新型コロナ診療の手引き改訂版
インフルエンザ急増の中、新型コロナも混在する状況が続いています。この度、医療者向けの「新型コロナ診療の手引き・第10.0版」が出ました。 5類移行後、初の改訂となった今回の手引きでは、「小児の重症度」の項目に、旧版(第9.0版)にはなかった、2歳未満と基礎疾患のある小児患者の重症化リスクの報告も記載され、小児感染例の増加に伴う重症例の増加に注意を呼びかける内容となっています。来月からはインフルエンザの予防接種が始まりますが、それに加えて6ヶ月以上の子どもの新型コロナワクチン接種も始まります。インフルエンザと新型コロナワクチンは同時接種も可能です。ご希望の方は、いつから接種可能かも含めかかりつけ医に御相談くださいね。
インフルエンザ急増
22日(金)は連休前で普段より多いかなと予想していたのですが、蓋をおけてみると人数というより熱発者が多くてびっくり。午前中は数名が診察室に入ってきたのみでその他は全て駐車場での診察。そして、この一日で新型コロナとインフルエンザ罹患者数が逆転。インフルエンザの急増です。月末から来月に掛けて今度はインフルエンザによる学級閉鎖や学年閉鎖が起きそうな勢い。*最近体重が少し減ってきたのですが、診察室と外を行ったり来たりして運動量が増えていることも一因でしょうか。外に出ての薬の受け渡しや会計で通常より診察後の待ち時間が増えていると思いますが、ご容赦ください。スタッフも日やけ止めを塗って日々奮闘しておりますので。
感情制御の発達に関連する腸内細菌
腸脳相関と言う言葉もあり注目されている腸内細菌ですが、最近新しい知見がみつかったようです。以下MEDICAL TRIBUNEのネット配信から引用。
~京都大学大学院教育学研究科の藤原秀朗氏らは、3~4歳児257例を対象に便中の腸内細菌を次世代シークエンサーで解析し、実行機能および食習慣などとの関連を検討。実行機能のうち感情制御の発達に関連する腸内細菌を見いだしたと、Microorganisms(2023; 11: 2245)に報告した。成人期の認知機能や精神疾患との関連が示唆される腸内細菌叢は幼児期に急速に変化し、3~5歳時には成人と同様の構成になるとされ、これは実行機能の発達時期と一致している。実行機能は、感情制御と認知制御の2つの異なる領域から構成され、感情制御の発達は将来の心身の健康と関連するとの報告もある。また、成人期の認知機能や精神疾患との関連が示唆される腸内細菌叢は幼児期に急速に変化し、3~5歳時には成人と同様の構成になるとされ、これは実行機能の発達時期と一致している。
結論:感情制御が困難な児は、炎症性疾患に関連する腸内細菌が多い。解析の結果、対照群と比べ感情制御の困難群では、炎症性疾患や炎症性サイトカインと関連するActinomyces属とSutterella属が有意に多く(順にP<0.001、P=0.003)、緑黄色野菜の摂取量が少なく偏食の割合が多かった(全てP=0.002、図)。 ~ 幼児期の食習慣大事なようです。

~京都大学大学院教育学研究科の藤原秀朗氏らは、3~4歳児257例を対象に便中の腸内細菌を次世代シークエンサーで解析し、実行機能および食習慣などとの関連を検討。実行機能のうち感情制御の発達に関連する腸内細菌を見いだしたと、Microorganisms(2023; 11: 2245)に報告した。成人期の認知機能や精神疾患との関連が示唆される腸内細菌叢は幼児期に急速に変化し、3~5歳時には成人と同様の構成になるとされ、これは実行機能の発達時期と一致している。実行機能は、感情制御と認知制御の2つの異なる領域から構成され、感情制御の発達は将来の心身の健康と関連するとの報告もある。また、成人期の認知機能や精神疾患との関連が示唆される腸内細菌叢は幼児期に急速に変化し、3~5歳時には成人と同様の構成になるとされ、これは実行機能の発達時期と一致している。
結論:感情制御が困難な児は、炎症性疾患に関連する腸内細菌が多い。解析の結果、対照群と比べ感情制御の困難群では、炎症性疾患や炎症性サイトカインと関連するActinomyces属とSutterella属が有意に多く(順にP<0.001、P=0.003)、緑黄色野菜の摂取量が少なく偏食の割合が多かった(全てP=0.002、図)。 ~ 幼児期の食習慣大事なようです。
