第4回生涯学習セミナー後半

前回の続きです。午後の部は、『子どもの心とことばの育ち〜周りのおとなにできること〜』と題して言語聴覚士の中川氏が講演。言葉の発達には感覚統合の視点からも身体を動かす遊びが大事。そして安心できる場所だと脳がよく働くのでそういう環境を作ること、子どもが興味のあること、好きなこと、楽しいことだと注意が向きやすく長続きするので楽しさ、笑顔も大事。また、発達障害とレッテルを貼るより、まだ上手にできないだけという視点が大事。発達マイノリティという言葉を紹介。普通の子育てをていねいにする事が大事と強調されました。
最後は、『臍ヘルニアへの対応』と題して絆創膏圧迫固定療法で積極的に臍ヘルニアを治癒させている小児外科医の大塩先生の話でした。スポンジ圧迫療法よりも、(絆創膏)圧迫(固定)療法が単純でかつ確実な方法と具体的なやり方を紹介され、小児科医がこの療法を取り入れるよう希望されました。それにしても99.1%の治癒率はすごいですね。

第4回生涯学習セミナー前半

26日は、大阪で行われた外来小児科学会の生涯学習セミナーに参加してきました。今回のテーマは乳幼児健診をもっとスマートにがテーマでした。最初は『ママ、ここの乳健、クリニックやさしいネ』子どもに言われたいと題して横井子どもクリニックの横井先生が講演。とても面白い講演で診療に活かせるちょとしたノウハウを得られました。当院でもそれらを参考に新しいパンフを作ろうという意欲が湧いてきました。母子手帳のさらなる活用も考慮したいと思いました。二番手は大分の薬剤師さんの話。大分は『母乳とくすりハンドブック』という実用的なハンドブックを作成し、その初版は宮崎県小児科医会も故佐藤会長が会員に配布した経緯があります。2013年に改訂2版が田されましたが、今年4月に改訂第3版が出るとのことでした。早速購入して診療に活かそうと思います。

児湯保育会「全会員研修」

 23日夜、木城リバースという施設で『園内における子どものケガ、事故、疾病の対応について』と題して講演。当初予定の150名を越える申し込みがあったとのことで、資料を増刷して臨みました。雨が降り寒い一日でしたが、会場が一杯になって驚きました。当会場は昨年訪問救急教室で訪れています。その時は持参したプロジェクターが故障して冷や汗をかきましたが、今回は新しい軽量化して性能もアップしたプロジェクターを持参し無事講演を終えることができました。一般的なケガや病気の対処法以外に、嘔吐下痢の際の迅速検査(ノロ等)は、デメリットが多いこと、ガイドラインでも迅速検査は必要ないとしていること、蕁麻疹≠食物アレルギーであること、入園前にできるだけ予防接種を終えておくよう保護者の方に伝えてほしいことなどを話してきました。あとで西米良(遠くからいらしてくださり感謝)からみえていた保育士さんに西米良でも話をしてほしいとリクエストがあり、ちょっとうれしかったです。 

高鍋町子ども支援センター『みらい』

 木曜午後は、歯医者さんを受診した後、平成28年度の高鍋町要保護児童対策協議会(代表者会議)に参加してきました。町内の関係機関からだけでなく、中央児童相談所の方もみえていましたが、児童虐待に関する相談対応件数が、平成27年度は前年比132.4%増の715件、県内は全国に比べネグレクトが43.2%と多い傾向があるようです。その会議で報告があったのですが、複雑・多様化している児童を取り巻く環境のなか、児童の健全な成長を図るために要保護児童の早期発見・早期対応するため、高鍋町は今年4月から子育て家庭のあらゆる相談に応じる専門機関として{高鍋町子ども家庭支援センター『みらい』}を立ち上げ、本格運用するそうです。18歳未満のお子様がいる家庭の”あらゆる相談”に応じるとのことで、窓口に来られない場合には、自宅への訪問や電話による相談も受け付けるそうです。当面は一人体制で午前8:25分〜午後5時10分まで。高鍋町役場庁舎別館1階、電話35-3310です。

イタリアで麻しん患者増

 イタリアで麻しん患者が前年同期比3倍になったと静岡の田中先生から情報を頂きました。イタリアでは今年に入って700人以上の麻しん患者が報告されています。保健省のデータによれば、2015年の2歳児のワクチン接種率はわずか85.3%にとどまり、世界保健機関(WHO)が麻疹の感染拡大を抑制するために推奨しているワクチン接種率の95%をはるかに下回っているとのこと。日本でもMR不足の問題で接種率の低下が懸念されています。厚労省はMRワクチンの不足はないとして救済処置を執らないようですが、東京都港区では、この問題に対応すべく下記のような措置を行政が取られたと、同区の時田先生より情報提供がありました。
ちょっと長い引用になりますが、ご容赦ください。
 予防接種実施要項の19(下記参照)の2(2)特別の事情の 医学的見地に基づき、ワクチンの供給不足を特別な事情と認め、定期接種として実施可能と解釈し実施することとしました。
19 長期にわたり療養を必要とする疾病にかかった者等の定期接種の機会の確保
1.(1) インフルエンザを除く法の対象疾病(以下「特定疾病」という。)について、それぞれ政令で定める予防接種の対象者であった者(当該特定疾病にかかっている者又はかかったことのある者その他施行規則第2条各号に規定する者を除く。)であって、当該予防接種の対象者であった間に、(2)の特別の事情があることにより予防接種を受けることができなかったと認められる者については、当該特別の事情がなくなった日から起算して2年(高齢者の肺炎球菌感染症に係る定期接種を受けることができなかったと認められるものについては、当該特別の事情がなくなった日から起算して1年)を経過する日までの間((3)に掲げる疾病については、それぞれ、(3)に掲げるまでの間にある場合に限る。)、当該特定疾病の定期接種の対象者とすること。
2.(2) 特別の事情 ◦ア 次の(ア)から(ウ)までに掲げる疾病にかかったこと(やむを得ず定期接種を受けることができなかった場合に限る。)
◾(ア) 重症複合免疫不全症、無ガンマグロブリン血症その他免疫の機能に支障を生じさせる重篤な疾病
◾(イ) 白血病、再生不良性貧血、重症筋無力症、若年性関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、潰瘍性大腸炎、ネフローゼ症候群その他免疫の機能を抑制する治療を必要とする重篤な疾病
◾(ウ) (ア)又は(イ)の疾病に準ずると認められるもの
 (注)上記に該当する疾病の例は、別表[152KB]に掲げるとおりである。ただし、これは、別表[152KB]に掲げる疾病にかかったことのある者又はかかっている者が一律に予防接種不適当者であるということを意味するものではなく、予防接種実施の可否の判断は、あくまで予診を行う医師の診断の下、行われるべきものである。
◦イ 臓器の移植を受けた後、免疫の機能を抑制する治療を受けたこと(やむを得ず定期接種をうけることができなかった場合に限る。)
 医学的知見に基づきア又はイに準ずると認められるもの
 麻しん患者を増やさないためにも接種率を上げる努力を他の自治体でも実施してほしいものです。
*当院では幸いまだMRワクチンの在庫はあります。