面では、伝えきれないこともあり、また、臨時の診療案内などいつでもみられるようにした方がいいのではという恩師の薦めもありブログを開設することにしました。休日在宅医及び日曜や時間外で臨時に診療できる時間帯をお知らせしたり、病気や予防接種のこと,日々感じていることを書いていきたいと思います。
臨時診療日
9月14日午前9時~11時(急患対応)
9月28日午前9時~午後5時(在宅医)

図3 
Tel.png *携帯・パソコンから当日・翌日の予約を24時間受け付けています。
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    病状や薬の問い合わせ等は0983-23-4423でお願いしますね。



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地図と診療時間案内

初めて児湯地域に転居されてきた方や休日在宅医の際に受診する方のために、簡単な当院までの地図と診療時間案内を記しておきますね。

病院地図正